飯塚病院呼吸器内科のブログ
by res81
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福岡県の飯塚病院呼吸器内科のブログです。

呼吸器内科スタッフ7名+呼吸器腫瘍内科スタッフ1名+後期研修医6名(H28年4月現在)で、日々楽しく頑張っています。
大学の医局に関係なく、様々なバックグラウンドのドクターが集まっています。

飯塚病院呼吸器内科では、後期研修医やスタッフを募集しています。ご興味のある方は
iizukakokyu@gmail.com までご連絡ください。

飯塚病院血液内科ブログ(←クリック)もお勧め!!
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2017年1月~2月の活動報告

お久しぶりです。
スタッフのTBです。

あっという間に1月が行き、
2月が逃げてしまいました。

1月~2月初旬にかけて、当科では入院患者さんの最多記録を日々更新し、一時は呼吸器内科のベッド数が120に達しました。
本当に大変な状況でしたが、過去最高・最多のメンバーが頑張ってくれ、乗り切ることが出来ました。彼ら・彼女らをとても頼もしく、誇らしく思っています。

一生懸命診療に当たる現場の人間が最も貴い、と私は思っております。彼ら・彼女らにきちんと光が当たるよう、様々な試みを実現させるのが今年の目標です!

さて、忙しい中にもいろいろな活動を続けておりました。下記は私の備忘録です。
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1月
・久留米大学での研究ミーティング
  藤本教授、いつもありがとうございます!
・Nivolumab全国講演会 in 東京
・Ir-AE講演会 in 飯塚 九州大学 中西教授
  気さくにお話し頂き、ありがとうございます!
・大阪びまん性肺疾患研究会 
  上甲先生、藤本先生、研究のご相談にも乗っていただき
  ありがとうございます
・フルティフォーム講演会 in 飯塚
  広島の保澤先生にお越しいただきました
  臨床と研究のバランスが素晴らしく、そのお人柄にも感激です!

2月
・福岡呼吸器カンファレンス 
  228先生、コメンテーター完璧でした!
・気胸嚢胞性肺疾患スタディグループ勉強会
  玉川病院気胸センターの溝口先生と研究のご相談をさせて頂きました
  よろしくお願いします!
・筑豊重症研究会
  福岡大学の渡辺先生、素晴らしいご講演ありがとうございました!
・北九州呼吸器疾患研究会
  Aj先生、発表がこなれてきてますね~
・第5回JHNセミナー
  当院の総合診療科と共催させて頂きました!
  全国から100名以上の先生方にお集まりいただき、
  また沖縄県立中部病院の喜舎場先生と一緒に講演させていただき、
  とても楽しかったです!
  総合診療科の吉野先生、お疲れ様でした!
・北九州胸部疾患研究会
  GSnow先生、ミニレクチャーお疲れ様でした!良かったですよ~
・飯塚医師会呼吸器疾患研究会
  Mine先生、発表お疲れ様でした!良かったらしいですね!
・画像医学会 in 東京
  朝から晩まで間質性肺炎尽くしで、とても勉強になりました。
  夜の若手(?)パーティーも最高でした!  
・兵庫大学生理学教室 越久教授をお招きしての研究打ち合わせと
 嚥下性肺疾患についてのご講演&懇親会
  いよいよ新しい研究のスタートです。
  とても楽しみで、ワクワクしております!
  越久先生、遠くまでお越しいただきありがとうございました!
・神奈川循環器呼吸器病センター 小倉先生をお招きしての
 間質性肺炎勉強会 
  とうとう小倉先生をお招きできました!
  著書まで頂き恐縮です。
  懇親会もとても楽しかったです! 
  ありがとうございました!
・第6回IKB81 
  北九州総合病院と飯塚病院の呼吸器内科カンファレンスです
  凝ったプレゼン対決でした!
・九州びまん性肺疾患研究会
  今回はプレゼンを横目に、ひたすら病理を長崎大学橋迫先生に
  教えて頂きました。
  勉強になりました!  

3月
・飯塚病院 留学委員会
  来年度、当科のスタッフを3名院外研修に出すためプレゼンしました。
  上手くいきそうです~
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この他にも、嚥下医学会でのメンバーの発表もありました。

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(写真はこのシーズン5回食べた水炊きです)

3月中旬には228先生がびまん性肺疾患会の大御所とMDDを行う重要な研究もありますし(こんな日が来るとは…)、私自身も海外での教育講演が控えております(大阪大学の富山先生、ありがとうございます。緊張しております…)。

4月の呼吸器学会学術講演会では、当科から5演題出したうちの1演題が学術部会賞選考講演に、2演題がミニシンポジウムに選ばれております。また、ポスター2演題も面白い結果が出ており、当日のディスカッションが楽しみです。さらに最終日の症例検討会でも当科が1症例プレゼンすることになっており(亀田総合病院の青島先生、ありがとうございます!)、初日から最後までメンバーが大活躍です。


さて本日は呼吸器学会九州地方会、発表のメンバー頑張ってきてください!


今後は皆の活躍の様子をリアルタイムでお届けしたいと思います~!(できるだけ…)
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# by res81 | 2017-03-11 09:16 | 科の紹介 | Comments(0)

JHN第5回

総合内科医のための画像パターンから迫る急性呼吸器疾患をテーマに先日218日に第5JNHセミナーを当院総合診療科と一緒に開催させて頂きました。

当科から

・スリガラス影

・コンソリデーション

・結節・粒状影

のテーマで3つのレクチャーを行いました。

本来は病歴から鑑別を考えるのでしょうが、今回は「画像から迫る」をテーマに、そして総合診療医などの一般医が遭遇することを考えて、「急性期亜急性期」にしぼっておりました。スリガラス影・浸潤影については、区域・非区域から、粒状影については小葉中心性・リンパ行性・ランダムに分けてVINDICATEも用いて鑑別疾患を挙げていく。日常臨床でもなかなか難しいものです

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午後は、小グループに分かれて、当科スタッフ含めて、ファシリテータを。。。呼吸器内科では、「区域性の〜」「小葉中心性の〜」と言って伝わることも、他科の先生方への説明は難しいものです。きちんと理解をしていないと伝わらないということを感じました。

遠方から来ていただいた先生方に少しでも伝わっているといいなと思います。

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# by res81 | 2017-02-27 12:36 | 学会・研修会 | Comments(0)

「長時間作用性抗コリン薬を喘息治療にどのように役立てるか。」

皆さんこんばんはAjです。

2017年も始まりました!
とても寒い日が続いていますが、皆さん体調崩すことなくお過ごしでしょうか。
飯塚病院呼吸器内科も、それぞれエネルギッシュに頑張っています!

さて、1月21日に東京で開催されましたMeet the Expert「長時間作用性抗コリン薬を喘息治療にどのように役立てるか。」に参加してまいりました。
少人数でdiscussionを交えながらの会でして、とても勉強になりました。

座長を東邦大学医療センター大橋病院呼吸器内科教授 松瀬 厚人先生
特別講演を東京女子医科大学 内科学第一講座 主任教授 玉置 淳先生
症例の提示をNTT東日本関東病院 呼吸器センター長 放生 雅章先生
      寺田内科・呼吸器科 副院長 寺田 邦彦先生
よりご講演をして頂きました。

まずは、玉置先生より「喘息治療における抗コリン薬の役割」についてご講演頂きました。
作用機序、効果、さらにどのような患者さんに使用するべきなのか、基礎から臨床までとても分かりやすく講演して頂きました。

◎抗コリン薬の抗喘息作用は?
・気管支拡張作用
・粘液産生の減少
・抗炎症作用
・咳を抑制

◎スピリーバ®の抗喘息薬としての作用機序は?
抗コリン薬は、気管支を収縮させるアセチルコリンが結合する、ムスカリン受容体をブロックすることで、気管支拡張効果を得ます。
ムスカリン受容体は、迷走神経の末端にはM1,M2,M3の3種類存在しますが、気道ではムスカリン受容体のうちM3受容体が重要な役割を担っています。
さらにM3受容体は、気道の平滑筋だけでなく粘液産生細胞や炎症細胞(リンパ球やマクロファージ)にも存在しています。
ですので、気管支拡張作用だけでなく、粘液産生の抑制や抗炎症作用も!
また、咳受容体の一つであるC線維の表面にTRPV1受容体(カプサイシン受容体)もブロックするため、咳を抑えらます。

※M1M2M3について…。M2受容体は、アセチルコリンの過放出を防ぐためにネガティブフェードバックをかけてくれる調整役なのですが、抗コリン薬はここもブロックしてしまいます(さらに、喘息患者さんではM2受容体の作用が減弱していることも分かっています…)。
より強い効果を得るためには、M1,M3のみブロックする必要がありますが、これはなかなか難しいです。ですが、スピリーバ®は、M1,M3には長時間結合し、M2には短時間結合するという特徴をもっています。ゆえに、利にかなった吸入薬といえます!

◎ では、どのような患者さんにLAMAの追加を考慮するべきか】
 ・ICS/LABAでコントロール不良・不十分
・LABA抵抗性のArg16genotype(15%)LABAが効きにくいひと。
・%FEV1<60%+気道リモデリング
・非好酸球性気道炎症
・喫煙者、喫煙歴あり
・夜間から早朝の症状
・痰が多い/咳が多い
・LABA特有の副作用あり
・βブロッカー服用中

また、夜間症状を抑えるためにも吸入は夕方or夜にする方がよいのではないかとのことでした!!
明日からの臨床にすぐに役立てる内容ばかりでした。

次に、NTT東日本関東病院 呼吸器センター長 放生 雅章先生、寺田内科・呼吸器科 副院長 寺田 邦彦先生より症例(コントロール不良の喘息症例)の提示をして頂きました。

症例提示を行ったあと、それぞれ実際の臨床での次の一手をどうするか番号札を用い発表するという形式でdiscussionをしました(以下の選択肢がありました)。
➀フルティフォーム®8吸入へ増量 ➁シムビコート4吸入へ、SMART療法導入 ➂レルベア®200 1吸入/日へ変更 ④ロイコトリエン受容体拮抗薬の追加
➄長時間作用性抗コリン薬を追加。

アドヒアランスの問題はどうか、炎症がまだ残っているとすればどうしようか、咳はどうだろうか、肺機能はどうだどろうかなどなど色々考えながら回答しました。
どれが正解というわけではないので、先生方それぞれの考えを聞くことができ、また松瀬先生から一つ一つコメントを頂けるためてとても勉強になりました。

そのなかで、放生先生よりもLAMAの追加を積極的に考慮する患者さんについてのお話がありました。
 ・β2刺激薬の使用が懸念される人
 (心筋症、頻脈性不整脈、β2刺激薬による副作用:こむら返りや低K血症など…)
 ・SABA使用回数多い人
 ・感染後の増悪を繰り返す人(効果はすぐなくても、一冬使ってみると効果実感できるはず)

スピリーバ®は、気管支拡張だけでなく上記に記載した通りあらゆる作用がありどのようなフェノタイプの喘息患者にも効果がある治療薬ではないかと思います。

当院でも、緑内障や前立腺肥大による排尿障害の患者さんがないコントロール不良の患者さんには積極的に使用しています。重症持続型の文言も外れましたし、喘息患者のtotalコントロールを目指すための一手として今後も使用していきたいと思います。

全国から集まった諸先輩方と一緒に勉強できとても貴重な経験でした。ありがとうございました。

勉強会の終了後に懇親会もありました!!
御高名な先生方と直接お話ができ、また症例相談にも乗って頂いたりとても貴重な時間を過ごすことができました。

そして私…、お恥ずかしながら、張り切って参加していたためとても目立っていたようで、
そのことが功を奏し、最後のご挨拶をさせて頂くこととなりました。
若輩者で大変恐縮でしたが、このようなチャンスを頂けましたので、お言葉に甘えご挨拶させて頂きました。
緊張で顔は引きつっていましたが、諸先輩方は暖かく見守って下さりました。ありがたい限りです。

これからも精進してまいります。よろしくお願い致します。
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# by res81 | 2017-01-22 23:53 | 学会・研修会 | Comments(0)

Allostasis

スタッフのTBです。

年末進行のため、先週より兵庫医科大学、京都大学、長崎大学、名古屋、横浜と出張尽くしです。
体も頭もクタクタですが、全てが得難い素晴らしい機会で、やる気だけは十分チャージできました。
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(写真は横浜のホテルからの景色)

さて、タイトルの"Allostasis"、皆さんはお耳にされたことがおありでしょうか?
名古屋での呼吸生理に関する研究会で、名古屋市立大学の早野順一郎先生のお話をお伺いすることができました。主に循環器分野のお話でしたが、非常にエキサイティングな内容でした。

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<心電図のR-R間隔>
・心拍数が正常範囲の場合は、RR間隔は揺らぎが生じる
 ➤呼吸による揺らぎが主で、「吸気時に頻脈、呼気時に徐脈」となる
  これは100年以上前から知られている現象で、
  呼吸性洞性不整脈(Respiratory sinus arrhythmia:RSA)と呼ぶ
・心拍が速くなるとRR間隔は一定になる:RSAはほぼなくなる
・様々な状況における検討
 健常者・安静時:RR間隔≒1000±200msec(mean±SD)
 メンタルストレス:RR間隔≒750±50msec
 運動時:RR間隔≒650±50msec
 心不全:RR間隔≒550±10msec

・冠動脈狭窄
 なし、1本、2本、3本の順で、RSAがなくなる  Circuation 1990;81:1217

・心筋梗塞患者でホルター心電図のRR間隔の揺らぎ(SD)が小さいほど死亡率が高い
 Am J Cardiol 1987;59:256

➤つまり、呼吸によるRR間隔の揺らぎが大きい方が正常!

<HomeostasisとAllostasis>
・Homeostasis  Bernald 1865, Cannon 1932
 ”生体は恒常性を保つために、
  内部環境のすべての指標を一定に保たなければならない”

・Allostasis  Peter Starling and Joseph Eyer 1988
 ”生体は恒常性を保つために、内部環境のすべての指標を変化させて、
  環境からの要求に適切に対応しなければならない”

➤Allostasisの観点に立ち、健康の定義と治療の概念を変える必要がある
  
<呼吸性洞性不整脈(Respiratory sinus arrhythmia:RSA)の意義>
・吸気時に脈が速くなり、呼気時に遅くなる現象
・意義:生理学的には、ガス交換における換気・血流の効率化に役立つ
     吸気時に心拍を早くした方がガス交換が効率的!
     ➤犬の実験で証明 Circulation 1996;94:842
・調節部位:延髄の背側核と疑核でコントロールされる
       猫では、疑核は胎生期に背側核から分離して移動する
       魚類はエラ呼吸であり、疑核はない
       両生類では、オタマジャクシ(=エラ呼吸)のころは疑核がなく、
       カエル(肺呼吸)になると疑核ができる!

<CVHR>
・SAS患者では、急激にRR間隔が変化する
 いったん呼吸が止まり徐脈→再開する際に急に頻脈になる現象
 =この現象をCyclic variation of Heart Rate(CVHR)と呼ぶ 
                             Guillminault 1984

・ACATというプログラムで自動検出すると、
 CVHRの頻度(Fcv)はAHIと非常に良い相関があり、
 CPAP治療で改善が認められた

・患者さんの中に、CVHRが鈍化している人がいる
  =呼吸再開時の頻脈の程度・時間が短い
  =適切な生体反応ができていない可能性がある

 これを定量化(加算平均法によるCVHRの平均振幅=Acv)し、
 心筋梗塞後の患者さんなどで計測
 ➤Acvが低い=CVHRが鈍化=適切な生体反応ができていない人は、
   予後が悪かった
  Fcv(≒AHI)は統計学的に独立した予後因子とならなかった
 ➤CVHR時に、脈拍の揺らぎが大きい方が予後が良い
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Allostasisを維持するという事は、何か問題が起こった際に様々な系統から対応ができる、という事のようです。言い換えれば、「一つの経路のみで維持される状態は非常に危険」という事で、人体だけでなく、様々な日常の事柄に置き換えることができますよね。”遊びがある状態”というのは非常に重要なのです!

呼吸器疾患でも何か応用できないか、検討してみたいと思います。
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# by res81 | 2016-12-18 10:40 | 学会・研修会 | Comments(0)

臨床と病理の架け橋シリーズ④ 長崎でのMDDを経て再びACIF

こんにちは、スタッフ228号、またの名を社会人大学院生228号です。


Aj先生の記事が、まだまだ続きそうですが、合間に失礼します(笑)


昨日、長崎大学病院病理診断科主催の「第2回MDD検討会〜Airway Centered Interstitial Fibrosis」に参加してきました。
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ところで、みなさんは、そもそも「MDD」をご存知でしょうか??


MDDとは「Multidisciplinary discussion」の略、multidisciplinaryとは何ぞやというと「集学的な」という意味です。集学的という言葉は、がん治療の現場などで時折用いる言葉で、外科治療(手術)や放射線治療、さらには化学療法(抗がん剤治療)など、いくつかの治療法を組み合わせて行う治療に対して、集学的治療といった風に用いられます。間質性肺炎などびまん性肺疾患の領域で、multidisciplinary、MDDを用いるのは、主にその診断の際で、臨床医のみならず、放射線科医や病理診断医とも十分に話し合いを行って診断をする、この話し合いのことを指します。


なぜわざわざそんなことをするのかと言いますと、この領域の診療に携わったことがある先生方ならお分かりかと思いますが、間質性肺炎の診断がそれだけ難しいからです。最近では、特発性肺線維症の治療として、ピルフェニドンやニンテダニブといった薬剤が登場したこともあり、間質性肺炎を診断・分類するにあたっては、特発性肺線維症かどうかが非常に重要になります。教科書を読んだり、こうして文章で書く分には、そんなに難しい感じはないですが、実はこの診断がとても難しかったりします。臨床所見と放射線所見(CT所見)、そして病理所見(主には胸腔鏡補助下肺生検で採取された肺組織)が一致しないことがあるからです。なので、MDDを行うわけです。ちなみに、少し前は「CRP診断」ともよく言われていました。ClinicalでRadiologicalでPathologicalな診断、要はMDDとほとんど同じですが、最近はもっぱらMDDと言っています。


このMDD、また難しいのが、たとえ呼吸器内科の専門医がいたとしても、そのドクターが所属する病院に間質性肺炎診療に精通した胸部放射線科医、肺病理の専門医がいないことが多いという点です。なので、いまぼくが勉強に来ているこの長崎大学では、インターネット回線を利用して、ウェブ上でこのMDDを行ったりしています。おそらく今後、こういったネット回線を介したコンサルテーションなどがどんどん広まっていくんだろうなと思います。


さて、そんなこんなで前置きが長くなりましたが、昨日「Airway centered interstitial fibrosis (ACIF) →手前みそで恐縮ですが、こちらの記事も参照ください」をテーマに、間質性肺炎の領域では世界的に有名な肺病理医のColby先生を招聘してMDDが開催されたわけなんです〜


今回の対象症例は、あくまで病理学組織学的に、気道周辺に線維化を伴っている症例を対象に選択されています。症例ごとの背景は多彩で、CT所見もさまざまで、CTをぱっと見ただけでは、気道周囲の線維化病変がわかりづらい症例もあったりで、活発なディスカッションが行われました。特にUIPパターンの線維化を伴っている場合、not UIPパターンとして特発性肺線維症ではないと考えるのか、あるいは、このくらいの気道病変なら特発性肺線維症でいいと考えるのか、それとも、過敏性肺炎がUIP様の線維化を来たしていると考えるのか、治療の方向性が変わってくるわけで、議論が必要になるところです。


最後に、Colby先生から、ACIF(ないしBrIP)についてreviewしていただき、少しすっきりしたような気がしました。学びを少しだけ ↓↓
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実際に患者さんを目の前にしたときには、また悩むとは思いますが、今回の学びを少しでも生かせればとは思います。


飯塚からはるばる参加したTb先生、GSnow先生もお疲れさまでした!!また、夜の懇親会に参加された先生方ともいろいろお話をすることができ、貴重な時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。そして何より、今回この企画を支えてくださったスタッフのみなさんにも感謝です。みなさん、本当にお疲れさまでした。


明日は大阪でびまん性肺疾患の研究会!!びまん性肺疾患尽くしの週末になりそうです(笑)
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# by res81 | 2016-12-16 23:00 | 間質性肺炎 | Comments(0)