飯塚病院呼吸器内科のブログ
by res81
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福岡県の飯塚病院呼吸器内科のブログです。

呼吸器内科スタッフ10名+呼吸器腫瘍内科スタッフ1名+後期研修医4名(H29年4月現在)で、日々楽しく頑張っています。
大学の医局に関係なく、様々なバックグラウンドのドクターが集まっています。

飯塚病院呼吸器内科では、後期研修医やスタッフを募集しています。ご興味のある方は
iizukakokyu@gmail.com までご連絡ください。

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CTによる被曝と妊娠

スタッフTBです。

ここ最近は学会や研究会等が多く出張続きで、たくさんの刺激を受けております。
また、後期研修の見学に来てくださる先生方も多く、ますます頑張らねば・・・と思う日々です。

さて、CTについて再勉強しましたのでその一部を。
医療被爆の基本的事項と、妊婦=胎児へのCTの影響を簡単にまとめます。

<人体に対する放射線の影響>
d0264356_23142719.png

d0264356_23153338.png

「確定的影響」
ある程度以上の細胞数が放射線により再生不可能となった際に認められる影響
その最小線量=閾線量
閾線量を超えると、影響の程度は急激に悪化する
<各組織・臓器に対する確定的影響の閾線量>
d0264356_23155142.png

「確率的影響」
放射線が突然変異を誘発し、発癌や遺伝子異常を生じること
被曝線量と発症確率の間には「直線仮説」が考えられている
過去の疫学的調査の結果では、200mSv以下の被曝線量で発癌の増加は確認されていない

<被曝の時期と胎児への影響>
・妊娠初期(~8週)は、患者が妊娠に気づいていない可能性が高く、かつ胎児への被曝の影響が最も高い時期であるため、妊娠の有無の確認には十分な注意が必要
・妊娠初期の胎児に対する放射線の影響は確定的影響であり、100mGyの閾線量以下であれば問題はない
・胸部CTでの胎児への被曝線量は平均0.06mGy(最大0.96mGy)であるため、実際には特に問題になることはない
<CT撮像部位と胎児への被曝線量>
d0264356_23162350.png

・しかし、患者の誤解を避けるためにも必ず確認を行い、妊娠の可能性がある場合には防護具を着用するなどの対策を行う

*Gy(グレイ)とSv(シーベルト)*
Gyは、照射物質lkg当たり1Jのエネルギーを与える放射線量であり、放射線や物質の種類に関係はない。一方のSvは、放射線の種類により人体に対する影響が異なることを考慮した単位である。「等価線量(Sv)=吸収線量(Gy)×放射線荷重係数」という関係にあるが、X線とγ線に関しては、Gy≒Svと考えてよい。


細心の注意を払うことに加え、放射線被曝とは関係なく出生時の3~6%に何らかの先天異常があることや、アルコールや喫煙などの他の危険因子もあることをきちんと説明しておくことも、無用なトラブルを未然に防ぐためには重要ですね。

今後、CTとペースメーカー・除細動器、造影剤腎症などについてまとめていきます~


<参考文献>
日本放射線公衆安全学会(監):医療被ばく説明マニュアル,第1版,日本放射線技師会出版会,東京,2007.
日本放射線公衆安全学会(編):医療従事者のための医療被ばくハンドブック,第1版,文光堂,東京,2008.
Congenital Anomalies 2002; 42: 10-14
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by res81 | 2014-08-06 23:31 | 画像診断 | Comments(0)
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