飯塚病院呼吸器内科のブログ
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福岡県の飯塚病院呼吸器内科のブログです。

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慢性呼吸器疾患(主にCOPD)急性増悪の早期リハについて

おはようございます。
飯塚病院呼吸器内科後期研修医のOkです。
呼吸器内科所属ですが4月から他科を回らせていただいておりました。晴れて7月から呼吸器内科で診療をさせていたいております。よろしくお願いいたします^^

さて、今回は抄読会のためによませていただいた論文をお届けいたします。


BMJ 2014/3498 July2014

題名:慢性呼吸器疾患増悪に対する入院中の早期リハビリテーションによる介入は回復に寄与するか?

慢性呼吸器疾患(重にCOPD)の患者さまは急性増悪されて入院されることが多いと思います。イギリスでも緊急入院の大部分をしめており、医療費などもたくさんかかるため問題になっているようです。

早期のリハビリテーションを行うことで最初の入院12か月以内の再入院が減るかどうかを検討したものです。
以下論文の内容です。

Objective:慢性呼吸器疾患増悪患者に対して入院中の早期のリハビリーテーションによる介入がその後の12ヶ月間における再入院のリスクを減らし、身体機能と健康状態を改善するかどうかを検討する。

Design:前向き、無作為コントロール研究

Method:
イギリスの大学関連の総合病院や大学病院で行った。
慢性呼吸器疾患増悪で入院した45~93歳の389人の患者を対象に行った。患者たちは入院後の48時間以内に早期リハビリテーション群 196人と通常のケア群 193人に分けられた。
d0264356_10365456.png

通常ケア群(193人)
 排痰リハなど気道クリアランスの管理、禁煙指導、動き方指導、栄養指導など。

早期リハビリテーション群(196人)
 入院後48時間以内にリハビリ開始する群。6週間介入を受ける。
 通常ケアに加えて、有酸素運動や神経筋電気刺激トレーニングなど、自己管理方法も指導する。

Primary  outcomeを12ヶ月以内の再入院とし、Secondary outcomeを在院日数、死亡率、身体機能、健康状態とした。


Result:389人中320人(82人)がCOPDという診断を受けていた。
233人(60%)は1年以内に再度入院となった。(内訳は介入群が62%、58%がコントロール群)両群間には1年以内の再入院について有意な差は認めなかった。
d0264356_10383297.png

1年以内の死亡率については介入早期リハ群が通常ケア群に対して増加を認めた
d0264356_10404081.png
身体能力や健康状態については両群とも増悪を認めたが両群に有意な差は認めなかった。

Conclusion:慢性呼吸器疾患の患者で入院中に早期リハビリテーション介入を行うことは、その後12ヶ月目までの再入院のリスクを減らすこともなかった。
両群ともに身体能力・健康状態は12ヶ月目で改善はしていたが、早期リハを行うことが通常ケアのみとくらべて身体能力の改善や健康状態改善に対する効果は認めなかった。
そればかりか早期リハを行った群のほうが12ヶ月以内の死亡率を上昇させている。
現在行われている標準的な理学療法以上のリハビリや有酸素運動などのリハビリは行うべきではない。

との結論でした。

今回、論文中でおこなっている早期リハビリテーションはかなりハードな印象を受けます。
慢性呼吸器疾患増悪で入院されている方は、入院後48時間以内は急性期でかなり状態は悪く、体力的にもきつい状態だと思います。
そんな方々に有酸素運動などしたら呼吸状態が悪化するのでは?と思ってしまいます。
自分が風邪で寝込んでいるときに有酸素運動などできるとは正直思えません><

抄読会後に先生たちがいわれてていたのは、通常ケアを早期に開始する群とそうでない群とにわけて研究したほうがおもしろいとのことでした。
たしかにそちらのほうが現実的ですね・・・。
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by res81 | 2014-08-03 10:56 | COPD | Comments(0)
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