飯塚病院呼吸器内科のブログ
by res81
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カテゴリ:間質性肺炎( 11 )

臨床と病理の架け橋シリーズ④ 長崎でのMDDを経て再びACIF

こんにちは、スタッフ228号、またの名を社会人大学院生228号です。


Aj先生の記事が、まだまだ続きそうですが、合間に失礼します(笑)


昨日、長崎大学病院病理診断科主催の「第2回MDD検討会〜Airway Centered Interstitial Fibrosis」に参加してきました。
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ところで、みなさんは、そもそも「MDD」をご存知でしょうか??


MDDとは「Multidisciplinary discussion」の略、multidisciplinaryとは何ぞやというと「集学的な」という意味です。集学的という言葉は、がん治療の現場などで時折用いる言葉で、外科治療(手術)や放射線治療、さらには化学療法(抗がん剤治療)など、いくつかの治療法を組み合わせて行う治療に対して、集学的治療といった風に用いられます。間質性肺炎などびまん性肺疾患の領域で、multidisciplinary、MDDを用いるのは、主にその診断の際で、臨床医のみならず、放射線科医や病理診断医とも十分に話し合いを行って診断をする、この話し合いのことを指します。


なぜわざわざそんなことをするのかと言いますと、この領域の診療に携わったことがある先生方ならお分かりかと思いますが、間質性肺炎の診断がそれだけ難しいからです。最近では、特発性肺線維症の治療として、ピルフェニドンやニンテダニブといった薬剤が登場したこともあり、間質性肺炎を診断・分類するにあたっては、特発性肺線維症かどうかが非常に重要になります。教科書を読んだり、こうして文章で書く分には、そんなに難しい感じはないですが、実はこの診断がとても難しかったりします。臨床所見と放射線所見(CT所見)、そして病理所見(主には胸腔鏡補助下肺生検で採取された肺組織)が一致しないことがあるからです。なので、MDDを行うわけです。ちなみに、少し前は「CRP診断」ともよく言われていました。ClinicalでRadiologicalでPathologicalな診断、要はMDDとほとんど同じですが、最近はもっぱらMDDと言っています。


このMDD、また難しいのが、たとえ呼吸器内科の専門医がいたとしても、そのドクターが所属する病院に間質性肺炎診療に精通した胸部放射線科医、肺病理の専門医がいないことが多いという点です。なので、いまぼくが勉強に来ているこの長崎大学では、インターネット回線を利用して、ウェブ上でこのMDDを行ったりしています。おそらく今後、こういったネット回線を介したコンサルテーションなどがどんどん広まっていくんだろうなと思います。


さて、そんなこんなで前置きが長くなりましたが、昨日「Airway centered interstitial fibrosis (ACIF) →手前みそで恐縮ですが、こちらの記事も参照ください」をテーマに、間質性肺炎の領域では世界的に有名な肺病理医のColby先生を招聘してMDDが開催されたわけなんです〜


今回の対象症例は、あくまで病理学組織学的に、気道周辺に線維化を伴っている症例を対象に選択されています。症例ごとの背景は多彩で、CT所見もさまざまで、CTをぱっと見ただけでは、気道周囲の線維化病変がわかりづらい症例もあったりで、活発なディスカッションが行われました。特にUIPパターンの線維化を伴っている場合、not UIPパターンとして特発性肺線維症ではないと考えるのか、あるいは、このくらいの気道病変なら特発性肺線維症でいいと考えるのか、それとも、過敏性肺炎がUIP様の線維化を来たしていると考えるのか、治療の方向性が変わってくるわけで、議論が必要になるところです。


最後に、Colby先生から、ACIF(ないしBrIP)についてreviewしていただき、少しすっきりしたような気がしました。学びを少しだけ ↓↓
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実際に患者さんを目の前にしたときには、また悩むとは思いますが、今回の学びを少しでも生かせればとは思います。


飯塚からはるばる参加したTb先生、GSnow先生もお疲れさまでした!!また、夜の懇親会に参加された先生方ともいろいろお話をすることができ、貴重な時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。そして何より、今回この企画を支えてくださったスタッフのみなさんにも感謝です。みなさん、本当にお疲れさまでした。


明日は大阪でびまん性肺疾患の研究会!!びまん性肺疾患尽くしの週末になりそうです(笑)
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by res81 | 2016-12-16 23:00 | 間質性肺炎 | Comments(0)

臨床と病理の架け橋シリーズ③ ACIFまとめました。

大変ご無沙汰しております。


スタッフ228号、またの名を社会人大学院生228号です。


実はこの10月より、勤務中の飯塚病院の許可をいただき、大学院生をさせていただいている長崎大学病院病理診断科で、短期研修に来させていただいています。今回は研修もさることながら、長大病理の皆さんのご指導のもと、研究プロジェクトを遂行し何とか形にすることが主な目的であります!!この間、ぼくの患者さんの対応を快く引き受けていただいている飯塚のスタッフの皆さんには、ほんともう感謝してもし尽くせません。素敵なスタッフに恵まれているなと痛感しています。今度お土産持って帰りますから・・・笑


さて、前置きが長くなりましたが、この研修期間を利用して、長らく途絶えていたシリーズを復活させることにしました。と言っても、まだ③回目(笑) ぼちぼち続けていきたいと思いますので、みなさん、どうぞよろしくお願いします。


ということで、本日のテーマはずばり「ACIF(そのままエーシーアイエフと呼びます)」について。


ご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、呼吸器専門以外の先生や呼吸器かけだしの先生、びまん性肺疾患が専門ではない先生を対象に記事を書いていますので、あしからず。


ACIFとは「Airway-centered interstitial fibrosis」の略になります。つまり、気道周辺の間質を主体に線維化を来たす病気、ということになります。実はこの病気、まだ疾患概念が確立されていません。ACIFという病理学的な表現がされていることからもお分かりのとおり、あくまでこういう病理組織所見を呈す疾患がありそうだ、ということで、びまん性肺疾患の領域で最近よく耳にする用語なんです。


その始まりは2002年ー


Yousem先生らが発表した「Bronchiolocentric interstitial pneumonia」に始まります。いやいやACIFじゃないじゃん!っていうツッコミが聞こえてきそうですが、流させてください(笑)。


ちょうど時を同じく、特発性間質性肺炎のnovelな組織パターンとして「Centrilobular fibrosis」という名のもとに、気道周辺の線維化病変を来した患者さんのcase reportも報告されています。


そして、2004年に、Churg先生らが「Airway-centered interstitial fibrosis」として報告しています。やっとここで、ACIFが出てきました(笑)


この頃から気道周辺の間質を主体とした線維化を来たす疾患群のcase reportがパラパラと報告されだし、2005年には、今まさに長大病理でご指導いただいている福岡先生が「peribronchiolar metaplasia」通称「PBM」を報告されています。


このような報告を受け、2013年の特発性間質性肺炎のガイドラインでは、Rare histologic patternとして、つまり、まだ確立した病名としてではなく、あくまで病理組織パターンのひとつとして「Bronchiolocentric patterns of interstitial pneumonia」という項目のなかで、この病態が紹介されています。


直近では、本年2016年のChest誌に「Airway-centered fibroelastosis」として5例報告がなされています。よく見てくださいね、ACIFとは微妙に異なりますから。ACFEと言うんでしょうか?笑 呼び方はさておき、この報告では、elastosis、つまり弾性線維の増生が強調されて報告されています。そして、どちらかというと急性の経過を呈していたようです。


そんなこんなで、気道周囲の間質を主体とした線維化病変は、いろいろな用語で表現されており、この領域に縁がない人だと、やっぱり混乱してしまうかもしれません。ただ基本的には、みている病態はほとんど同じもので、表現型や評価者の捉え方が少し異なるだけのような気もします。ひとまずこういう疾患概念が、いま確立されていこうとしているのだな、ということを知っていればいいのではないでしょうか。

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ちなみに、ぼくが今回主にACIFという用語を使っているのは、今お世話になっている長大グループでよくこの用語が使用されているからです。


さて、気になるのは臨床像ですが、どうやら中年の女性に多い傾向があるようです。喫煙者が多いわけではないですが、原因として、過敏性肺炎(粉塵やカビなど吸入抗原の影響)や逆流性食道炎による誤嚥の影響が疑われたたり、膠原病(膠原病に関連した気道病変)や喘息を基礎疾患にもつ方もいるようで、なるほど、この辺は気道周辺の病態ということで納得です。ただ、はっきりとした原因を同定しえないこともあり、idiopathic(特発性)と表現せざるを得ないこともあります。参考文献7をもとに、この病態のetiologyを表現してみました(↓↓)。

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ちなみに、上甲先生が執筆された論文もおすすめしたいひとつです(参考文献8)。rareな間質性肺炎のきれいな画像と病理像が提示してあります。ACIFのところを参照させていただきました。PBM-ILDや他の写真もぜひご参考ください。

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そもそも病理学という学問は、病気の現場を直接観察することができるという、特に臨床一筋でやってきた自分にとっては、なるほどこういうことが起きているのかと気付きを与えてくれる、何とも興味深い(学生のときはあまり気づきませんでしたが・・・笑)学問です。やはり事件は現場で起きていますから、現場検証って大事ですよね!ただ一方で、見えすぎてしまうがゆえに、いろんな病名が提唱され、結果臨床に混乱をもたらす側面があるのもまた事実かと思います。臨床的には似通った病態であったり、そもそも病気とするほどでない変化に関してまで、病理学的観点からいろいろな呼び方がされることがあるからです。今回取り上げたACIFもそういった側面がないわけではありませんが、この病態に関しては、今後近いうちに、ひとつの疾患として確立されていくであろうことを見越して、今回のテーマに取り上げてみました。


そういえば、自分の担当患者さんで、喘息と言われたことがあり、上肺野優位の気道病変を主体とした間質陰影が強い、ややご年配の女性患者さんがいらっしゃいます。夏型過敏性肺炎で知られるトリコスポロンアサヒ抗体が陽性ですが、夏よりも冬場のほうが調子が悪くなることが多いということで、できる限りの抗原隔離と喘息治療を行いながら経過をみていますが、もしかしたらACIFが進展した病態をみているのかもしれません。


みなさんの患者さんのなかにも、もしかしたらこういった病態の患者さんがいらっしゃるかもしれません。この病態が分かったからといって、線維化した肺を元に戻すことができるわけではありませんが、そういった患者さんのなかには、過敏性肺炎(職業歴や居住環境の確認が大事!)や逆流性食道炎、膠原病や喘息が潜んでいる可能性があり、それに対して介入を行うことで、肺の線維化の進行を予防することに繋げられるかもしれません。場合によっては、喘息と思っている患者さんのなかに、この病態の方が隠れているかもしれません(実は喘息でなかったという・・・)。そういう意味でも、この病気のことを、ぜひぜひ知っておいてほしいなと思う今日この頃です。


参考文献:
1. Yousem SA, Dacic S. Idiopathic bronchiolocentric interstitial pneumonia. Mod Pathol. 2002;15:1148-5.
2. de Carvalho ME, Kairalla RA, Capelozzi VL, et al. Centrilobular fibrosis: a novel histological pattern of idiopathic interstitial pneumonia. Pathol Res Pract. 2002;198:577-83.
3. Churg A, Myers J, et al. Airway-centered interstitial fibrosis: a distinct form of aggressive diffuse lung disease. Am J Surg Pathol. 2004;28:62-8.
4. Fukuoka J, Tranks TJ, et al. Peribronchiolar metaplasia: a common histologic lesion in diffuse lung disease and a rare cause of interstitial lung disease: clfinicopathologic features of 15 cases. Am J Surg Pathol. 2005;29:948-54.
5. William D Travis, Ulrich Costabel, et al. An official American Thoracic Society/European Respiratory Society Statement: Update of the International Multidisciplinary Classification of the Idiopathic Interstitial Pneumonias. Am J Respir Crit Care Med 2013;188:733-748.
6. Pauline Pradere, Clement Gauvain, et al. Airway-Centered Fibroelastosis. A Distinct Entity. Chest. 2016;149:767-774.
7. Lilian Tiemi Kuranishi, Kevin O Leslie, et al. Airway-centered interstitial fibrosis: etiology, clinical findings and prognosis. Respir Res. 2015;16:55.
8. Johkoh T, Fukuoka J, Tanaka T. Rare idiopathic interstitial pneumonia (IIPs) and histologic patterns in new ATS/ERS multidisciplinary classification of IIPs. Eur J Radiol. 2015;84:542-6.
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by res81 | 2016-10-29 23:17 | 間質性肺炎 | Comments(0)

IPAFの特徴

スタッフのTBです。

ERJより、IPAFの特徴を検討した論文です。
今後自験例でも検討しようと思っていましたので、勉強になりました。

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Characterisation of patients with interstitial pneumonia with autoimmune features.
Eur Respir J. 2016 Jun;47(6):1767-75.


Introduction
・間質性肺疾患は、「最終的に肺の線維化を生じる可能性がある」という、画像・生理学的特徴を共有するヘテロな疾患のグループである。
・臨床経過や治療反応性は、疾患により異なる。中でも、膠原病(CTD)関連の間質性肺疾患(CTD-ILD)は予後がIPFと比較し良好である。
・間質性肺疾患の中に、CTDの診断基準こそ満たさないものの、血清学的検査で自己抗体が陽性だったり、関節炎や皮膚症状を伴うなど、CTDの特徴を一部有するグループが存在する。これらのグループは、過去"undifferentiated CTD-associated ILD (UCTD-ILD)", "lung-dominant CTD", "autoimmune-featured ILD"など、様々な呼ばれ方をしてきた。報告により定義は少しずつ異なっている。
   Corte TJ, et al. Eur Respir J 2012; 39: 661–668.
   Kinder BW, et al. Am J Respir Crit Care Med 2007; 176: 691–697.
   Vij R,et al. Chest 2011; 140:1292–1299.
   Omote N, et al. Chest 2015; 148: 1438–1446.


・この問題を解決するため、European Respiratory Society (ERS)/American Thoracic Society (ATS)による、“Task Force on Undifferentiated Forms of Connective Tissue Disease-associated ILD”が、joint research statementを発表し、"Interstitial pneumonia with autoimmune features (IPAF)"の診断基準を提唱した。(今後はこの基準に基づき研究を行っていこう、という事と考えられる)
   Fischer A, et al. Eur Respir J 2015; 46: 976–987.

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<IPAF診断基準>
[前提]
1.HRCTまたはSLBで間質性肺炎が存在
2.他疾患の除外
3.膠原病の診断基準を満たさない
4.少なくとも2ドメインから1つを満たす

[ドメインA Clinical domain]
1.メカニックハンド
2.指尖部潰瘍
3.関節炎または朝の関節のこわばり(60分以上)
4.手掌の血管拡張
5.レイノー症状
6.説明のつかない手指の浮腫
7.Gottron徴候

[ドメインB Serologic domain]
1.ANA≧320 diffuse, speckled, homogeneousパターン もしくは
 a.Nuclear patternならわずかでも可
 b.Centromereならわずかでも可  
2.RF>30~40
3.抗CCP抗体
4.抗ds-DNA
5.SS-A
6.SS-B
7.抗RNP抗体
8.抗Sm抗体
9.抗Scl-70抗体
10.抗ARS抗体(Jo1、PL-7、PL-12、EJ, OJ, KS, Zo, tRS)
11.抗Scl抗体
12.抗MDA-5抗体

[ドメインC Morphological domain]
1.HRCTパターン
 a.NSIP
 b.OP
 c.NSIP with OP overlap
 d.LIP
2.SLB(外科的肺生検)の病理学的パターン
 a.NSIP
 b.OP
 c.NSIP with OP overlap 
 d.LIP
 e.胚中心を伴うリンパ濾胞
 f.リンパ球・形質細胞のびまん性浸潤
3.間質性肺炎プラスアルファの所見
 a.胸水、胸膜肥厚
 b.心嚢液、心膜肥厚
 c.肺機能・画像・病理いずれかにおける気道病変
 d.血管病変
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Objectives
・レトロスペクティブにIPAF診断基準をUCTD-ILD症例もしくはIIPs症例に当てはめてみて、生命予後も含めたIPAFの特徴を検討する。
・IPAF診断基準の各ドメイン・ドメイン内の項目が、生命予後を予測できるのか細かく検討する。

Materials and Methods
Patients
・シカゴ大学の間質性肺疾患レジストリーの中の、October 2006~December 2014までの症例
 - IIPの症例
   IPF,
   unclassifiable IIP,
   biopsy-proven idiopathic NSIP,
   biopsy-proven COP
- Corte’s criteriaに基づいたUCTD-ILD症例

Data
・カルテ・電話連絡などでデータや生存について情報収集
・Follow-upはJanuary 1, 2015まで
・他疾患による間質性肺疾患、同意されなかった患者、診断に必要な検査(血液検査、HRCT、外科的肺生検など)をされていなかった患者は除外
・シカゴ大学では抗Scl抗体と抗CADM (MDA-5)抗体をルーチンで調べていなかったため、今回の検討には含まれていない

Result
・422例の中で、144例がIPAFの診断基準を満たした;
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 - 平均年齢63.2歳、女性が52.1%
 - 喫煙歴:54.9%
 - HRCTでUIPパターン:54.6%
 - 外科的肺生検(SLB)でUIPパターン:73.5%
 - %FVC平均値:61.9%
 - %DLco平均値:45.3%
 - 初期診断(144例中)
   UCTD-ILD:72例
   IPF:49例
   Unclassifiable:14例
   NSIP/COP:9例

・IPAF診断基準の中で、頻度の高かったもの
 
  Raynaud’s phenomenon (27.8%)
  Inflammatory arthritis/morning stiffness lasting >60 min (17.4%)
  Mechanics hands (10.4%)
 
  ANA≧1:320 (or nucleolar or centromere pattern of any titre)(77.6%)
  SSA (16.6%)
  Rheumatoid factor≧x2 upper limit of normal (13%)
 
  NSIP pattern by HRCT(31.9%)
  Histopathological NSIP pattern (22.9%)
  Histopathological OP patterns (16.9%)
  Intrinsic airways disease (22.2%)
  Pleural disease (12.5%)
  Pulmonary vasculopathy (18.8%)

・生命予後
 - 144例中、57例(39.6%)が死亡、14例(10.8%)が肺移植
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 → 多変量したら、年齢の拡散能のみが統計学的有意

・IPAF診断基準と生命予後
 Cox regressionで検討
 <ドメインごと>
 - Clinical domainが陽性であれば、死亡率低下
   HR 0.56, 95% CI 0.32–0.96; p=0.03
  ⇔ Serological/Morphological domainは死亡率と関係なし

 <ドメイン内>
 - HRCTでa-dのいずれかであれば、死亡率やや低下するかも
   HR 0.58, 95% CI 0.34–1.0; p=0.05
 - SLBでa-fのいずれかがあれば、死亡率やや低下するかも
   HR 0.36, 95% CI 0.11–1.18; p=0.09
 ⇔ Morphologival domainで
   「3.間質性肺炎プラスアルファの所見」がある場合、死亡率やや上昇
    HR 2.01, 95% CI 1.19–3.38; p=0.009

 
 - 上記結果に基づき、
  clinical domain+HRCT or SLB所見を満たした場合をnew IPAFとした
 ⇒ 40例がこれを満たし、新たなコホートを行ったところ、
   生存曲線は予後の良い順に、
   CTD-ILD>modified IPAF>original IPAF>IPF であった
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Conclusion
・IPAFにも生命予後の異なるsubgroupがいる事が分かった
・今後、治療反応性も検討すべき
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後ろ向きにきちんとレビューするためには、しっかりとしたレジストリー作りが大切ですね。
また、是非前向きにも検討してみたいと思います。
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by res81 | 2016-08-21 21:35 | 間質性肺炎 | Comments(0)

慢性好酸球性肺炎のステロイド漸減法

スタッフのTBです。
久しぶりの投稿です。
(間隔があいてしまい申し訳ございません・・・)

今年の梅雨は気温の変化も大きくて、喘息が悪化する方が多かった気がしておりますが、いかがでしょうか?

さて、最近抄読会で読んだ論文を。
浜松医大からの報告で、とても参考になる論文です。

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Efficacy of short-term prednisolone treatment in patients with chronic eosinophilic pneumonia
Eur Respir J 2015; 45: 1624–1631


<Background>
・慢性好酸球性肺炎(Chronic eosinophilic pneumonia;CEP)は原因不明の肺に好酸球が浸潤する疾患で、1969年に初めて報告された。  
   N Engl J Med 1969; 280: 787–798

・下記の臨床的特徴がある;
 中年女性に好発
 約半数に喘息などのアレルギー疾患を伴う
 症状…咳、発熱、息切れ、倦怠感など
 画像…末梢優位の斑状影、25%の患者で陰影が移動する 

・診断は血液もしくは肺胞の好酸球増多の確認と、他のPIE症候群の原因の除外で行う
 [診断基準]
 他疾患を除外の上、下記1-3のうちいずれかを満たす
 1. 外科的肺生検で好酸球浸潤
 2. BALFもしくは末梢血好酸球が ≧30%
 3. 下記a)、b)、c)のうち2つ以上を満たす
   a) TBLBで好酸球が多い
   b) BALF好酸球が10%以上
   c) 末梢血好酸球が6%以上
   
・治療は全身ステロイド投与
 プレドニゾロン0.5–1.0 mg/kg/day で劇的に効く事がほとんど
  ⇔ステロイド漸減中~中止後の再燃が30-50%と多い
 ステロイド投与期間についてのstudyはない
  ⇒MARCHANDらが、「6ヵ月以内の治療中止は再発が多い」と報告したのみ
    Medicine 1998; 77: 299–312

<Purpose>
・ステロイド投与期間の比較:3ヶ月 vs 6ヶ月

<Materials and Methods>
・Patient selection:浜松医大とその関連病院で前向きに集積
・Inclusion criteria:
 CEPを示唆する症状(上記)が1ヶ月以上持続
 レントゲンで浸潤影
 BALで好酸球増多もしくはTBLBで好酸球浸潤
 感染症の除外
・Exclusion criteria:
 既にステロイドを10 mg/day以上使用している
 免疫抑制剤を使用している
 重大な合併症(糖尿病、治療抵抗性高血圧、出血性消化管潰瘍、緑内障、肝障害、腎不全)

・プロトコール
 multicentre, randomised, open-label, parallel group study
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・Primary Outcome=再発!
 再発の定義…自覚症状、陰影、血中・BALFの好酸球の再悪化、感染症除外

<Results>
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→ 再発率に有意差なし!
   安全性も同等
   再発に関する独立因子なし!!

<Conclusion>
・3ヶ月治療と6ヶ月治療で再発率・安全性ともに有意差はなし
・様々な臨床パラメータを含め再発に関する独立因子を検討
 ⇒治療法含め、独立因子は認められなかった

<Discussion>
・再発率が同等であれば、 “shorter is better”かも
------------------------------------------------------

以前この分野のご専門であるご高名な先生とお話しさせて頂く機会があり、「3mg/dayを2mg/dayにすると再発する事があるんです。薬理学的に差があるとは思ないんですけどね~」とお話しされていたことを思い出しました。
昨年だけでも3例ほど私の外来に新しい患者さんがいらっしゃっており、長期フォロー中の方を含めるとそれなりの数になります。確かに中々ステロイドをやめる事が出来ない方が多く、悩みながら用量を調整しております。

症例数はやや少なめですが、すっきりしたプロトコールで大変勉強になるとともに大きな刺激になる論文でした。
臨床研究はやっぱり面白いです!
我々も頑張ります~!!
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by res81 | 2015-07-26 00:31 | 間質性肺炎 | Comments(0)

肺動脈の血流と間質陰影について

こんにちは、スタッフ228号です〜

いやーひさびさの投稿になります。もう1月も終わりを迎えようとしていますが、ブログともども今年もよろしくお願いします。

さて、先日、第32回北九州胸部疾患研究会に参加してきましたので、その様子を報告させていただきます。当科からは後期レジデントのY先生が、堂々と症例発表をしてきました!

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日常業務をこなしながら直前までがんばりましたからね〜 立派でした!


発表内容に関して少し。。。


今回は、右肺動脈の一部(下葉肺動脈)が途絶した症例・・・その途絶の原因が肺塞栓症なのか、肺動脈欠損症なのか判断が悩まし〜い症例を提示しました。しかも、血流が途絶した部位の肺野にすりガラス陰影、さらに一部は線維化した所見(牽引性気管支拡張症)が!!あたかも、片側性の間質性肺炎のような(ふつう間質性肺炎は両側ですよね)


肺動脈の血流が途絶えた場合のCT所見としては、mosaic pattern(モザイクパターン)が有名です。

慢性肺血栓塞栓症では、血栓がぱらぱらと散らばり血管を詰めてしまうわけですが、すると肺野では、血流がある部分(CTではやや白く映る)と血流が途絶えた部分(CTで黒く映る)とが混在した mosaic pattern が生じると考えられます(参考:日呼吸会誌 2006; 44: 485-491)。CTで肺病変をみるとき、通常は白っぽいほうが異常所見と考えられますが、この場合は黒っぽい部分のほうが異常なんですね〜

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ちなみに、mosaic patternは、細気管支領域の病変がある場合にも、小葉単位で含気のむらができ、CTで黒い部分(空気がうまく吐き出せずにair trappingした部位)と白い部分(空気が吐き出せている部分)とが混在して生じます。教科書的には、過敏性肺炎の所見として有名で、どちらかというと「mosaic pattern=細気管支病変」と認識されていることが多いように思います。

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さて、話を今回の症例に戻すと、mosaic patternは、血流が途絶えている部分と血流が保たれている部分とが混在することで生じるわけなんですが、今回の症例のように、右下葉肺動脈というかなり中枢側の動脈が閉塞してしまうと、単純に考えれば、右下葉の血流が途絶えるわけですから、その部分の肺野は、どちらかというとより黒く映るはず・・・なんですが、今回の症例は、この部分がすりガラス陰影(もやもやと白っぽく)を呈しているんですね〜

しかも、一部に気管支が拡張した(つまり線維性の変化によって気管支が牽引されて拡張してしまっている)間質性肺炎のような所見もあるという・・・


この病態はいかに!!??


ということで、case reportですが、こんな論文を紹介します。
J Thorac Imaging 2008; 23: 292-294.
AJR 2007; 189: 221-223.

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いや〜この写真はインパクト大きいですね!!
血流が途絶え、その部位に一致してすりガラス陰影がみられ、そしていわゆる間質性肺炎のような所見(蜂巣肺)を伴っている・・・


ちなみに、この論文では、こんな考察がしてあります。


肺動脈(肺循環系)の血流が途絶える
➡ 体動脈(体循環)からの側副血行路が発達する
➡ 肺動脈系と体動脈系とが交通をもつ
➡ 血管内の圧格差や高濃度酸素により、発達した側副血行路や交通部位が浮腫、塞栓、出血などを来す(=すりガラス陰影となる!!)
➡ 浮腫、塞栓、出血などが繰り返されていく中で、次第に線維化をもたらしていく・・・


う〜ん、なるほど、深い考察!!


ということで、今回のブログのまとめです。

・mosaic patternは、細気管支病変の場合と血流に問題がある場合が考えられる
・mosaic patternは、黒っぽい部分のほうが病態の主座である
・血流が途絶える部分は黒っぽく映るが、時にその部位に側副血行路が発達することで、すりガラス陰影を生じうる
・さらに、血流が途絶えた部分は、線維化も伴いうる
・片側性に間質陰影(すりガラス陰影や線維化を示唆する所見)がみられる場合には、その陰影の中枢側の血管系を評価しよう(もしかしたら中枢の血管の血流が途絶えているかもね)!


以上、ややマニアックな内容でした、どうもお粗末様でした〜
Y先生、本当にお疲れさま〜☆





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by res81 | 2015-01-28 05:31 | 間質性肺炎 | Comments(0)

第15回東京びまん性肺疾患研究会を経て〜間質性肺炎つれづれ

どうも、スタッフ228号です!!
早起きが苦手なぼくですが、先週土曜日に早起きをがんばって(笑)朝一の飛行機で東京の研究会に参加してきました〜☆
いわゆる「東京びまん」です。この「びまん(間質性肺炎などびまん性肺疾患のこと)」の研究会は、全国各地でちらほら行われており、今回初めて東京びまんに参加させていただいたんですが、やっぱり東京はすごいですね!朝から夕まで、昼食のちょっとした休憩時間以外、延々と症例をみていき(約30症例)、日本のびまんのトップの先生方が繰り広げるアツいディスカッション・・!途中ぼーっとなってしまう瞬間がないわけではないですが(^_^;)おもしろかったです〜


さて、そんな今回のテーマは

「HRCTで蜂巣肺を認めないIPFにおける臨床画像病理診断」


特発性肺線維症(Idiopathic pulmonary fibrosis; IPF)は、肺の構造が壊れてしまい、あたかも蜂の巣のような穴がぽこぽこと空いてしまう病気で、一般的には進行性と考えられており、時として急性増悪(感染症などを契機に急激に呼吸状態が悪化していまう状態)を来たすことが知られています。この蜂の巣構造=蜂巣肺(honeycomb)が、いわゆるUIP(Usual interstitial pneumonia)と呼ばれるパターンの特徴なわけですが、UIPパターンを来たす原因はいろいろとあり(リウマチなど膠原病、慢性過敏性肺臓炎、石綿肺など)、はっきりとした原因が分からない(=特発性)ものをIPFといいます。

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※ 写真の蜂の巣は、佐賀大学の先輩で、今イギリスに留学中の江頭先生の自宅で採取された本物です、掲載の許可いただきました(笑)イギリスのスズメバチも、まさか自分の住処が、こんなところで公開されているとは夢にも思わなかったでしょう(笑)それにしても、本物の蜂の巣って、すごいきれいにできているんですねぇ


さて、蜂の巣構造が最初からあれば分かりやすいのですが、なにも最初から蜂の巣なわけではありません。それは、こちらの記事もチェック!!(自分が書いた記事ですけど何か?笑)この記事でも取り上げているのですが、CTで見ると、ちょっとしたすりガラス陰影なんですが、肺生検をして病理組織を見てみると、けっこう肺の構造が壊れていて線維化が進んでいて、顕微鏡的には蜂巣肺を呈していたりするんですね。ちょっとした陰影だど、まさか蜂巣肺だなんて認識されていないことがある、ということです。ただ!!こういう方が、先々進行していくのかというと・・・・それは必ずしもそうじゃないようなんです。一律の経過ではなく、いろんな経過があるんです〜


ということで、今回の東京びまんでは、4年前のこの会のときに、CTではっきりと蜂巣肺が分かるような典型的なIPFではなくて、すりガラス陰影やら網状影やらが主体で、肺生検を行って病理学的にも検討され(顕微鏡的蜂巣肺を含め)、臨床医と放射線科医と病理医とみんなで話し合った結果、これは現時点ではIPFの診断にしよう、といった症例約30例を対象に、その30例がその後どうなっていったかを、改めて検討する会だったのです!なかなかこんな機会はないぞと、がんばって早起きしたわけでした。


どんな経過をたどるのか、少し紹介したいと思います。


CTの変化としては、やっぱり数年の後、蜂巣肺が顕在化した群のほか、穴は穴でも、蜂の巣構造というより気管支が拡張した所見(牽引性気管支拡張)が主体な群や、何年経っても画像的にはあんまり変わらない群。また、典型的な蜂巣肺は、下葉背側(背中側)に多いわけですが、背中側ではなくて、頭側に目立って出てきたり。そして、なぜか背中側は、穴ではなく、すりガラス陰影が拡がっていたり(いわゆるNSIPパターンに類似)。さらには、蜂巣肺でも気管支拡張でもない嚢胞を伴っていたり。画像の経過は、とにかく多彩〜っ


そして、この病気の理解を難しくしているのが、CTの経過と臨床症状、経過、病理組織所見とが必ずしも相関しないということ。ある症例では、徐々に進んで最終的に急性増悪を来してしまったり、かと思ったら、頻回に急性増悪を来たすような活動性が高い症例があったり。病理所見からは活動性が高そうなのに、その後あまり進行せずに経過する症例があったり。。。。もっとより多くの症例が集まって検討されると、また何か見えてくるのかもしれませんが、現状では、とりあえず経時的に肺の構造が壊れていく人(蜂巣肺や気管支拡張や嚢胞などひっくるめて)は、やっぱり予後が悪そう、ということだけはたしかなようです。


どういう方々の肺が壊れていきやすいのか、まだまだ今後の課題ですね。


ちなみに、一度急性増悪を来たしてしまうと、その後も繰り返しやすく、予後に影響してしまいます。COPDの急性増悪と同じような感じですね。急性増悪を来たしやすい群を、より早めに見つけること、これもまた課題です。


とにかくIPFという病気の多様性、奥深さを実感した会でした。どこまでをIPFとするのか(IPFの亜型とするのか)、はたまたIPFと別の疾患とするのか。ひとまず、現状ではIPFの診断閾値を低くしておいて、なるべくIPFとして治療(抗線維化薬やアンジオキナーゼ阻害薬など)や臨床試験に参加できる機会を増やす、そうして得られたデータをもとに、疾患概念を再構成していくことが重要なように思われます。特に日本では、CTが日常的に頻繁にとられることもあり、症状が乏しいかなり早期の時点で間質性肺炎が見つかることが多いようです。間質性肺炎がどういう風に進行していくのか、どういう人にどういう治療を選択していったほうがよいのか、日本から発信できるかもしれません。


と、言うは易し、行うは難しー


早期に間質性肺炎が見つかっても、自覚症状が乏しいと、通院すら続かない現状があります。また、巷では、間質性肺炎はどうせ治らない病気だから、ということで放置されていたり、結局ステロイドしかないでしょ、ということでなんとなくステロイドが始まってしまったりすることもあるようです。ぼくたち呼吸器内科医も、早期の間質性肺炎に、症状が乏しいのに治療するの?けっこう治療費かかるよ!という現実的な問題にも直面するわけで・・・


この領域、まだまだ課題が多い分野です。「間質性肺炎」という病気を世の中にもっと周知させて、治療や臨床試験を、なるべく多くの患者さんが受けることができるように、そんな体制が作れればと思います。


以上、一般呼吸器内科医の独り言でした!!
長々と読んでくださった方、ありがとうございます。何かご意見やアドバイスなどあれば、お願いします〜


そういえば今週末は福岡びまん!!びまん尽くしです・・・笑






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by res81 | 2014-10-20 02:26 | 間質性肺炎 | Comments(0)

ANCAの穴

スタッフ228です。
さっそく、こちらの写真をご覧ください。。。

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みなさんは、この穴をどのように捉えるでしょうか?

ちなみに、上肺野はこんな感じです。

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男性で喫煙歴もあるとのこと。

上肺野の写真はまず気腫で異論はないかと思います。

では、下肺野はどうでしょうか?
上肺野と併せて一元的に考えれば、気腫でいいんでしょうけど、どうでしょう?

嚢胞(間質性肺炎)の可能性はどうでしょうか?

詳細は省略しますが、本症例は肺気腫と認識され(画像診療科の読影でも)、けれども呼吸機能検査では一秒率の低下はなく(COPDの定義満たさず)、労作時呼吸困難があったようですが、経過観察のみ行われていたようです。


数ヶ月後・・・

腎機能が急激に悪化、血尿と蛋白尿あり、いわゆる急速進行性糸球体腎炎(RPGN)の診断で腎臓内科入院となりました。
この際に、血清のMPO-ANCAの値を測定すると、、、

81.5!!

た、高っ!!



ということで、今日はMPO-ANCAの肺病変について。。。



今は便利な世の中で、Googleなんかで「ANCA」と入力すれば、すぐにガイドラインなどが手に入ります(日本語版も含め)。
そういったガイドラインなどでは、MPO-ANCA陽性の方は肺病変を合併しやすく、主な肺病変は、肺胞出血間質性肺炎、間質性肺炎の中では、UIPパターン(蜂巣肺)が多いらしい、と大体記載してあります。

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↑ この3枚の写真は、発熱と乾性咳嗽の精査でMPO-ANCA陽性間質性肺炎が見つかった方のCT写真で、ステロイドと免疫抑制剤の治療で症状コントロールが得られています。

というわけで、ぼくたちはUIPパターンを含め間質性肺炎をみたときには、当然MPO-ANCAの値をチェックするわけですが、ここでひとつ問題が。


穴をUIPパターンを含む間質性肺炎として認識できるかどうか?という点。


ANCAの穴は、IPFにおける蜂巣肺のときよりも大きいという話を時折耳にしますので、穴がたくさん空いていて(蜂巣肺っぽくて)、でもなんか少し大きい穴もあるなぁというとき(上の症例の*印)なんか、もしやANCA陽性?なんて思ったりもしますが、最初の症例はどうでしょうか?
下肺野の穴は、たしかに大きくて壁も持っているようですし、嚢胞として認識できれば、線維化もあるだろう(間質性肺炎だろう)、ということでANCAを測定したりもするでしょうが、ただの大きめの気腫として認識していたら、ANCAの測定には至らないですよね。。。


この症例をみて思ったわけです。

もしかしたら、こういった肺の穴が日常的には気腫として認識されていて、ANCA(ないし間質性肺炎)が見逃されているのではないか・・・


もちろん、あの穴が本当にANCAによる穴、ANCAによる間質性肺炎と言ってよいのかは分かりません。
たまたま肺に穴があいていて、たまたまMPO-ANCAが陽性になっただけかもしれませんし。
そもそもANCAは血管炎をもたらすわけで、肺の毛細血管がやられて肺胞出血を来たすのは納得がいきますが、間質性肺炎を来たす理由はいまいち分かりません。出血を繰り返すことで線維化が進行していく、という話はあるようですが。
でも、ANCA陽性の間質性肺炎は、ANCA陽性じゃない間質性肺炎と比べて、少し違うようです。
病理学的に、ANCA陽性間質性肺炎では、リンパ濾胞が多かったり、膠原病関連の間質性肺炎と似るようなんですね。Resp Med. 2012; 106: 1765-70.
だから、きっとANCAによる間質性肺炎もあるんでしょうけど、先の症例はそもそも間質性肺炎といってよいのかどうか。


実はこの方、呼吸機能検査でCOPDの基準を満たさなかった(閉塞性障害なし)、と書きましたが、拘束性障害もなくて、数値上はほぼ正常だったんですね。
ですので、経過観察となっていたようですが、が、これだけ肺に穴があいているのに、呼吸機能が正常というのも変な気もします。

そこで考えられるのは、気腫と間質性肺炎とが混在すると、閉塞性障害と拘束性障害とが相殺されて、一見呼吸機能検査上の数値が正常に見える、という原理。気腫合併間質性肺炎 combined pulmonary fibrosis and emphysema; CPFEにおいて、よく知られた原理です。

つまり、逆説的ですが、呼吸機能検査が正常→閉塞性障害と拘束性障害が相殺→気腫合併間質性肺炎あり→下肺野の穴は間質性肺炎→ANCAも測定しておく、という考えは、少し無理矢理かもしれませんが、この症例を振り返ってみて、たとえ穴を間質性肺炎と認識できなくとも、呼吸機能検査からちょっとおかしいなと思ってANCAを測定するには、あってもいい考えかなぁと思ったりしました。

ちなみに、CPFEでは、拡散能の低下が目立つとも言われています。本症例は拡散能までは検査されていませんでしたが、労作時呼吸困難があったようですし、拡散能が低下している可能性は十分考えられます。


ひとつのメッセージとして、
「肺に穴があいていて、一見呼吸機能が悪そうなのに呼吸機能検査が正常、でも労作時呼吸困難がある場合は要注意!!」
(実は閉塞性障害と拘束性障害が混在して相殺しているだけかも、拡散能が低下していたりするのかも?? = 気腫合併間質性肺炎や肺高血圧症の存在を示唆する)
ということを記載しておきたいと思います。


本当は、あの穴の組織を採取して病理学的にもみてみたいものですが、腎機能も悪化している今、肺の組織を採取することは難しそうです。


さて、穴をどう認識するかは難しいときがあるわけなんですが、この症例で考えたい点は、もうひとつあります。

もし肺病変で受診していた際にANCAが確認され、ステロイドなどの治療が介入されていたら(治療介入するかは十分検討が必要ですが)、もし治療が導入されていたら、もしかしたら腎病変は予防できたのではないか?という点です。

これはあくまで私見ですので、真実は分かりませんが、以前RPGNを契機に腎臓内科で治療導入された方々の肺病変について検討したとき、案外肺胞出血が少なかったんですね(あくまで自験例です)。このとき思ったのは、ANCAの方は、早めに治療導入しておけば、他の臓器への障害を予防する可能性があるんじゃないか、ということでした。
ただ、実際にはそういったエビデンスはなく、膠原病内科の先生に聞いても、必ずしもそういうわけではなさそうとのことでした。

このとき、ANCAの数値は下げておくにこしたことはない、とも思ったりしましたが、ANCAの数値が必ずしも間質性肺炎の病勢を反映する、とは結論づけられていませんので(血管炎としての病勢は反映するようです)、実際はANCAが高くても、自覚症状が乏しくて臓器障害もさほどなければ、基本的には経過観察になるわけなんですよね。ステロイドなど治療による合併症を考えると、おそらくそのほうがいいのでしょうけども、個人的には後々臓器障害が出てしまうのも嫌だなぁと思ったりもします。


現状では、疑わしい人は、なるべく早めにANCAを見つけて、治療介入するかを検討して、治療するにしろしないにしろきちんと経過をみていくことが大切なことなんだと思います。


この辺、お詳しい方がいらっしゃいましたら、コメントなどいただけますとありがたいです。


ANCAの肺病変に関して検討した報告はけっこうあるみたいですし、そういったのもご参照いただければと思います。ここでは、その中のひとつを載せておきます〜 J Comput Assist Tomogr. 2004; 28: 710-6.



最後に、

呼吸器内科でANCA陽性の方をフォローするときのコツ
(by 膠原病内科の某先生)

一見肺に活動性がないように見えても、他臓器に活動性がある場合があるため、他臓器のチェックが重要!!

ということで、

 *頭部MRIを定期的に
 *眼底 ➡ 眼科での評価を定期的に
 *尿検査、血清Cr測定を定期的に
 *皮膚病変は患者さんから申告してもらう

ご参照ください〜



************** 追 記 **************


穴や穴の周囲にどれくらい線維化があるのか・・・

これはなかなか画像だけでは正直分からないことも多いです。
先日、研究会である先生から、この点に関してアドバイスというかコメントをいただきました。

「聴診でfine crackleが聴こえるようなら、線維化がある目安になると思う」

むむったしかに〜!!

昨今の臨床医は、呼吸器内科医でさえ、聴診をする機会が減ってきているように思います。
どうしてもCTや呼吸機能検査上の数値ばかりで判断してしまう。
でも、やっぱり身体診察も大切。
患者さんとのコミュニケーション、という意味でも。
改めて、身体診察も疎かにしないように心がけよう、と思った瞬間でもありました。

ということで、さっそくAmazonで肺の聴診の本を購入してしまいました(笑)
心音の聴診の本はよく見ますが、最近では肺の聴診の本も案外あるんですねぇ






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by res81 | 2014-03-10 05:49 | 間質性肺炎 | Comments(0)

臨床と病理の架け橋シリーズ② ちょっとしたすりガラス影の奥深さ

スタッフ228です。
早いもので、もう新年も一ヶ月を過ぎようとしています。
いろいろブログに記載したいネタはあるのですが、いざ載せるとなると、ちょっとパワーがいりますので、ついつい後回しになってしまい時間が過ぎてしまい・・・(. .)> すみません、言い訳です。がんばりますので、どうぞよろしくお願いします。

ということで、今日は、架け橋シリーズ第2弾です(やっと第2弾・・・笑)!!
あまり学術的な内容ではありませんが、ちょっとした感動というか発見を共有できればと思っています。

症例は、元重喫煙者の80歳男性で、左肺下葉に扁平上皮癌をきたした方。
手術適応があり、左肺下葉の切除術が行われています。
ちなみに、検診異常で発見されており、自覚症状はほぼありません。

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赤矢印が扁平上皮癌でした。
続いて、非癌部をみていきたいと思います。

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どうでしょう?みなさんは、癌の病変以外にこのCTの異常所見はとりますか?
ちょっと拡大してみます。

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すると、上肺野では、小さい嚢胞みたくなっている部分や胸膜直下の小さい結節(micro-nodule)が分かります。
下肺野では、背中側にあわ〜いすりガラス陰影、線状影がみられます。重力の影響もあるかもしれませんが、重力だけではない感じがします。

さらに、もう少し下肺野のほうをみていきます。

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1:脾臓がみえてきました。少し線状影が強くなってきた気がします。
2:むむっ!!小さい穴の集簇がみられます(*1)写真では連続性が確認できませんが、気管支とのつながりがありそうなので、拡張した気管支でもよさそうです。胸膜からは若干距離もありますし、蜂巣肺(honeycomb)と言うのは、ちょっと無理がありそうです
3:すりガラスと線状影、穴みたいな構造も少し見受けられます。
4:上葉(舌区)には嚢胞がみられます。

ということで、胸膜直下、特に下肺野背側優位に、ちょっとした陰影(すりガラス〜線状影)がある、という感じ。
2011年のIPFのガイドラインに当てはめると、possible UIPくらいでしょうか。

UIPかもしれないし、そうじゃないかもしれない・・・

では!!

左の下葉を切除検体とも照らし合わせてみてみます!!

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どうでしょう??
すりガラスぽかった部分は、肉眼では少し白っぽく見えます。
(幾分ズレがありますが、ご容赦ください)
穴があるようにも見えます・・・

この部分の病理をみてみると・・・

な、な、なんと

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けっこう線維化がしっかりあって(ピンクの部分は、もともとは肺胞組織だったものが、その構造が破壊され膠原線維や平滑筋に置換されたものです)、線維化に囲まれた細気管支〜肺胞の拡張、つまりhoneycombがみられます!!

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この部分なんかは、fibroblastic focusがっ!!
fibroblastic focusは、幼弱な線維芽細胞から成る微小病変で、しばしば線維化病変と正常肺との移行部にみられ、線維化がactiveな状態であることが示唆される所見です。
fibroblastic focusがたくさんある場合(複数形はfibroblastic foci)、それだけ線維化の進みが速い可能性があり、予後とも関連すると言われています。

ということで、病理学的にみると、けっこうしっかりとしたUIPパターンなんですねぇ

ちなみに、CTでNSIPっぽいと思っていた症例(すりガラス陰影が主体)のうち、約3割は後々IPFみたく変化していった、という報告が知られています。Radiology. 2008; 247(1): 251-9.
 
つまり、間質性肺炎の初期のすりガラス陰影って、実際はUIPの初期像なのか、NSIPなのか、それともそれ以外の間質性肺炎なのか、その同定が難しいことも多いっていうわけですね。



・・・・ちなみに、この方は、特発性肺線維症 idiopathic pulmonary fibrosis (IPF)といってよいのでしょうか?

病歴上は、明らかな誘因はなさそうなので、特発性でよさそうですが。
80歳と高齢ですし、自覚症状も乏しい。IPFの典型例ではなさそうです。
術後も特に問題はなく経過しています。術後急性増悪もないようです。

臨床的に問題がないとすれば、無理にIPFと診断しなくてもいい気もします・・・
もちろん引き続き術後の経過をみていく必要はあるわけですが。

もしかすると、喫煙や癌による非特異的な線維化、なんかもあるのかもしれません。

結論、IPFなのかは分かりませんっ!!
(とりあえずIPFの範疇に入れておくことになるかと思いますが)



ちょっとモヤモヤした感じで終わりを迎えようとしていますが、今日のメッセージとしては「ちょっとしたすりガラス陰影が実はUIPパターンだったりする」ということです!!

この症例の病理像をみたとき、ぼく自身はけっこうな衝撃でした。
え?こんな程度の影で、こんなに線維化があるの?へぇ〜〜〜
みたいな
なかなか伝わりづらいかもしれませんが・・・笑



外来では、ちょっとしたすりガラスが、経過を見ていても全然変わらない人もいれば、少しずつ進んでいく人、けっこう速い経過で進んでいく人がいたり・・・

進んでいく人っていうのは、たぶんUIPパターンを呈していて、のちのちhoneycombがCTでも顕在化してくるんでしょうね、おそらく

今回は病理学的な立場からみてみましたが、CTでの経過をみてみたい方は、われらがTB先生が以前に記載したこちらのブログ記事もみてみてください〜

いやぁ、すりガラスって、ほんと奥が深いです







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by res81 | 2014-02-03 23:04 | 間質性肺炎 | Comments(0)

特発性肺線維症の予後因子としてのRDW

スタッフのTBです。

またJournal Watchネタです。
CHEST最新号より、血算の際に計算されるRDWがIPFの予後予測因子である、という論文です。

RDWとは"red cell distribution"の略で、以下の式で求められます;
RDW=(MCVのSD)÷(MCVの平均)×100(%)
貧血の原因の鑑別に役立つと言われていますが(シスメックス社HPをリンクします)、いくつかの疾患の予後因子とも報告されています。
 心不全(J Card Fail 2010;16:230-238、Circulation 2008;117:163-168)
 肺高血圧(Heart 2011;97:1054-1060)
 general populationでも予後因子だったという報告
       (Arch Intern Med 2009;169:588-594)

何故か?理由はよく分かってはいないのですが、炎症により造血・赤血球寿命・赤血球膜異常に影響すると考えられています。(Crit Care Med 2011;39:1913-1921, Arch Pathol Lab Med 2009;133:628-632)

さて、今回は特発性肺線維症(IPF)で、RDWが予後予測因子となるかどうかが検討されました。

The Red Cell Distribution Width as a Prognostic Indicator in Idiopathic Pulmonary Fibrosis
CHEST 2013; 143(6):1692–1698


Background
IPFのclinicl courseは様々。
red cell distribution width (RDW)はCBC検査の際に必ず計算される値。
これが予後因子となるか、IPFのコホートで検証した。

Methods

対象:January 1997~June 2011の期間にInova Advanced Lung Disease clinicでIPFと診断された症例 
検討内容:CBCs, demographics, pulmonary function data, 予後

Results

対象:319例
RDW:11.9~21.9 (median 14.1)
   RDW≦15(正常範囲)…228例→生存期間中央値 43.1ヶ月
   RDW>15…91例→生存期間中央値 16.3ヶ月(P=0.001)

RDWの経過を追跡できた症例:198例
 RDWの変化が+0.010/mo以下の症例→生存期間中央値 43.0ヶ月
          +0.010/mo以上の症例→生存期間中央値 23.9ヶ月(P=0.0246)

*年齢、性別、ヘモグロビンで調整しても、RDWは有意な因子であった。

Conclusions
IPFにおいても、RDWは有用な予後予測因子。
ベースライン、フォローアップともに使用できる。
validationと、病態生理についての検討が望まれる。

考察では、肺高血圧との関連、心血管疾患合併との関連、IPFに伴う肺血管異常による微小溶血、などが原因として考えられていました。年齢・喫煙・栄養状態・肺機能などの因子とRDWの関連は以前より報告があるのですが(Chest 2003;124:494-500, J Gerontol A Biol Sci Med Sci 2010;65:258-265)、今回はそれらの因子を多変量解析で調整してありました。


これまでIPFではあまり注意して見ておりませんでしたので、今後チェックしていきたいと思います。
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by res81 | 2013-06-11 12:43 | 間質性肺炎 | Comments(0)

慢性過敏性肺炎

スタッフのTBです。

昨日は午後から大阪びまん性肺疾患フォーラムに参加させて頂きました。
日帰りの強行軍でしたが、大変勉強になりました。
講演内容に沿って、重要と思われた論文を列挙いたします。

慢性過敏性肺炎について

<分類について>
・急性と慢性でよさそう Int Arch Allergy Immunol 2009;149:161

<慢性について>
・再燃症状軽減型(recurrent)と潜在性発症型(insidious)の違い…Ann Allergy Asthma Immunol. 2003;90:604

・Review…Am J Respir Crit Care Med. 2012;186:314

・画像所見…Radiology 1992;185:91
        AJR 1992;159:957
        AJR 1995;165:807
        Ann Allergy Asthma Immunol 2003;9:37
        JCAT 2011;35:272(縦断的検討)

・病理所見…Thorax 2005;60:665
        Am J Surg Pathol 2006;30:201
        Curr Opin Pulm Med 2008;14:440
        Chest. 2008;134:126
        Am J Surg Pathol 2009;33:12
        Am J Surg Pathol 2009;131:465
        Sarcoidosis Vasc Diffuse Lung Dis. 2010;27:57
        Respir Med. 2011;105:608
        Respiration 2011;82:263
        Histopathol 2012;43:660
        Histopathol 2012;61:1026
        United States and Canadian Academy of Pathology2012
         でのOhtaniらのCriteria
        Respirology. 2012 doi: 10.1111/resp.12006.
         [Epub ahead of print]

・特異抗体の測り方…日呼吸会誌 2011;49:717(イムノキャップ法)

・吸入誘発試験…Chest 2008;118:1382

・原因抗原について…J Allergy Clin Immunol 1999;103:315
          びまん性肺疾患に関する調査研究 2011;57

・慢性夏型とIPF:CHPでは抗原回避が重要…Sarcoidosis Vasc Diffuse Lung Dis 2007;24:141

・羽毛布団について…AJRCCM 1986;134:131
             Med Sci Monit 2003;9:CS37
             Ann Allergy Asthma Immunol 2006;96:98
             Int Arch Allergy Immunol 2010;152:264

・環境中の鳥抗原の検査法…Allergology International 2010;59:223

・予後…JCAT 2011;35:272(蜂巣肺があると予後不良)
     Am J Med 2005;116:662(病理で線維化があると予後不良) 
     Respir Med 2001;105:608(病理でUIPだと予後不良)

・急性増悪…Chest 2008;134:1265(原因は抗原曝露が最多、他にはステロイド減量など)

☆IPFやf-NSIPとの鑑別?
 2週間ほど一旦入院し経過を見る!
  ⇒WBCやKL-6が低下するようなら本気モードで調べる。A-aDO2も改善あり。
 WBC、KL-6、A-aDO2の3項目中、2項目以上陽性で感度51%・特異度78%
   CT画像はあまり変化がない
 病理で指摘されることが多いが、確定診断が難しい
  ⇒臨床経過(変動性)を重視すべき
   KL-6の季節性変動
   環境を変えてみてもらっての変化 など
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by res81 | 2012-12-09 08:28 | 間質性肺炎 | Comments(0)