飯塚病院呼吸器内科のブログ
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福岡県の飯塚病院呼吸器内科のブログです。

呼吸器内科スタッフ10名+呼吸器腫瘍内科スタッフ1名+後期研修医4名(H29年4月現在)で、日々楽しく頑張っています。
大学の医局に関係なく、様々なバックグラウンドのドクターが集まっています。

飯塚病院呼吸器内科では、後期研修医やスタッフを募集しています。ご興味のある方は
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カテゴリ:肺高血圧症( 1 )

「ゾウの時間 ネズミの時間」「IPの時間?COPDの時間?」

ブログが年明けしていませんでした〜(^_^;)


お久しぶりです、スタッフ228号です。
今年も飯塚病院呼吸器内科をよろしくお願いします〜☆


さて、我ながら、いきなり意味不明なタイトルで来ましたが(笑)今日は呼吸器疾患と心拍数のお話です。外来をやっていると、同じIP(間質性肺炎)あるいは同じCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の患者さんなのに、脈が早い人とそうでない人がいることに気付きます。今日はそんな心拍数に関する小ネタを紹介します。研修医の先生とかに、ちょろっとこんな小ネタを紹介すると、へぇ〜って言われるかもしれません(笑)


ひとつめは、


IPF (特発性肺線維症)と心拍数について


Respirology. 2011 April;16(3):439-45. から


IPFの患者さんにおいて、Heart rate recovery at 1 min(HRR1)after 6MWTつまり、6分間歩行で上がった脈拍が、6分間歩行後1分後の時点で、どの程度回復しているか、という点を指標にしています。


この論文では、13回/分をカットオフにしています。結論としては、6分間歩行後1分後の心拍数が、13回/分以下しか回復していないときは死亡率が高かったり、肺高血圧症を合併している割合が多いという結論です。

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簡単にいうと、労作後の心拍数の戻りが遅いIPF の患者さんは、予後が悪かったり、肺高血圧症を合併しているかもしれないっていうことですね!


きちんと6分間歩行で評価するに越したことはないですが、外来をイメージしたときに、歩いて診察室に入ってきた患者さんで、脈が上がっている場合に、1分くらい様子をみてみて、なかなか脈が下がらない場合、もしかしたら肺高血圧症を合併しているかもよ、っていうところでしょうか(かなり砕きました・・・)。でも、たしかに回復が遅い方、いらっしゃいますね。


続いて、


COPDと心拍数について


Eur Respir J. 2013 Aug;42(2):341-9.
「Resting heart rate is a predictor of mortality in COPD 」



安静時心拍数がCOPDの重症度、さらには心血管系死亡率、全死亡率と関連する(安静時心拍数が高いほうが悪い)という論文です。

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もちろん、もともと心房細動など不整脈がある方は除外されていて、対象患者さんの安静時12誘導心電図をもって安静時心拍数としています。どのタイミングをもって安静時とするか、実際は難しいところがある気もしますけど(「安静時」を明確に決めているわけではありません)参考に。。。


ところで、みなさんは「ゾウの時間 ネズミの時間」という生物学の本をご存知でしょうか。小学生の頃だったと思いますが、国語の教科書に、この一部が載っていたのを覚えています。そこには、哺乳類は一生の間に20億回脈打つそうで、ゾウは脈がドックンドックンゆっくりだから寿命は100年、ハツカネズミはドクドクドクドク脈が早いから寿命が1年半っていうところだけ、小学生ながらに妙に記憶してまして。。。脈が早かったり戻りが悪いほうが合併症があったり、死亡率と相関するかもっていう今回の論文と重なったので、こんなタイトルにしてみました。


ただ「ゾウの時間 ネズミの時間」きちんと読んでみると、ゾウのほうが寿命が長い、ネズミは短いとかそんな単純なことを言いたいわけじゃありませんので、あしからず。ぼくたち人間は勝手に24時間365日という時間の尺度で、他の生物の時間まで捉えようとしがちですが、自然界からするとそんな尺度は意味がないわけで・・・そして、生きている価値は必ずしも長さだけじゃないですしね!ま、興味がある方は、読んでみてください〜(笑)
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by res81 | 2016-02-04 01:13 | 肺高血圧症 | Comments(0)