飯塚病院呼吸器内科のブログ
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市中肺炎患者における肺結核の予測因子

久しぶりの更新です。スタッフの1128です。

肺炎と思っていても肺結核であったという状況は臨床の場では存在し、結核に足元をすくわれることも多いのが実情です。

市中肺炎患者における肺結核の予測因子の検討について

ERJより
Predicting Mycobacterium tuberculosis in patients with community-acquired pneumonia.
Eur Respir J. 2014 Jan;43(1):178-84.


Introduction
結核は世界の死因で7番目であり、感染症ではHIVに次いで2番目である。肺結核が市中肺炎と同様のプレゼンテーションとなることもある。M.tuberculosisは市中肺炎の原因としては少ないが、最終診断の前に肺結核患者を同定し隔離することは院内感染を防ぐ、MDR-TBの蔓延を防ぐことにおいて重要である。結核患者を同定するために、臨床医CDCで提唱されている22のリスク因子を参考にしている。これらのリスク因子で市中肺炎における結核菌を予測することの妥当性や重要性は検討されていない。今回はCDCのリスク因子を評価した上で、新たなリスクスコアを検討する。

Patient characteristic
33カ国、113の病院で2001年3月から2011年12月までに市中肺炎で入院した成人患者6976人を解析した。
肺炎の診断基準
・肺の新規の浸潤影
さらに以下のうちの1つを満たす
・新規or増悪する咳嗽±喀痰
・発熱37.8度or低体温35.6以下
・左方移動を伴う白血球上昇or白血球低下
入院の2週間前までに入院歴がない場合は市中肺炎とし、呼吸器の培養検体で結核菌が陽性となった場合は原因菌と判断した 。
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Method
22のCDCのリスクファクターのうち20を検討した 。2つのリスク因子(咳嗽・肺の浸潤影)はinclusion criteriaに含まれるため除外した。
Poisson回帰分析を使用し、市中肺炎における結核菌を予測するリスク因子のうち最も良いものを選択し、それをCAPO TB risk scoreとした。ROC曲線を用いてCDCのリスク因子とCAPO TB risk scoreを比較した。

Result
盗汗、喀血、体重減少(理想体重から10%以上の減少も含む)、結核菌の曝露(結核の既往、ツ反陽性歴も含む) 、上葉の浸潤影の5つが最も結核菌を予測する因子であることが判明した。CDC TB risk scoreのROC曲線におけるAUCは71%であり、CAPO TB risk score では89%と有意に高かった。
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Discussion
Secondary analysisであり、もともと結核疑いの患者は除外されている。地域によって結核の頻度が異なる。今回のCAPO TB risk score以外のリスク因子が重要でないわけではない。

Conclusion
CAPO TB risk scoreは市中肺炎患者における結核菌の診断においてCDCの提唱するリスク因子と比較しより正確であった。今回のCAPO TB risk scoreは患者隔離をする意思決定の際に役立つ可能性がある。
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by res81 | 2014-06-22 15:06 | 抗酸菌 | Comments(0)
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