飯塚病院呼吸器内科のブログ
by res81
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福岡県の飯塚病院呼吸器内科のブログです。

呼吸器内科スタッフ10名+呼吸器腫瘍内科スタッフ1名+後期研修医4名(H29年4月現在)で、日々楽しく頑張っています。
大学の医局に関係なく、様々なバックグラウンドのドクターが集まっています。

飯塚病院呼吸器内科では、後期研修医やスタッフを募集しています。ご興味のある方は
iizukakokyu@gmail.com までご連絡ください。

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カテゴリ:学会・研修会( 70 )

日本肺癌学会Preceptorship Programに参加して

こんばんは。国内留学中でご迷惑をおかけしておりますYです。
国内留学については、書きたいことが多すぎてまとまりませんので、またの機会に書かせてください。

先週末、肺癌学会が初めて企画されたPreceptorship Programに参加してまいりましたので、今回はその報告をさせてください。

この企画では、次世代を担う全国およびアジア各国の若手医師のためにと、肺癌診療の最前線で活躍されている先生方が集まってくださいました。2日間みっちりと、全て英語で行われます。香港のTony Mok先生、韓国のMyung-Ju Ahn先生を初め、学会の壇上で拝むことはあっても、ともにディスカッションをでする日がくるとは思いもしませんでした。総会の演者全員を2日間、一部屋に詰め込んだような贅沢な状況でした。

講演では病理、放射線診断・治療、内科・外科治療について最新情報のほか、まだ研究途中のデータや、今後の方向性も交えた講義や意見交換が行われました。またPro-Conディベートでは①EGFR遺伝子変異症例への一次治療にオシメルチニブを使うかどうか、②N2例の手術適応、②EGFR遺伝子変異例への免疫療法の適応 についてグループ対抗で議論が行われました。ディベートのためにグループの先生方と深夜までとことん話し合った時間が、何よりも豊かでした。肺癌診療の切り札が増えるなかで、どう選択していくのか、考えさせられる時間でした。

肺癌もさることながら、個人的には、Tony Mok先生による、リーダーとしてのキャリア形成のお話に感銘を受けました。「TKIの講演をするより何倍も準備が大変だった」と言われていましたが、確かにMok先生からキャリアに関するお話を伺うのは新鮮でした。呼吸器腫瘍のリーダーになるには、という話ではありましたが、どの分野にも共通することと思いますので、少し共有させてください。

リーダーシップとは「人を動かす力を持つこと」だと言われていました。そのためには①どう考えるか、②どう仕事をするか、③どう発信するか が大切です。①考え方については、まず前向きに考えること(Forward thinking)。それも楽観的ということではなく、将来を見据えて考えるというような意味に感じました。現在何が標準であるかにとらわれず、今後何が大切になってくるかを見据えて行動すること。そのためには勇気、感情的知性と落着き、論理的な計画性、そして献身的な姿勢を怠らないことです。もう一つは批判的に考えること(Critical thinking)。与えられたことを漫然と引き受けてただ指示に従うのではなく、そのやり方が本当に正しいのか?本当に向かうべき方向なのか?常に問い続けることです。

②どういう仕事をするか。とくに研究や論文執筆の際、いかに新しいことを発信していくか、そのために先ほどの考え方をもとに、意見を論理的に述べること人と違うことを気にしないこと人間関係を大切にし(例えば学会などで知り合った先生とも)こまめに連絡を続けることが大切です。

そして③どう発信するかですが、せっかく取り組んだ仕事も発信しなければそこまでです。発表や講演などで相手に伝えるとき、ただ事実を連ねるのではなく、「物語を相手に届ける」ことを意識します。印象的でメッセージ性のあるタイトルをつけようという点から始まり、発表の構成、アイコンタクトやジェスチャーなどの非言語的コミュニケーションや参加者の惹きつけ方など、すぐに取り入れたい知恵が詰まっていました。

Mok先生は著名な先生ではありますが、目線が常にベッドサイドにあるところに、何よりも共感しました。会場内で議論が白熱しだすと「それをして臨床がどう変わるのか」「患者さんのためになるのか」と幾度となく指摘してくださいました。肺癌についても(根治や根絶のみを目指すのではなく)「医師としての仕事は、患者さんがより長く、よりよく生きられるよう最善をつくすこと」というスタンスも、大変納得できるものでした。

充実の2日間の最後には、恐縮ながら敢闘賞をいただきました。参加前後の試験成績から計算した「伸び率」で表彰してくださったのですが、つまりお恥ずかしいことに、事前試験の出来の悪さの象徴です。おそらく最も経験年数も浅く、趣旨にそぐわない参加者だったかもしません。好奇心から参加してしまいましたが、講師陣かと思うような参加者の方々に交じらせていただき、刺激を受けたことは間違いありません。

この企画は肺癌学会の会員宛にメールで何度か募集があったのですが、これを知ることができたのも、飯塚病院呼吸器内科に入ったときに学会に入会させてもらったおかげでした。あらためて、いろいろなことに触れる機会を与えてくれる(=学会費も出してもらえる)当科に感謝しております。

当科は、得意分野を伸ばす好きなことをとことん頑張らせてもらえる)ことが素晴らしいということを以前、このブログでも語ったかと思うのですが、まだ得意・好きとは言えない分野にも、広く触れる機会を持たせてもらえることも、我々若手にとっては貴重なことだと思いました。飯塚の皆様、いつも本当にありがとうございます!
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by res81 | 2017-11-27 23:09 | 学会・研修会 | Comments(0)

APSR2017@sydney③

こんにちは。
呼吸器内科スタッフ M&Mです。

シドニーに着いてから5日目になりますが、皆体調を崩すこともなく過ごしております。こんなに天気が良いと朝5時半から走りたくなりますね!ということで、シドニーでのジョギングもしっかり楽しんでおります。

さて、本日はいよいよAPSR最終日を迎えました。
最終日の発表というのは嫌なものですね。無事に発表を終え緊張から解き放たれている2人を横目に会場に向かいました。
私は昨年に引き続きの参加ですが、やはり英語での発表は苦手なまま。1年経っても成長してないなあと感じてしまいます。学会が終わった時は英語も頑張ろうと意気込むのですが。
学会会場ではお世話になった先生方との再会も果たし、そして発表にも聞きに来てくださいました。本当にありがとうございます。
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APSRは個人的に特に興味ある分野のセッションが多くとても勉強になります。主に気管支喘息や結核に関するレクチャー・発表を聞いてきました。
初日は朝から喘息のワークショップを受けました。
ワークショップでのメインテーマは「重症喘息におけるフェノタイピング」です。
ここ最近、喘息診療における治療法は多様化してきています。そんな中で今までひとまとめにしていた「喘息」をフェノタイプごとに分け治療法を選択することの重要性が高まってきています。
様々な解析により臨床特性、喘息関連因子や誘発因子および病態生物学的特性が複合的に調査された結果、以前に考えられていたよりも多くのフェノタイプが存在することがわかってきており、特に重症喘息におけるフェノタイピングが重要です。
具体的には、発症年齢やBMI、喀痰細胞診、呼気NO、特異的IgE抗体、肺機能検査などを総合的に評価し、より的確にフェノタイピングを行い、適切な治療法を選択しましょう、というものでした。参考の一つに下記UBIOPREDなどがあります。
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他に、アドヒアランスやデバイスの選択方法に関して、実際に吸入器を用いた演習が行われました。どの内容も大変勉強になり、今後の喘息診療に役立てようと思います。

また、結核の発表にも参加しました。
こちらは日本と比較にならないほど症例数が多いため普段聞くことができない内容ばかりでした。いかに早く結核を拾い上げるか、またその中でも耐性菌を検出するかが鍵となります。どの迅速検査が有用か白熱した議論がなされておりました。

以上でAPSR2017終了となります。

最後になりますが、今回も学会参加の機会をくださいました飯塚病院呼吸器内科の皆様、本当にありがとうございました。
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by res81 | 2017-11-26 12:03 | 学会・研修会 | Comments(0)

APSR 2017@Sydney②

こんばんは。後期研修医2年目のGyです。
昨年のCHESTに引き続き、今年はAPSRに参加させていただいています。大好きなSydneyでの学会発表であり楽しみにしていたものの、初のoral sessionということで、やはり不安と緊張でいっぱいでした。

自身の経験した症例より“A familial case of Birt-Hogg-Dube syndrome(BHDS) complicated with bladder cancer and lung cancer.”というタイトルで、BHD症候群と癌の関連性について発表させていただきました。一つ前の発表が中国人家系の先天性嚢胞性疾患でBHD症候群に関するものであったこともあり、スムーズに発表を終えることができました。
そして、ありがたいことに若手奨励賞としてAPSR Travel Awardをいただきました。このような機会をいただき、本当に貴重な経験となりました。
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発表後は胸腔・胸膜疾患に関するセッションへ参加しました。胸腔内への細菌感染や炎症が惹起されるメカニズム、臨床的な介入法に関しての講演でした。感染後に胸腔内に隔壁形成を来し治療に難渋する症例を度々目にしたことはありましたが、その機序について考えたことはなく理解が深まりました。また胸膜感染患者に対する t-PA+DNase 胸腔内投与によるドレナージが効果的であり、手術の頻度が低下したことや入院期間が短縮したこと、その投与量はt-PA 5mg+DNase 5mgを2回/日が有効かつ安全であることが示されていました。
[Ann Am Thorac Soc. 2017Jun;14(6):929-936.]
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その後は学会会場でお会いした当院OBの先生と共にお話を楽しみながらディナーをいただきました。夜景も綺麗で素敵な夜でした。
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とても充実した一日となりました。日本に居ながら発表前夜までご指導下さったTB先生、病棟を守って下さっている先生やスタッフの方々、ご多忙のなか快く送り出して下さり誠にありがとうございました。

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by res81 | 2017-11-25 23:00 | 学会・研修会 | Comments(0)

APSR 2017 @Sydney ①

お久しぶりです。ブログを更新するのは2回目の今年からスタッフになったMineです。

今回1121日から27日までの7日間 Asian PacificSociety of Respirology(APSR) 2017 congressに参加しております。病棟を守ってくださっている先生方々、学会参加を許可くださったTB先生、本当にありがとうございます。

今年はなんと会場はAustralia, Sydneyです。寒い日本から逃げれて時差もあまりなくすごくいい環境です。

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到着初日は少し小雨が降ってましたが、その後は見事な快晴、今にも朝5時半から海岸に向けてランニングがしたくなるような天気です(実際は僕はぐっすりと寝てます)

到着初日はまだ学会も開催しておらず少しAustralia観光。有名どころで” WILD LIFE Sydney Zoo”に行ってきました。日本とは動物の規模や種類も違って大人気もなく3人で騒いでいました。もちろんコアラやカンガルーにも会えました。

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翌日から学会参加。本格的な開始は11/24からだけど、Pre-CongressWorkshopに参加のため早めにRegistrationしに行きました。Darling HarborInternationalConvention Centre Sydneyとかなりきれいな場所で開催されていました。

無事にRegistrationもできて記念撮影の時間だな。とりあえずAPSRと分かる場所でするかと作戦を練って、でもなかなか場所が見当たらない。思い切って係員に...

Where is the monument?”

No!!

...えっ?看板やモニュメントもないの?

ってことで何もない場所で仲良く3人揃って記念写真。後ろは普通にエレベーターです。笑

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その後は3人バラバラになって僕はPre-Congress WorkshopPulmonary rehabilitation”の講義を受けてきました。リハビリテーションの講義をしっかりと受けたことがあんまりなくて知識の整理ができました。リハビリテーションと聞くとやっぱり入院している時だけのイメージですが、最近当科でも始めた外来リハビリテーションが大事なのがすごく感じました。更にAustraliaでは更に力を入れているtopicsとしてはAlternative modelrehabilitaionというKeywordで簡単に言えば外来リハビリテーション通院の代わりになるものと言う感じです。具体的には“Telerehabilitaion”、“Home-based pulmonary rehabilitation”の2つが挙げられていました。

TelerehabilitaionTV電話でリハビリテーションの様子を観察しながらするリハビリテーション

Home-based pulmonary rehabilitation:こちらは読んだまんまの在宅リハビリテーション

当院も筑豊地区とまだまだ環境的には通院が難しい地区であり、このtopicsはすごく共感ができました。

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明日はGy先生のoral sessionと僕のposter session発表があります。何回発表しても英語は慣れませんが、なんとか乗り切ろうと思います。

また追ってご報告します。ではまた。


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by res81 | 2017-11-23 22:18 | 学会・研修会 | Comments(0)

CHEST 2017 ③ 初めての国際学会

はじめまして。飯塚病院呼吸器内科後期研修医のM.Oです。
現在、国際学会CHEST 2017に参加させていただいています!

本日、学会でポスター発表をさせていただきました。
学会に参加すること、発表することは人生初めてで、今までに経験したことのない緊張感を抱きました。
発表については、英語の発音は稚拙であり、質問に対してはほぼ聞き取れないため上手く答えられず、正直散々な結果でした。
ただ、上級医の先生に助けていただいたり、同グループの他国のDrが優しく接してくださって無事に発表を終えることができました。
228号先生、本当にありがとうございました!!
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飯塚病院に来て約6ヶ月が経ちました。
飯塚病院呼吸器内科での研修を決めた理由はずばり"成長するため"でした。
今まで狭い世界でしか生きてこなかった自分を変えたくて、もっと新しくて広い世界を見てみたいと思っての選択です。
国際学会を含め、この半年間で様々な経験を積ませていただきました。
経験を積み、新しい世界を見るたびに、自分の未熟さを痛感させられます。
しかし、もっと”成長するため”に頑張ろうと思えるのは、新しい機会を与えてくださるTB先生、周りで支えて下さる呼吸器内科の先生、スタッフの皆さまのおかげです。
本当に感謝しています。

感想が長くなってしましたが、学会での内容についてです!
学術的なことは英語が上手く理解できず、しっかりと伝えられる自信がないので‥
印象に残ったものを一つだけご紹介させていただきます!
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Respiratory Management of the ALS Patientというセッションです。
すごくマニアックな気がしますが、病棟でALSの患者さんを受け持たせていただく機会があったので参加してみました。
人工呼吸管理において気管切開の処置を行うかどうかについてです。
結婚式や卒業式など特別なイベントを迎えるために処置を行う選択肢もあるとのことでした。
患者さん、家族にとって大切なものが何かを考えた上で治療方針や処置を決めなければいけないと改めて感じました。
少しでも患者さんや家族に寄り添えるような医師になりたいです。

また感想になってしまいました‥
今後は学術的なことも書くことができるよう英語を含め多くのことを学びたいと思います!

以上、初めての国際学会についてでした!
明日帰国します!
不在中にご迷惑をおかけしたスタッフの皆さま、本当にありがとうございました!!
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by res81 | 2017-11-01 13:50 | 学会・研修会 | Comments(0)

CHEST 2017② Airway Management on Cadavers

お久しぶりです。後期レジデントのKJNです。

3人で紅葉の季節真っ只中のトロントに来ております。


昨年はAPSR、今年はCHESTに参加しておりますが、毎年このように国際学会で発表する機会をいただいていることを、只々飯塚病院呼吸器内科の皆さんに感謝申し上げる他ありません。


さて、CHEST Annual meeting 2017 in Torontoですが、前回の228号先生に引き続き、私も事前登録しましたシミュレーションに参加して来ました。


タイトルはAirway Management on Cadaversです。


Cadaver:【名詞】(特に解剖用の、人間の)死体


ということで本物のご遺体を使った気道確保のトレーニングでした!

日本では絶対に体験できませんね!まさに世界レベルの学会だからこそできるシミュレーションという訳です!


つい先日救急外来で一人気管挿管をしたばかりですが、当院の呼吸器内科が臨床現場で自分で挿管するという場面はそこまで多くはないのです。しかしながら呼吸器に携わっている以上たまにその機会がやってくる!ということで自身の手技の復習という意味でもこのシミュレーションに参加させて頂きました。


このシミュレーションの目的は、米国で50%近くのICU患者が重篤な合併症により気道確保が困難となっている現状を背景にして、参加者に最新の挿管器具を実際に経験してもらい、気道確保困難症例への対応の引き出しを増やしましょうということでした。


下のように会場内に専用のブースが設営され、当然ですが申込者以外は見学すらもできないような厳重な環境下でのセミナーでした。

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解剖着に着替えた後、シミュレーション室に案内されました。部屋には6体のご遺体と、それぞれの側には各種挿管器具と気管支鏡が用意されてありました。


参加者は6人で1体のご遺体が割り当てられ、直接喉頭鏡(マッキントッシュ型、ミラー型)、ビデオ喉頭鏡、ラリンジアルマスク、ファイバー挿管、輪状甲状膜穿刺を参加者全員が実際に体験させてもらいました。当然、喉頭鏡を滑らせたり持ち上げたりする感覚やチューブを挿入する時の手応えは本物のそれでしたのでとてもエキサイティングでした!


ミラー型喉頭鏡やラリンジアルマスク、輪状甲状膜切開は私も模型では体験したことがありますが、実際の医療現場で実践したことは一度もなかったので、本物の人体で、しかもトレーニングとして体験させていただけたのはとても貴重な経験となりました。またラリンジアルマスクから気管チューブへの入れ替えも体験させていただきましたが、そういえばACLSJATECJAMECCではそこまで教わらなかったなと思い(忘れてるだけかもしれませんが)、今も救急車当直を続けている立場としては経験できてよかったと思いました。


参加者の中には僕以外にもレジデントが一人、そして看護師さんも何人かいたと思います。やはり欧米では特定看護師(ナース・プラティクショナー)が浸透しているのだと感じました。日本でも看護師による気管挿管は診療補助行為として医師の指示のもとで行うことができるようになったとのことですが、2017年現在でも日本の医療現場で看護師さんが挿管する機会はほぼ皆無なのではないでしょうか。


また個人的な印象として、おそらく海外では日本以上に直接喉頭鏡よりもビデオ喉頭鏡が主流となってきているのかもと思いました。比較的臨床経験のありそうな参加者でも皆さん直接喉頭鏡を使うときの体位が初心者同然だったので。


3時間と長めの講習でしたが、全ての器具で気道確保の体験をさせていただいたので、感覚としてはあっという間に終了してしまいました。


正直なところ英語は半分も理解できていないと思うので、それぞれの器具の適応や細かい手順については改めて成書を見直す必要があります。しかし、講師の先生方は皆さん優しく、身振り手振りで丁寧に時間をかけて教えてくださったのでとても有意義な時間でした。


シミュレーションの光景を言葉でしか説明できないのが非常に残念ですが、また帰国後に皆さんにその臨場感をお伝えできればと思います。


以上、KJNから学会報告でした!CHEST2017も折り返し地点ですが、最後までしっかり学び、楽しんで帰りたいと思います!


貴重な体験の場を作ってくださった皆さんに改めて感謝申し上げます。そしてこのようなシミュレーションのために自身の身体を提供してくださったご献体とそのご家族に深く御礼申し上げると共に、ご冥福を心からお祈り申し上げます。


最後に、日本にはまだ入ってきてないシムビコートのpMDIデバイスの広告見つけました!

SMART療法のできるpMDIが日本でも加われば、今よりさらに細やかに患者さんに応じた吸入薬の選択ができそうですね。では。

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by res81 | 2017-10-31 20:27 | 学会・研修会 | Comments(0)

CHEST 2017 ① CHESTの模様を本音でお送りします!

こんにちは、スタッフ228号です。
久しぶりの投稿は、カナダはトロントからお送りします!


何を隠そう、ぼくは現在、CHEST Annual meeting 2017に参加すべく、レジデント2人とともに、カナダに上陸しているのであります。


今回のテーマはずばり「国祭学会を楽しく学び、かつ学会以外も満喫する(病棟を守っていただいている病院スタッフの皆さんへの感謝を忘れず)」です。うちは、後期レジデントはほぼみな、毎年何かしらの国際学会に参加しています。数年前には考えられなかったことなので、ほんとすごいことです。せっかくの参加なので「しっかり満喫して日常に戻る」ことをまずはぼくらが体現し、今後参加するみなもそうしてもらえたらと思っています。

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実はぼくは、以前にもCHESTに参加したことがありますが、正直自分の発表にいっぱいいっぱいで、学会全体を眺めるということをあまりしていませんでした。とりあえず発表を終えることに全力を注ぐという…今回も発表はいっぱいいっぱいだったわけですが(笑)、少しばかり全体を眺めてみました。


その特徴はというと、


・シミレーションやゲーム、Problem based learningが圧倒的に多い!!


・日本人が少ない!!


この2点に尽きるかと思います(あくまで私見)。

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もちろん、シミレーションは有料ですから、レジストリー(登録)の段階で、興味があるテーマを選択して参加の意思表示と支払いをしておかねばなりません。英語が苦手な人にとって、これに参加するって敷居が高いですよね…周りは外人さんばかり、飛び交う英語たち。いやいや日本で開催されている日本人に囲まれた日本語のセミナーに参加すればいいやん!って思っちゃいませんか?…はい、ぼくはそうでした(笑)


ただ、CHESTに関していうと、本当に幅の広いシミレーションをやっていて、ぼくはエコーのシミレーションに参加したのですが、日本でも見かけるような超音波気管支鏡の手技などはもちろんのこと、気管支鏡検査中の出血のマネージメントやドレーンの留置の仕方(そこまで?と思わなくはないですが)まで、はたまた呼吸器管理やECMOまで。とにかく幅が広くて、そしてやっぱり規模、スケールが大きいです。現地のみなさんが、若手からご年配の先生まで、こぞって参加するのも納得です。さすが北米!正直日本ではここまでのシミレーションは難しいと思います。なので、勇気をもって参加してみるのもありだなぁと思います、英語が苦手なみなさん!笑 向こうの人たちは、みんな優しいですよ〜


一方で、こういうシミレーションなどが多いことが、日本人があまり参加しない理由のひとつなのかもしれません。


なお、シミレーションに関しては、同行したレジデントくんが衝撃を受けていました。近日中にブログに記載予定ですので、みなさんお楽しみに☆


ということで、英語が苦手だけど、とりあえず英語でのプレゼンテーションをやってみたいようなそうでないような、あるいは英語が苦手だけど、英語の環境に身を置いてみたい、そんなレジデントの方にとっては、CHESTはとてもいい機会のように思います。もちろん英語が得意な方も。そして、参加が決まったら、勇気を出してシミレーションに参加してみると、何かしら学び、発見があると思います。そんなことを今更になって感じたかれこれ◯年目のぼくでした…次の機会には、英語力をつけて、Problem based learingにも参加してみたいものです。これまた英語の敷居が高いのですが、勇気を出して…笑


さて、そんなぼくは、一足先に自分の発表を無事???終えてきました。

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日本語での発表では、ほどよい緊張感と楽しもうとする気持ちがありますが、やはり英語の発表は緊張します…いやもう吐きそうでした(笑)このままナイアガラの滝に直行して飛びこんだほうがまだマシみたいな…それでも以前よりは少し楽しめたような…


何はともあれ、実際やってみると、なんともいえない達成感!!(´∇`)


ぼくの拙い英語を一生懸命聞いてくれ、終わったあとには質問に来てくれた先生方、発表後に労ってくれた座長の先生、みなの優しさが身に染みました…写真撮ってくれたレジデントたちもありがとう〜 もっとかっこよくプレゼンできたらよかったのですが、今後もお互いがんばっていきましょう、ということで(笑)


発表の機会を与えていただいたTB先生、本当にありがとうございました。次は自分のテーマで発表できたらと、また後輩たちの指導をもっとできるようになりたいと感じました。


さて、すっかり長くなってしました。ただいま、こちらは午前5時。こちらに来てからというもの、すっかり早寝早起きが身についてしまい、こちら時間で夜の9〜10時には強烈な眠気に襲われ、朝方4時頃には目が覚めてしまうという…日本では考えられなかった生活を送っています。もう数日こちらの生活を満喫して、帰国したいと思います。


最後に昨晩の夕飯、チャイナタウンの某店での一枚を。CHEST組、元気にやってます!!

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by res81 | 2017-10-30 19:02 | 学会・研修会 | Comments(0)

大阪大学放射線医学統合講座での国内留学報告

こんばんは。後期研修医2年目Gyです。

私は呼吸器内科医として歩み初めて未だまもなく、画像読影に自身がなく画像コンサルトを受けるたびにいつか集中的に勉強する時間を作りたいと考えていました。そんな時に当院・当科の国内留学の話をいただき、6月〜8月の3ヶ月間、大阪大学放射線医学統合講座で研修をさせて頂くことになりました。

大阪大学放射線医学統合講座は豊富な症例、最大規模の医局員数、トップクラスの研究実績があり、幅広い疾患を短期集中でレビューするには最適な環境でした。

主な研修内容は胸部画像(単純X線、CT)の読影、CTガイド下生検施行、症例検討会/カンファレンスへの参加でした。

研修初日から他の先生と同様に胸部画像とレポート記載欄に向き合うのですが、レポートを書く手が進みません。(陰性所見を含め)どのような所見を記載すべきなのか、どのような表現を使用すべきなのかが分からなかったのです。
そこで依頼医が望んでいるような情報、鑑別診断、正しい表現法等を学ぶためにまずは蓄積された症例と教科書や既存の読影レポートとを見比べながら読影に慣れることを目標としました。
胸部X線やCTが難易度別に集積されたteaching fileがあり、そこには主訴・現病歴・臨床診断・画像読影結果・最終診断が記されていました。胸部X線とCTとを見比べながら読影を進めることも可能であり、学習には最適な教材でした。読影を進める中で、自らの解剖の知識や用語の理解が浅いことを痛感しました。また見たいものをみる訳ではなく、(心血管系や乳房・甲状腺等)写っているもの全てを漏らさずみるために読影手順を画一化することの必要性を感じました。

ひと月程度経つと画像読影に面白みを感じるようになり、レポートを記載してfeed backをいただきながら知識や考え方の引き出しを増やしていくことがとても楽しくなりました。また症例検討会やセミナーでは、一つの症例に関して研修医からスタッフの先生までが各々に鑑別を考える過程を共有する機会が多くあり、非常に勉強になりました。放射線科医は画像上の特徴だけではなく、疾患についての幅広い知識が必要とされることを感じました。

研修を通して実感したことは、胸部画像は病変があるのは明確ですが病変と疾患が一対一対応ではなく、診断に辿り着くのはそう簡単ではないということでした。例えば、末梢優位の非区域性の斑状影〜浸潤影をみた際には感染症はもちろんですがCOPやCEP、NSIP、悪性腫瘍(浸潤性粘液産生性腺癌、悪性リンパ腫、転移性肺腫瘍等)も考えられます。やはり、画像だけではなく症状や経過の情報も加味することが診断に至る際に重要であると思いました。

今後、このような貴重な経験を臨床に活かすと共に、当院でのteaching file作成の推進や胸部画像に関する疑問のshare等を行っていきたいと考えております。

新たな環境で慣れないことも多々ありましたが、熱心で親切な先生方に恵まれ本当に感謝しております。また、貴重な機会を下さった当院、当科の皆様ありがとうございました。
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by res81 | 2017-09-04 21:35 | 学会・研修会 | Comments(0)

人工呼吸器セミナーin飯塚2017と、アクアラインセミナー

こんにちは!

スタッフのTBです。
実は呼吸管理委員長を兼任しております。

去る7月9日に呼吸管理委員会主催で、
米国ボイシー州立大学呼吸療法科教授 Lonny Ashworth先生と、
昭和大学大学院保険医療学研究科呼吸ケア領域教授 宮川哲夫先生
をお招きし、「人工呼吸セミナー in 飯塚 2017」を開催いたしました。

ご両名の素晴らしいセミナー&通訳、
さらにワークショップを通じて、
人工呼吸管理について楽しく沢山の事を学びました。
早速実戦に活かしております!

また、レクチャーやワークショップのやり方についても
考えさせられることが多かったです。
今後の参考にさせていただきます!

前夜祭と懇親会も最高に楽しくて、
是非またご両名をお招きしたいと思っております。
またよろしくお願いします!!!

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本日(7/15)は順天堂大学医学部呼吸器内科高橋教授にご面会頂いた後、亀田総合病院呼吸器内科主催の「アクアラインセミナー」に参加させていただきました。
日本トップの先生方と間質性肺炎について学ぶことができ、非常に勉強になりました。
この領域も頑張らなければ…ディスカッションが濃すぎる…
青島先生、野間先生、本当にありがとうございました!

亀田総合病院の呼吸器内科はすごいです。
うちも負けない様に頑張らなければ!



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by res81 | 2017-07-15 22:34 | 学会・研修会 | Comments(0)

COPD治療戦略の考え方 ~室繁郎先生に教わりました~

皆さんこんばんは。年月の速さに驚いているスタッフのYです。きっと充実した日々の証ですね。呼吸器内科の皆様に、サプライズ焼き餅パーティー(@内科医局)で誕生日を祝って頂いたのが、つい最近のように思えるのですが・・・。


先日、「呼吸器 Meet the Expert in 筑豊」という研究会のために、京都大学呼吸器内科学准教授室繁郎先生が、なんと飯塚まで遥々お越しくださいました。


室先生はとくにCOPDの分野で多方面に研究を繰り広げておられますが、今回は飯塚にいながらも、室先生のご講演を直接伺うことができました!その上、濃密なディスカッションの時間を設けていただき、大変勉強になりました。「最新の知見」の伝達に留まらず、室先生のものの「見方」「考え方」を共有していただけたこと、そして私たちが日ごろ悩んでいる数々の実例を通じて、実践的な「工夫」を知ることができ、大変感謝しております。COPD研究の第一人者でありながら臨床も第一線で続けておられる室先生ならではと思います。室先生には遠方からきていただきながらも、あえての少人数制の会ということで私たちのために場を設けていただき、とっても贅沢な充実感あふれるひとときでした。


COPD治療 Up To Date」と題されたご講演で特に印象的だったのが、最大吸気量(inspiratory capacity)の有用性でした。COPDの診断や評価に用いられる1秒量は、確かに症状や予後と相関もあるようで、我々もその変動に一喜一憂しがちです。しかしこれは日常生活とはかけ離れた数値かもしれません。確かに我々は普段、1秒量を測定するときのような呼吸をすることは(重労作時でさえ)、ありません。肺機能検査でみられる1秒量のような項目より、吸気予備量こそ、日常生活に添っているのではないかというのが最近の見解であり、現在はこちらが研究対象となっています。つまりCOPDの治療戦略を呼吸生理の視点から考える上で、最大吸気量の改善、ひいては動的過膨張の改善が重要なのではないかということです。治療に用いられる気管支拡張薬が、BronchodilatorというよりはLung deflatorの役割で、主役となっているわけです。


この視点は患者さんの「息切れ」(=労作時呼吸困難)の原因に焦点を当てている点で、非常に納得しやすいもので、終始うなづいてしまいました。


しかしCOPDの研究や創薬が進んでも、どうしても解決しない問題点があります。抑えられない進行、とりきれない症状、なくせない増悪... こうした問題に真っ向から取り組み治療を開発するために室先生が研究されているのが、とくに画像からみたCOPDの病態と治療戦略です。肺気腫の破壊パターンはフラクタル性を持っており、この気腫病変の進展様式をシミュレーションすることにより病態をより把握できないかというわけです。当科でもTb先生やG Snow先生がびまん性肺疾患のフラクタル解析に取り組んでおり、COPDの最先端の研究も、おかげで少し身近に感じました。


後半の「COPD治療ディスカッション」では、当科から2例の症例提示を行い、室先生との意見交換をさせて頂きました。事前に「何でも相談してよい」とお聞きしていたのをいいことに、COPDの治療で悩んでいる点を本当に存分に相談しつくさせていただきました。


まずはCOPDの治療導入時にLAMA/LABA合剤で開始を検討すべき状況というのをテーマとしました。症例検討を通じて、治療決定においてGOLDに則った項目の他に念頭に置くべき要素を教わりました。逆説的ではありますが、「重症例で単剤から開始したほうがよく、軽症例であえて合剤で開始したほうがよい」状況とその理由や、数々のClinical pearlを聞かせてくださいました。ここでは書ききれませんが、眼から大量のうろこが落ちました。


2例目では今話題の、COPDにおけるICSの位置づけをご相談させて頂きました。増悪を繰り返すCOPDではICSの導入が推奨されたかと思えば、2014年のWISDOM studyではICS中止により増悪が抑制できる可能性(しかし呼吸機能は低下する可能性)が示されました。学会や研究会でもよく取り扱われているテーマかと思いますが、結局のところ正解がわからず、現場では日々悩んでしまいます。重症例ではすでに3剤を用いていることも多く、増悪を繰り返す場合にICSの中止を検討したいような、減量をすることに不安もあるような・・・。今回の議論を通じて、ICSの有用性を総合的に判断すること(既往、症状、FeNO、末梢血好酸球数、増悪様式など)、そして慎重な経過観察下ではためらわずに中止することも選択肢であることを教わりました。加えてICS導入により期待される効果(長期的なものも含めて)や実臨床に即した副作用のとらえ方、ICSの使い分けも大変勉強になりました。正解を求めすぎるより、これまでのエビデンスや患者さんのデータをもとに客観的・多面的に評価を行い、論理的な考えに基づいて導入または中止をして、なおかつ丁寧に経過をみることで、おのずとその患者さんにとってのよい治療というのが見えてくるのかもしれません。


そのほか、COPDにおけるマクロライドの位置づけ嚥下機能との関連循環器疾患合併例における治療の考え方、CPFEなど、気になる話題について質問や意見交換が絶えませんでした。


室先生におかれましては、遠路遥々飯塚までお越しいただき、惜しみなく相談に乗っていただき、当科一同 心より感謝しております。最近は日々のチームカンファレンスでも「あのディスカッションを踏まえて・・・」とよく耳にします。早速日々の臨床に活用させて頂いております。本当にありがとうございました。


COPD専門外来も少しずつではありますが充実してきています。ガイドラインに沿った標準治療に留まらず、枠組みに収まらない状況にも根拠を持って適切に対応できるよう、当科一同、精進していきたいと思います。

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by res81 | 2017-06-15 23:56 | 学会・研修会 | Comments(0)