飯塚病院呼吸器内科のブログ
by res81
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福岡県の飯塚病院呼吸器内科のブログです。

呼吸器内科スタッフ10名+呼吸器腫瘍内科スタッフ1名+後期研修医4名(H29年4月現在)で、日々楽しく頑張っています。
大学の医局に関係なく、様々なバックグラウンドのドクターが集まっています。

飯塚病院呼吸器内科では、後期研修医やスタッフを募集しています。ご興味のある方は
iizukakokyu@gmail.com までご連絡ください。

飯塚病院血液内科ブログ(←クリック)もお勧め!!
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<   2013年 10月 ( 3 )   > この月の画像一覧

CHEST 2013 in CHICAGO

スタッフ228です!!
シドニーで世界肺癌学会が行われていますが、
アメリカはシカゴで、CHEST 2013(ACCP主催)も開催されており、
小生を含め、当院から3人が出席しています!!

昨日、なんとか発表を終えたところです。
その様子を少しだけ載せておきますので、よかったらご覧下さい☆
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発表後に打ち上げも兼ねて食べたステーキとチョコレートムースは、
量がハンパなかったです・・・
胃もたれが・・・泣

でも、ほんと国際学会は刺激的です
もう少し英語がうまくなって、もっとコミュニケーションが取れれば、
もっと世界が広がるんだろうなぁとしみじみ感じました

もう少しCHESTとシカゴを満喫して帰りま〜す

あ、そういえば、後期研修医の追加募集があるようです!!
11月1日から受付が始まるそうですので、興味がある方は
ぜひチェックしてみてください〜

https://aih-net.com/resident/senior/index.html
連絡先:iizukakokyu@gmail.com
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by res81 | 2013-10-31 02:39 | 科の紹介 | Comments(0)

胸水検査のまとめ

スタッフのTBです。
当直中におさらいしました。

胸水検査のまとめ(胸膜生検所見は除く)
Respiration 2008;75:361–371、Med Clin N Am 95 (2011) 1055–1070、Thorax 2003;58(Suppl II):ii8–ii17

【原因の分類】
1. Transudative pleural effusions
 a. Congestive heart failure (CHF)
 b. Cirrhosis
 c. Nephrotic syndrome
 d. Superior vena caval obstruction
 e. Fontan procedure
 f. Urinothorax
 g. Peritoneal dialysis
 h. Glomerulonephritis
 i. Myxedema
 j. Cerebrospinal fluid leak to pleura
 k. Hypoalbuminemia

2. Exudative pleural effusions
 a. Neoplastic diseases
  i. Metastatic disease
  ii. Mesothelioma
  iii. Body cavity lymphoma
  iv. Pyothorax-associated lymphoma
 b. Infectious diseases
  i. Bacterial infections
  ii. Tuberculosis
  iii. Fungal infections
  iv . Parasitic infections
  v . Viral infections
 c. Pulmonary embolization
 d. Gastrointestinal disease
  i. Pancreatic disease
  ii. Subphrenic abscess
  iii. Intrahepatic abscess
  iv. Intrasplenic abscess
  v. Esophageal perforation
  vi. Postabdominal surgery
  vii. Diaphragmatic hernia
  viii. Endoscopic variceal sclerosis
  ix. Postliver transplant
 e. Heart diseases
  i. Postcoronary artery bypass graft (post-CABG) surgery
  ii. Postcardiac injury (Dressler) syndrome
  iii. Pericardial disease
  iv. Pulmonary vein stenosis postcatheter ablation of atrial fibrillation
 f. Obstetric and gynecologic disease
  i. Ovarian hyperstimulation syndrome
  ii. Fetal pleural effusion
  iii. Postpartum pleural effusion
  iv . Meigs syndrome
  v. Endometriosis
 g. Collagen vascular diseases
  i. Rheumatoid pleuritis
  ii. Systemic lupus erythematosus
  iii. Drug-induced lupus
  iv. Immunoblastic lymphadenopathy
  v. Sjogren syndrome
  vi. Familial Mediterranean fever
  vii. Churg-Strauss syndrome
  viii. Wegener granulomatosis
 h. Drug-induced pleural disease
  i. Nitrofurantoin
  ii. Dantrolene
  iii. Methysergide
  iv. Ergot drugs
  v. Amiodarone
  vi. Interleukin 2
  vii. Procarbazine
  viii. Methotrexate
  ix. Clozapine
 i. Miscellaneous diseases and conditions
  i. Asbestos exposure
  ii. Postlung transplant
  iii. Postbone marrow transplant
  iv. Yellow nail syndrome
  v. Sarcoidosis
  vi. Uremia
  vii. Trapped lung
  viii. Therapeutic radiation exposure
  ix. Drowning
  x. Amyloidosis
  xi. Milk of calcium pleural effusion
  xii. Electrical burns
  xiii. Extramedullary hematopoiesis
  xiv. Rupture of mediastinal cyst
  xv. Acute respiratory distress syndrome
  xvi. Whipple disease
  xvii. Iatrogenic pleural effusions
 j. Hemothorax
 k. Chylothorax
 l. Pseudochylothorax

【米国での頻度】
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【鑑別法】
0. フローシート(BTSガイドライン)
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A. 外観
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B. 胸水検査
・Light's criteria・・・タンパク、LDH
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・Glucose
 60mg/dl以下・・・empyema, rheumatoid disease, lupus,
            tuberculosis,
            malignancy, or oesophageal rupture.
 25mg/dl以下・・・empyema, RA

・pH・・・正常は7.6
 pH<7.2→ドレナージを要する感染症、膠原病(RA)、消化管穿孔、悪性腫瘍
 *悪性腫瘍でpH<7.3の場合→より進行した癌、
                     細胞診陽性率90%、
                     胸膜癒着術失敗率50%、
                     生存期間中央値2.1ヶ月
 *感染症においては、グルコースよりpHの方が鑑別に有用

・Amylase:血清正常上限以上、もしくは胸水/血清Amy>1.0で異常
 鑑別・・・acute pancreatitis,  
       pancreatic pseudocyst,
       rupture of the oesophagus,
       ruptured ectopic pregnancy,
       pleural malignancy(especially adenocarcinoma)
 *悪性腫瘍の10%でAmy上昇
 *Iso-enzyme分析は消化管穿孔で有用→唾液腺由来となる
   膵炎なら膵由来
   唾液腺由来かつ消化管穿孔でなさそうであれば悪性腫瘍が疑われる

・細胞分画
 ○好酸球優位:10%以上は有意
  *大抵は血液や空気混入の影響であり、有用性は低い
  鑑別診断・・・悪性腫瘍(好酸球性胸水11例/45例という報告もあり)、
          parapneumonic effusions, tuberculosis,
          drug induced pleurisy,
          benign asbestos pleural effusions,
          Churg-Strauss syndrome,
          pulmonary infarction, and parasitic disease
          *早期のCABG関連胸水は血性で好酸球優位
 ○リンパ球優位
  結核 or 悪性腫瘍(肺癌、リンパ腫)が多い
  その他はsarcoidosis, rheumatoid disease,and chylothorax
  *結核性胸膜炎の10%は好中球優位なので注意
  *晩期のCABG関連胸水は非血性でリンパ球優位(リンパ球自体は少ない)

・細胞診
 悪性胸水での場合、1回目の細胞診で診断出来るのは60%程度⇒2回目も行うべき
 Garciaらの報告・・・1回目陽性率65%→2回目で+27%→3回目で+5%
 *blind胸膜生検を追加した場合、+7%程度の診断率上昇
 *悪性細胞があれば、cell blockも作るべき

【特殊な胸水】
A. 乳び胸水
・原因
 悪性腫瘍(特にリンパ腫)50%、外傷25%
 残りはその他(tuberculosis,sarcoidosis, amyloidosis, LAMなど)
・診断・・・pseudochylothorax=“cholesterol pleurisy”との鑑別表
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B. Urinothorax
・原因
 尿路閉塞⇒後腹膜を通じて胸腔内へ尿が流入する。閉塞した尿路と同じ側に発症。
・診断
 尿のようなにおい⇒漏出液、pH低い、胸水のCreが血清より高値

C. 結核性胸膜炎
・診断
 抗酸菌染色陽性率:10-20%
 胸水培養陽性率:25-50%
 胸膜生検+培養:陽性率90%
 胸水ADA・・・cut off値45-60、感度87-100%・特異度95-97%
         注意点>HIV患者の結核TBでは上昇しない
               膿胸、RA、悪性腫瘍で上昇する
               →結核非蔓延国ではADAは有用性が低い
                日本では有用

D. 肺塞栓
・40%で少量胸水を伴う
・80%は血性:RBC>10万/mm3の事が多い→鑑別は、悪性腫瘍と外傷
・80%は滲出性・20%は漏出性、
・その他、特徴はない

E. 良性石綿胸水
・原因
 石綿曝露後20年くらいで生じる
 通常は少量で無症状
・血性の事あり
・6ヵ月くらいで消失する事が多く、胸膜肥厚が残る事あり
・特異的な診断基準はなく、3年程度のフォローで診断する
・中皮腫との鑑別が重要

F. 中皮腫
・細胞診
 腺癌との鑑別が困難⇒セルブロックを作り、免疫染色を行う
・ヒアルロン酸
 カットオフ100,000ng/mLで感度44.0%、特異度96.5%程度

G. 膠原病性
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*リウマチ胸水のその他の特徴;
 時に胸水コレステロール>1000mg/dl
 →偽乳び=‘opalescent sheen(オパールのような光沢)’
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H. 血胸
・診断
 胸水hematocritが血液hematocritの50%以上
*胸水のHct>5%で血液と見分けがつかなくなる
*血胸のHctは数日で低下するので、「血液Hctの25%以上」との定義もある

【診断不能胸水】
・15%程度
 →経過観察、もしくは
  tuberculosis, pulmonary embolism,fungal infectionへの特異的治療トライ
 *IGRA陽性+リンパ球優位胸水があれば、結核の治療してよい
 *肺塞栓は診断基準がない。その他の検査で確認する。
 *悪性腫瘍⇒胸腔鏡を行う
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by res81 | 2013-10-17 16:50 | 胸水 | Comments(0)

間質性肺疾患研究会 と リウマチ関連肺病変について

スタッフ228号です〜
先週末は第88回(←すごいですね!)間質性肺疾患研究会に参加してきました。
テーマは「抗ARS症候群」で、呼吸器内科医としては、きちんと知っていないと
いけないところですが、いかんせん普段そんなに遭遇するわけではないため、
なかなかとっつきにくいところでもありますが、半日にわたり症例検討や
講演がみっちりあり、知識が整理できたように思っています。
といっても、まだまだ課題の多い分野でもありますが・・・
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↑出席した証拠写真!証拠になっていないかもしれませんが・・・

さてさて、今日は久しぶりの更新です。
テーマは、「関節リウマチ」です(少し前の抄読会ネタですが・・・)。
呼吸器内科になったばかりくらいの先生方や非呼吸器内科専門医の先生方の
参考になればと思ってます。

リウマチを含む膠原病は、肺病変の合併も多く、
呼吸器内科でもしばしば担当させていただく機会があります。
特にリウマチ患者さんは、肺病変を患う方も多く、一般的に
リウマチ患者さんの肺病変の合併の頻度は、胸部X線だと2-5%程度、
胸部CTを用いると、その10倍近く(20-50%)と言われています。

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間質性肺炎なんかは特に有名で、ただ、原因不明の間質性肺炎
(いわゆる特発性間質性肺炎;IIPs)とは似て非なるもので、
同じUIPパターンといえども、病理組織学的にみると、その違いがよく分かります
(膠原病関連の間質性肺炎は、リンパ球浸潤が目立ちます。

また、一般的に予後が悪いと言われているUIPパターンにおいても、
膠原病関連のUIP(CVD-UIP)は、特発性のUIP(IPF)よりも予後がよいとされています。
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CHEST 2009; 136:23–30より

ただ、リウマチに関して言うと、そうでもなく、
リウマチのUIP(RA-UIP)は、やっぱり悪い(IPFと変わらない)!!
とする報告が多いようです。
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Eur Respir J 2010; 35: 1322–1328より

一方で、最近はよくリウマチ関連の気道病変の患者さんを担当させていただく
機会も多く、こういった患者さんは感染症を繰り返すことも多く、その治療に
難渋することもしばしばでした。
この感染症はタチが悪く、間質性肺炎よりも悪いんじゃないかと感じることも
しばしあるわけで、リウマチに関連した肺病変を、間質性肺炎も気道病変も
すべてまとめたような論文はないかなーと思っていて、見つけたのが、この
論文です。

Eur Respir J 2011; 37: 1411–1417

少し前になりますが、リウマチに関連した肺病変から気道病変までまとめて
あります。
細菌性肺炎、COPD、喘息、薬剤性肺障害、肺癌症例などは除外し、
UIP、NSIP、OP、DADといったいわゆる間質性肺炎に加え、
Bronchiectasis(気管支拡張症)、Bronchiolitis(濾胞性細気管支炎や
閉塞性細気管支炎)といった気道病変、さらにCombined型(間質性肺炎+
気道病変)に分類してあります。

144名が対象となり、そのうち20名が診断の参考に外科的肺生検が行われ
ており、残り124名は臨床的ならびに放射線学的に診断が下されています。
144名のうち19名(13.4%)は、リウマチに先行して肺病変の診断がつい
ており、一方で、多くは、リウマチの診断後、およそ10年くらい後に肺
病変の診断がついているようです。
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この図からは、
・喫煙者の男性に、UIP、OP、DADパターンが多い
・気管支拡張症の群は、他の群に比べ若い時期にリウマチを発症し
(45歳前後)、 診断に至るまでに長い時間がかかっている(15年前後)

といった傾向があることが分かります。

さて、気になる予後はというと
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DAD(びまん性肺障害)パターンは悪くて(それはそうですね)、
UIPパターンも悪い(それもそうか)!!
DADに関していうと、一般的にはリウマチ肺の患者さんのDADは少ない
ようで(だいたい3-5%くらい)
、また、今回はいわゆる「急性増悪」とは
区別してあるとのことでしたので、じゃあ、DADの原因って何だろう•••
というのは素朴な疑問でした。

また、結果だけ見ると、思っていたよりも気管支拡張症群の予後がいい
ように見えます。(5年生存率が90%近く
ただ、別の報告では、70%前後とする報告もあり、この辺は報告によりまちまち
ですので、あくまで参考程度かな、と思います。
当院のように膠原病内科がある病院だと、多少肺病変があったとしても、
特に初期の無症状あるいは軽い症状のときは、そのまま膠原病内科で
フォローされていることも多く、症状が強くなってきた時点で、
呼吸器内科に紹介、といった場合では、肺病変の確定診断時点で、
すでに病勢がある程度進んでいる可能性があるわけで、そうなると、
診断後の5年生存率は、もっと低くなる可能性もあるように思います。
これは何も気管支拡張症だけでなく、間質性肺炎にも言えることですが。

では、早く肺病変の診断がつけばいいかというと、必ずしもそういう
わけではなくて、早く診断がついてもなかなか治療に結びつきづらい
ところが、この分野の少し苦しいところです。
ただ、未来は分かりませんので、早めに肺病変の診断をして、その
進行を予防するための治療、というのが今後可能になるかもしれま
せん。

現時点で大切なのは、今回の検討でもそうですが、リウマチ肺病変の
患者さんの1割くらいは、リウマチに先行して肺病変がでているという
ことでしょうか。
最初の時点で、特発性(原因不明)と思っても、先々膠原病が出て
くるかもしれない、ということは頭に入れておかねばなりません。

ということで、さらっとみてきましたが、まとめます!!

リウマチ関連の肺疾患•••
・UIPパターンは、IPFと同じくらい予後が悪い
・DADパターンも少数ながらみられ、やっぱり予後は悪い
・気管支拡張症パターンは、比較的若い時期にリウマチを発症している
 ことが多い
・80%以上の死因は、肺疾患 ➡ できる予防策は、禁煙、感染予防と
 いったところでしょうか
・肺病変がリウマチに先行することもある


いろいろご意見、ご感想などあるかもしれませんが、
その際は遠慮なくどうぞ〜
ブログを通じて、いろんな意見が聞けると、それもまたありがたいです。

それにしても、今年は台風が多い気がします。
今も、風がびゅんびゅん吹いてます。
窓ガラス、大丈夫かな?(笑)
みなさん、お気をつけて〜
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by res81 | 2013-10-16 01:45 | 膠原病 | Comments(0)