飯塚病院呼吸器内科のブログ
by res81
お知らせ
福岡県の飯塚病院呼吸器内科のブログです。

呼吸器内科スタッフ10名+呼吸器腫瘍内科スタッフ1名+後期研修医4名(H29年4月現在)で、日々楽しく頑張っています。
大学の医局に関係なく、様々なバックグラウンドのドクターが集まっています。

飯塚病院呼吸器内科では、後期研修医やスタッフを募集しています。ご興味のある方は
iizukakokyu@gmail.com までご連絡ください。

飯塚病院血液内科ブログ(←クリック)もお勧め!!
カテゴリ
全体
科の紹介
学会・研修会
身体所見
画像診断
気管支鏡
COPD
喘息
肺炎
抗酸菌
肺癌
間質性肺炎
咳嗽
胸水
胸膜癒着術
中皮腫
じん肺
真菌症
気管支拡張症
膠原病
病理学
感染症
アレルギー
肺高血圧症
写真部
Pearl
未分類
記事ランキング
検索
最新のコメント
先生、ポスターもブログも..
by Y@いいづか at 10:55
APSRのセッション、ポ..
by つぎとみ@せいろか at 21:09
228先生 先日は、久..
by k at 01:25
横山様 コメントありが..
by res81 at 17:47
こんにちは。咳のことを検..
by 横山 at 13:50
Y先生、ありがとうござい..
by res81 at 17:31
K先生、お久しぶりです!..
by res81 at 14:19
いつも、ブログ更新を楽し..
by K at 03:21
吉村様 ブログを見..
by res81 at 20:11
K先生、ご無沙汰してます..
by res81 at 03:23
タグ
フォロー中のブログ
最新のトラックバック
外部リンク
ファン
ブログジャンル
画像一覧


国際学会APSRに参加しております③〜Workshop of Diagnostic Interventional Pulmonology〜

APSR3日目、本日もはりきって参加してきました。
d0264356_433388.jpgd0264356_434833.png
ワークショップ“Diagnostic interventional pulmonology”で学んだ事をお伝えします。
4つのテーマに分かれ講義がありました。
まず
①Mapping a pulmonary lesion; how to do it?
『気管支鏡“枝読み”術』の著者である栗本先生が講師でした。
CTで結節影などのターゲット病変がどの気管支支配下なのか正確に判断し、気管支鏡検査の診断率を高めることを目標としており、私たち若手にとって習得すべき技能といえます。
今回のワークショップではCT所見から気管支を同定し、スケッチする方法が紹介され、実際にスケッチを行いました。
CTでの枝読みのポイントは2つ
⑴reverse or rotate CT images
⑵differentiate between vertical branch and horizontal branch

⑴まずはCTを左右反転あるいは回転させます。具体的には、右中葉・左舌区・両側下葉は左右反転させ、右上葉は90度反時計回りに回転、左上区は90度時計回りに回転させます。この方法を用いることで気管支分岐がスケッチしやすくなります。
⑵ただ、気管支分岐は立体構造なので走行によっては、反転あるいは回転した画像どおりにスケッチするのではなく、少し工夫が必要となることがあるようで、CT断面を観察する際に気管支が走行している方向(垂直か、水平かなど)を意識することが重要です。
Vertical pattern;B1,2a,1+2,3c,7-10
➡見たそのままをスケッチできます。
・Horizontal pattern
・Horizontal-horizontal pattern
・Horizontal-vertical pattern
・Horizontal-oblique pattern

➡走行を考えながらスケッチします。
紙面上では上手く伝えられないですので、今後ブロンコカンファの準備の時に一緒に枝読みしましょう!
②Navigation systems for peripheral lung lesions
気管支ナビゲーションシステムが益々活用されるようになってきています。Electromagnetic navigation bronchoscopy(ENB)、Virtual bronchoscopy navigation(VBN)の2種類がありますが、いずれも使用することで診断率が向上すると報告されています。今後、おそらくこれらのシステムが日常活用されることが多くなる風潮にあるようです。
個人的には良いシステムだと思いますが、レジデントとしては一回上記①レクチャーのようにスケッチを行い、最後にナビゲーションで答え合わせをするという使い方が良いのではないでしょうか。
③Lymph node staging in lung cancer; what is a role of EBUS-TBNA and EUS-FNA
当科でもEBUS-TBNAは行っておりますが、今回の内容はEUS-FNAも併用すると肺癌疑い症例の診断において有用ではないかというお話です。
EUS-FNAは消化器内科で頻用されていると思いますが、呼吸器の分野ではあまり普及していません。EBUS−TBNAに用いる超音波気管支鏡でのEUS−FNAをEUS−B−FNAと言います。
食道を穿刺するときのポイントは、食道は気管に比べて柔らかいため勢いよくスッと刺すことのようです(英語が聞き取れず表現があっているか微妙ですが、勢いが大事と仰っていたと思います)。
肺癌の縦隔病期決定においてEBUS-TBNAとEUS-FNAの併用は、EBUS-TBNA単独と比較し感度が有意に高いと報告されています。手術での生検に比べて低侵襲であり、呼吸器内科医が内視鏡で診断できる領域が広がるため習得すべき手技といえます。
④Flex-rigid pleuroscopy
最後は胸腔鏡のお話です。当科でも胸腔鏡下を行っておりますが、様々な疾患での胸膜生検や治療を紹介されていました。胸腔鏡は内科医でも出来、比較的侵襲の少ない処置になるので胸水の原因が不明な際などは積極的に行うことが推奨されていました。特に結核性胸膜炎が疑わしいときは行うべきで、胸水での診断率と比較し胸膜生検では約2倍の78%まで上がります。
⑤Hands-on
講義の後はhands-onに参加しました。同じグループの方々とそれぞれの施設での手技の方法の違いなどを話すことが出来、とても勉強になりました。午後のhands-onでは内視鏡の大手であるErbe社の製品としてのcryoとAPCを体験しました。
・cryo
日本ではまだ承認されてはいないのですが、生検を鉗子を用いるのではなく、組織を凍結させることで検体を破壊せずに採取する発想で開発されたCryobiopsyの紹介をしていました。組織を保ったまま生検できるという点で気管支鏡下生検に一石を投じる期待を感じましたが、実際の手技上は凍らせた後に組織を引きちぎる印象で、意外と出血や気胸は多そうな印象がありました。合併症の頻度やびまん性肺疾患などの末梢側への生検の際の安全性など今後のevidenceの集積に期待したいと思います。
・APC
生検後の出血に対して 直視下生検後の止血手技として焼灼する目的で焼灼の強度は2段階あり適宜調節可能です。焼灼する場合はAPCを組織に接触しない範囲でできるだけ近づけることが重要とのことでした。(組織に接触させて焼灼するとAPCに組織が付着してしまう)こちらは日本でも既に承認されているようで出血が予想される直視下生検の際の止血の選択肢の一つとして有効かもしれません。
明日はいよいよ学会最終日そして帰国です。最後まで学会を堪能させていただき、帰国後の日常診療に活かして行きたいと思います。
d0264356_4282852.pngd0264356_4263821.jpg
<学会参加風景:積極的に質疑応答にも参加してきました>
[PR]
by res81 | 2016-11-15 04:42 | 学会・研修会 | Comments(0)
<< 国際学会APSRに参加してお... 国際学会APSRに参加しており... >>