飯塚病院呼吸器内科のブログ
by res81
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福岡県の飯塚病院呼吸器内科のブログです。

呼吸器内科スタッフ7名+呼吸器腫瘍内科スタッフ1名+後期研修医6名(H28年4月現在)で、日々楽しく頑張っています。
大学の医局に関係なく、様々なバックグラウンドのドクターが集まっています。

飯塚病院呼吸器内科では、後期研修医やスタッフを募集しています。ご興味のある方は
iizukakokyu@gmail.com までご連絡ください。

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<   2013年 09月 ( 3 )   > この月の画像一覧

ERS2013 in Barcelonaのご報告と、後期研修医募集について

スタッフのTBです。

ちょっと前のブログにありましたが、スペインのバルセロナで開催された欧州呼吸器学会「ERS2013」に参加してまいりました。スタッフ1名(私)+後期研修医2名の3名で参加し、全員が発表してまいりました。
その様子を少しアップします~
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世界中の方々とコミュニケーションし、とても勉強になりました。
バルセロナの街並みも美しく、十分リフレッシュできてモチベーション↑↑↑!
気持ちを新たに、日々の臨床と研究に取り組んでまいります!

当科では後期研修の目標の一つに「国際学会での発表」を掲げており、10月末の「CHEST2013 in Chicago」でもスタッフ1名と後期研修医2名が発表の予定です。

内科系後期研修で迷っておられる先生方、ぜひ当科で一緒に勉強しましょう!
今年も既に3名の研修医の先生方が他院より見学に来ておられます。
来年度の後期研修の申し込みは10月1日(当日消印有効)までです!
見学・研修の申し込みはお早めに!(https://aih-net.com/resident/senior/index.html
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by res81 | 2013-09-16 18:06 | 科の紹介 | Comments(0)

〜 呼吸器の日常 〜

スタッフ228です。
データを整理していたら、日常を撮影した写真がでてきましたので、
科の紹介も兼ねて、アップすることにしました!!
どうぞ〜☆

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by res81 | 2013-09-15 23:56 | 科の紹介 | Comments(0)

ERS2013出席中 & 喫煙関連肺疾患について ・・・

久しぶりのアップになります。
肺病理修行中のスタッフ228です。
実は今、スペインはバルセロナにて、ERS(ヨーロッパの呼吸器学会)
開催されており、飯塚呼吸器からも3人(後期研修医の先生も含みます
が出席しています!!
どうやら無事に発表も終わったようで〜(拍手!!)
きっと後期研修医の先生たちも素敵な経験ができたことでしょう。
引き続き飯塚から、世界に発信していきたいですね〜
それにしても、バルセロナいいなぁ・・・

さてさて、今日は「喫煙関連肺疾患」についてです。
まず、喫煙が原因で起こる肺の病気には、どんなものがあるでしょうか?
ちょっと列挙してみます。
もちろんCOPDだけではありません。

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あえて、COPDとはせず、
形態を表す「肺気腫」や症状を表す「慢性気管支炎」という言葉を用いたのは、
それ以外の病態において、どの程度COPD(閉塞性障害)がからんでいるか
よく分かっていないからです。
(COPDの定義は、あくまで「閉塞性障害=1秒率が70%未満」というもの
なので、いろんな喫煙関連肺疾患で起こりうるわけです)

次に、実際の臨床現場(治療介入)を考えてみると

d0264356_246454.png


臨床的に大事なポイント(治療に関わるところ)は、閉塞性障害があるか、
気道炎症がどの程度か、といったところかとは思いますが、
現在ぼくが肺病理勉強中ということもあり、
今回、喫煙が肺に及ぼす影響に関して、掘り下げてみることにした、
というわけです。
その病態に関してのキーワードは次の通りです。

d0264356_1855676.png


どこかで見たことがあるような図ですが、それはさておき、キーワードは3つ。
「気腫」、「炎症」そして「線維化」です。
これに違和感を覚える方もいらっしゃるかもしれません。
それもそのはず、「気腫」と「線維化」がかぶっていますから!
一般的には、気腫の定義では、線維化を伴っていてはいけないはず・・・!?
そういう風に思っている方も多いと思います。
が、ここで、改めて「肺気腫」の定義を振り返ってみると、
"abnormal, permanent enlargement of airspaces distal to the terminal bronchioles, accompanied by destruction of their walls and without
obvious gross fibrosis"
(1985年のNIHの定義より)
となっています。
あくまでobviousな(明らかな)grossな(あふれるほどの)線維化が、withoutなわけです。
ちょっとした線維化はオッケーなんですねぇ
実際、気腫と線維化が合併することは以前からも認識はされていたようですが、
基本的には別の病態として考えられていたようです。
近年になり、特に病理界では、気腫と線維化に着目するようになり
(画像界ではCPFEが提唱され)、さまざまな用語、概念が
提唱されるようになったようです。

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(Pathology International 2013; 63: 206–213より)

この図をみて分かるとおり、
これらの疾患は臨床的には、とても鑑別できそうもない・・・
もっと言うなら、病理学的にも困難なような・・・
オーバーラップしている部分も多いにあるような印象です。

ちなみに、ここで、喫煙による肺への影響がどのようなものか、
病理学的にみてみましょう。
「SRIF; Smoking Related Interstitial Fibrosis」を提唱している
Katzenstein先生のreviewから。
(J Clin Pathol Published Online First: /jclinpath-2012- 201338より )

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ちなみに、いわゆる肺気腫はこんな感じです。

d0264356_1464337.png


こういった病理学的特徴が挙げられており、
今後は、それらの病理所見と臨床所見、呼吸機能検査(COPDかどうか)、
胸部CT所見との検討が必要で、その上で疾患概念を整理することが理想です。

ただ、実際には、これらの喫煙関連肺疾患は、自覚症状が軽く、
急激に進行するわけでもないため、無治療経過観察も多く、
VATS(胸腔鏡補助下肺生検)を行う機会も少ないのが現状でもあります。
(実際、Katzenstein先生が「SRIF」を提唱した論文も、もともとは
 肺癌で切除した肺検体を利用し、その非癌病変を対象にしたものでした。
 Human Pathology (2010) 41, 316–325 )

さらに、喫煙関連といっても、一体どの程度を喫煙関連とするのか
(受動喫煙も含め)、明確な定義はありませんし、決めがたい、
という問題もあります。

簡単に「喫煙関連」と言っても、そもそもの定義付けから難しいんですねぇ
少しもやもやした感じが残りますが、
長くなってきましたので、そろそろ締めたいと思います。。。。

「喫煙関連肺疾患」・・・
いや、最後にきてなんですが、最後は「喫煙による肺への影響」という表現に留めます。
実は、喫煙というのは、
「病気というよりも、あくまで肺を悪くする要素のひとつにすぎない」
とする捉え方もあるからです。

ということで、

喫煙による肺への影響まとめ、そして今後・・・

☆キーワードは、気腫、炎症、線維化

☆病理学的には、気腫、隔壁の肥厚、肺胞内マクロファージ、平滑筋の増生
 ※ 病理学的に多数ある疾患概念を統一しようとする動きもあるようです。

☆今後は病理学的所見と臨床所見、検査所見(呼吸機能、CT)との比較検討が
 望ましいが、今後VATS症例を増やすことは現実的ではない
 ➡ むしろ、これらの病態ではVATSをしないでよいように、極力CTで病態を
  捉えられるように検討する動きもあるそうです。
 ➡ ですので、今後は、胸部CTで喫煙の影響っぽいパターン、ということが
  分かれば、あえてVATSまでは行わない、という時代になっていくかも
  しれません。

「喫煙関連肺疾患」の今後の動向に注目〜〜〜
 
 
  
 
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by res81 | 2013-09-11 01:40 | COPD | Comments(0)