飯塚病院呼吸器内科のブログ
by res81
お知らせ
福岡県の飯塚病院呼吸器内科のブログです。

呼吸器内科スタッフ10名+呼吸器腫瘍内科スタッフ1名+後期研修医4名(H29年4月現在)で、日々楽しく頑張っています。
大学の医局に関係なく、様々なバックグラウンドのドクターが集まっています。

飯塚病院呼吸器内科では、後期研修医やスタッフを募集しています。ご興味のある方は
iizukakokyu@gmail.com までご連絡ください。

飯塚病院血液内科ブログ(←クリック)もお勧め!!
カテゴリ
全体
科の紹介
学会・研修会
身体所見
画像診断
気管支鏡
COPD
喘息
肺炎
抗酸菌
肺癌
間質性肺炎
咳嗽
胸水
胸膜癒着術
中皮腫
じん肺
真菌症
気管支拡張症
膠原病
病理学
感染症
アレルギー
肺高血圧症
写真部
Pearl
未分類
記事ランキング
検索
最新のコメント
先生、ポスターもブログも..
by Y@いいづか at 10:55
APSRのセッション、ポ..
by つぎとみ@せいろか at 21:09
228先生 先日は、久..
by k at 01:25
横山様 コメントありが..
by res81 at 17:47
こんにちは。咳のことを検..
by 横山 at 13:50
Y先生、ありがとうござい..
by res81 at 17:31
K先生、お久しぶりです!..
by res81 at 14:19
いつも、ブログ更新を楽し..
by K at 03:21
吉村様 ブログを見..
by res81 at 20:11
K先生、ご無沙汰してます..
by res81 at 03:23
タグ
フォロー中のブログ
最新のトラックバック
外部リンク
ファン
ブログジャンル
画像一覧


COPDの重症肺高血圧:ASPIRE registryより

スタッフTBです。

Journal watch中、ERJの最新号よりピックアップしました。

Pulmonary hypertension in COPD: results from the ASPIRE registry
Eur Respir J 2013; 41: 1292–1301


COPDには肺高血圧(PH)を合併しやすいのですが、大抵は軽症~中等症までで、重症例(平均肺動脈圧≧40mmHg)はCOPDの1%程度と言われ、"Out of proportion"とされています。
何せ症例が少ないため、その特徴があまりはっきりしておりませんでした。
ASPIRE registryとは、"Assessing the Spectrum of Pulmonary Hypertension Identified at a Referral Centre registry"の略で、英国の肺高血圧調査のためのregistryです。
今回は9年間のデータから、PHを合併したCOPDについて臨床的特徴をまとめてくれています。

Abstract
COPDにおける重症肺高血圧(PH)の表現型と予後については少数の検討しかなく、予後因子はわかっていない。ASPIRE registryより、PH合併COPD連続101症例のデータを抽出し検討。

 平均follow-up期間:2.3±1.9 years.
 重症PH・COPDは59例:定義は右心カテーテルで肺動脈圧≧40 mmHg
 特徴・・・拡散能が低い、気流制限は比較的軽度、
      CTでの気腫スコアは軽症~中等症肺高血圧COPDと同等
      1年生存率:70%(⇔軽症~中等症PH・COPD群では83%)
      3年生存率:33%(⇔軽症~中等症PH・COPD群では55%)
 予後不良の独立因子:混合静脈血SpO2、DLCO、
               肺高血圧のWHO機能分類クラス、年齢

               →気流制限の程度は、予後因子ではなかった!

 Compassionate(救済的な)treatmentは重症PH・COPD 43例で施行された
 ⇒生存率は改善しなかった
 ⇔治療反応性(機能的な改善または20%以上の肺血管抵抗の低下)があった8症例
   では、生存率が改善した

まとめ:
・標準的に用いられているCOPDの予後因子は、PH合併症例には適用できない。
 ⇒今回のスタディで、PH合併群の予後因子が分かった。
・予後不良ではあるが、治療法を検索する手がかりとなる。


実臨床上、なかなか右心カテーテルまで行っておりません。しかし、精査・治療をトライしてみる事も時には必要で、それがなければ医学は先には進みません。
はざまで悩む日々です。
[PR]
by res81 | 2013-06-07 18:54 | COPD | Comments(0)
<< 特発性肺線維症の予後因子として... 臨床画像解析研究会開催!! そ... >>