飯塚病院呼吸器内科のブログ
by res81
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福岡県の飯塚病院呼吸器内科のブログです。

呼吸器内科スタッフ7名+呼吸器腫瘍内科スタッフ1名+後期研修医6名(H28年4月現在)で、日々楽しく頑張っています。
大学の医局に関係なく、様々なバックグラウンドのドクターが集まっています。

飯塚病院呼吸器内科では、後期研修医やスタッフを募集しています。ご興味のある方は
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臨床と病理の架け橋シリーズ④ 長崎でのMDDを経て再びACIF

こんにちは、スタッフ228号、またの名を社会人大学院生228号です。


Aj先生の記事が、まだまだ続きそうですが、合間に失礼します(笑)


昨日、長崎大学病院病理診断科主催の「第2回MDD検討会〜Airway Centered Interstitial Fibrosis」に参加してきました。
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ところで、みなさんは、そもそも「MDD」をご存知でしょうか??


MDDとは「Multidisciplinary discussion」の略、multidisciplinaryとは何ぞやというと「集学的な」という意味です。集学的という言葉は、がん治療の現場などで時折用いる言葉で、外科治療(手術)や放射線治療、さらには化学療法(抗がん剤治療)など、いくつかの治療法を組み合わせて行う治療に対して、集学的治療といった風に用いられます。間質性肺炎などびまん性肺疾患の領域で、multidisciplinary、MDDを用いるのは、主にその診断の際で、臨床医のみならず、放射線科医や病理診断医とも十分に話し合いを行って診断をする、この話し合いのことを指します。


なぜわざわざそんなことをするのかと言いますと、この領域の診療に携わったことがある先生方ならお分かりかと思いますが、間質性肺炎の診断がそれだけ難しいからです。最近では、特発性肺線維症の治療として、ピルフェニドンやニンテダニブといった薬剤が登場したこともあり、間質性肺炎を診断・分類するにあたっては、特発性肺線維症かどうかが非常に重要になります。教科書を読んだり、こうして文章で書く分には、そんなに難しい感じはないですが、実はこの診断がとても難しかったりします。臨床所見と放射線所見(CT所見)、そして病理所見(主には胸腔鏡補助下肺生検で採取された肺組織)が一致しないことがあるからです。なので、MDDを行うわけです。ちなみに、少し前は「CRP診断」ともよく言われていました。ClinicalでRadiologicalでPathologicalな診断、要はMDDとほとんど同じですが、最近はもっぱらMDDと言っています。


このMDD、また難しいのが、たとえ呼吸器内科の専門医がいたとしても、そのドクターが所属する病院に間質性肺炎診療に精通した胸部放射線科医、肺病理の専門医がいないことが多いという点です。なので、いまぼくが勉強に来ているこの長崎大学では、インターネット回線を利用して、ウェブ上でこのMDDを行ったりしています。おそらく今後、こういったネット回線を介したコンサルテーションなどがどんどん広まっていくんだろうなと思います。


さて、そんなこんなで前置きが長くなりましたが、昨日「Airway centered interstitial fibrosis (ACIF) →手前みそで恐縮ですが、こちらの記事も参照ください」をテーマに、間質性肺炎の領域では世界的に有名な肺病理医のColby先生を招聘してMDDが開催されたわけなんです〜


今回の対象症例は、あくまで病理学組織学的に、気道周辺に線維化を伴っている症例を対象に選択されています。症例ごとの背景は多彩で、CT所見もさまざまで、CTをぱっと見ただけでは、気道周囲の線維化病変がわかりづらい症例もあったりで、活発なディスカッションが行われました。特にUIPパターンの線維化を伴っている場合、not UIPパターンとして特発性肺線維症ではないと考えるのか、あるいは、このくらいの気道病変なら特発性肺線維症でいいと考えるのか、それとも、過敏性肺炎がUIP様の線維化を来たしていると考えるのか、治療の方向性が変わってくるわけで、議論が必要になるところです。


最後に、Colby先生から、ACIF(ないしBrIP)についてreviewしていただき、少しすっきりしたような気がしました。学びを少しだけ ↓↓
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実際に患者さんを目の前にしたときには、また悩むとは思いますが、今回の学びを少しでも生かせればとは思います。


飯塚からはるばる参加したTb先生、GSnow先生もお疲れさまでした!!また、夜の懇親会に参加された先生方ともいろいろお話をすることができ、貴重な時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。そして何より、今回この企画を支えてくださったスタッフのみなさんにも感謝です。みなさん、本当にお疲れさまでした。


明日は大阪でびまん性肺疾患の研究会!!びまん性肺疾患尽くしの週末になりそうです(笑)
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by res81 | 2016-12-16 23:00 | 間質性肺炎 | Comments(0)
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