飯塚病院呼吸器内科のブログ
by res81
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福岡県の飯塚病院呼吸器内科のブログです。

呼吸器内科スタッフ10名+呼吸器腫瘍内科スタッフ1名+後期研修医4名(H29年4月現在)で、日々楽しく頑張っています。
大学の医局に関係なく、様々なバックグラウンドのドクターが集まっています。

飯塚病院呼吸器内科では、後期研修医やスタッフを募集しています。ご興味のある方は
iizukakokyu@gmail.com までご連絡ください。

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☆☆☆ 第25回 九州臨床画像解析研究会 ☆☆☆

スタッフ228です〜

本日11月15日、第25回九州臨床画像解析研究会が開催されました!!
(ブログでも何度か紹介した研究会で、年2回開催中)
今回は、「肺炎、ARDSと心不全」をテーマに演者の先生方にご講演
いただきました!!

演者は、当院OBで当院救急外来の事情もよくご存知の小宮 幸作先生
(現在、大分大学で活躍中)と胸部画像診断領域で我が国のトップ
ランナーである上甲 剛先生(近畿中央病院放射線科)という超豪華
ラインナップ☆

初期〜後期研修医の先生方も多数参加いただき、明日からの診療に
つながる知識を得ることができたのではないかと思います
d0264356_326833.jpg

先立って行われた研究ミーティングでは、演者のお二方に加え、大阪
大学放射線科の富山先生と梁川先生、長崎大学病理部の福岡先生チーム
のみなさんにもご参加いただき、とても刺激的な楽しい時間を過ごさせ
ていただくことができました!!

講演会終了後は、福岡へ繰り出し懇親会へ・・・
これまた楽しいひとときを過ごすことができました!!
参加いただいたみなさん、本当にありがとうございました。
次は来年5月の予定です。引き続きよろしくお願いします〜☆
d0264356_3315332.png

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by res81 | 2013-11-16 03:39 | 科の紹介 | Comments(0)

臨床と病理の架け橋シリーズ① Micropapillaryの脅威

スタッフ228です
病理学の修行に出て、はや3ヶ月が経ちました
学問的な発見もさることながら、いろいろな方ともお会いでき、
刺激的な毎日です
少しアウトプットもしていこうと思い、新シリーズを立ち上げました!
「架け橋」なんてかっこいい言葉を使いましたが、
要は、ぼくが修行に出てきて学んだことで、へぇー(←古いっ)と思った
ことやちょっと感動したことなんかをアップしようかと思っています

さて、記念すべき1回目は、肺腺癌の話です

肺癌を担当される方であれば、ほとんどの方が知っていると思いますが、
2011年に腺癌(Adenocarcinoma)の分類が変わりました
d0264356_0235791.png

それまで一般的に使用していた「BAC」という言葉がなくなるんだ、
ということが知れ渡りましたが(実際には未だに昔のBACとか言いながら
使い続けていたりしますが)、実際に病理をみたことがないと、いまいち
ピンとこない方も多いのではないでしょうか?
早期の腺癌であれば、まず手術が第一だし(外科任せ)、逆に進行期の
腺癌では、遺伝子だったり化学療法の内容を考えることも多いため、
形態学的にどうのこうのは、そこまで意識しなくても日常臨床は行える
ことが多く、実際にぼくもいまいちピンときていませんでした

この分類についてもまとめたいなとは思っていましたが、今回は、
この中でも特にぜひ知っていただきたいMicropapillaryについて、
記載することとしました

Micropapillary、つまり微小乳頭です
腫瘍細胞が微小な乳頭状に増殖している様を表しているわけですが、
まずは普通のpapillary(乳頭状)から
d0264356_1163130.png

d0264356_0335643.png

papillary、伝わるでしょうか?
図は自作です!
写真は論文から、無理矢理拡大したのでやや見づらい点、ご了承ください…

続いて、Micropapillaryどうぞ
d0264356_0384658.png

d0264356_03957.png

やはり写真が見づらくて申し訳ありません
なんとなく違いが伝わるでしょうか?
Micropapillaryって、なんかパラパラ散らばりそうじゃないですか?


ここで、一例症例を提示します
d0264356_040851.png

矢印のところに肺癌、肺腺癌が見つかりました

手術で左肺上葉が切除されました
病変部付近のCT、肉眼所見、組織検体(H-E染色)を提示します

d0264356_0424232.png

CTや肉眼写真も無理矢理拡大したので、ややぼけてます
部位も若干ズレていますが、ご了承ください…

さて、病変部の拡大像です!!
d0264356_044336.png

これぞ、まさしくMicropapillary!!

問題はこの次です
腫瘍細胞に免疫染色で色をつけてみました
d0264356_046666.png


すると、、、、
d0264356_0465435.png

あれ?こんなところに腫瘍細胞が…

↓の青丸のところで見つかりました!!

d0264356_0474833.png

こ、こんなにも離れたところに!?

しかも、1カ所だけではありません!!
(さらには、別の標本からもちらほらと見られました、なんと!!)
d0264356_0502445.png

CTで見ても、まったく分かりませんっ!!
当然、術後に周辺肺を観察することで、判明したのです

なんといっても、Micropapillaryはパラパラしていますから、
どうやら非常に散らばりやすい
ようです

実際に、他の癌種では、すでにMicropapillaryは予後不良因子であることが
知られており、最近になり、肺癌でもそれが言われています
(先のクラス分類の論文にも明記してあります)
Micropapillaryの成分が含まれている場合は、もしかすると認識している以上
に散らばっているかもしれないわけで、ともするとそれが術後の再発のリスク
にもなりうるかもしれません
I期で完全切除が望める場合でも、実はMicropapillaryだと再発率が高かったり、
5生率も60-70%とする報告すらみられます

たちが悪いことに、術前には分かりませんので、どうしても病理評価が重要に
なります
Micropapillaryの成分が含まれる場合には、病理医はより慎重に周辺肺を評価
しなければなりませんし、臨床医も補助療法を考えるにあたって、頭に入れて
おくべき点のように思います

先の症例では、実際に外科の先生にも顕微鏡を覗いていただき、この散らばり
を見ていただきました
その上で、補助療法について検討いただきました

ということで、新シリーズ、記念すべき第1回、
ぼく自身もとてもびっくりしたMicropapillaryについてお話しました
臨床医としても、たとえ腺癌の分類がいまいちピンとこなくとも、
Micropapillaryの成分が多いときは要注意、ということをぜひぜひ
覚えておきましょう!!

それではー
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by res81 | 2013-11-09 01:25 | 肺癌 | Comments(0)