飯塚病院呼吸器内科のブログ
by res81
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福岡県の飯塚病院呼吸器内科のブログです。

呼吸器内科スタッフ10名+呼吸器腫瘍内科スタッフ1名+後期研修医4名(H29年4月現在)で、日々楽しく頑張っています。
大学の医局に関係なく、様々なバックグラウンドのドクターが集まっています。

飯塚病院呼吸器内科では、後期研修医やスタッフを募集しています。ご興味のある方は
iizukakokyu@gmail.com までご連絡ください。

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<   2014年 03月 ( 4 )   > この月の画像一覧

COPDに対するFluticasone furoate/vilanterol trifenatate

こんにちは。 スタッフのTBです。 最近新しい吸入薬がどんどん出てきますので、勉強が追いつきません・・・
今月号のERJにも報告がありました。
レルベア®がCOPDに効くのか?というスタディ。
--------------------------------------------------------------------------------
A comparison of the efficacy and safety of once-daily fluticasone furoate/vilanterol with twice-daily fluticasone propionate/salmeterol in moderate to very severe COPD.
Eur Respir J 2014; 43: 763–772

Design
・randomised, multicentre (61 centres in Europe and Asia), double-blind,
 doubledummy, parallel-group, comparative efficacy/safety study.
・fluticasone furoate/vilanterol (FF/VI) vs  
 fluticasone propionate/salmeterol (FP/SAL)
・ITT解析
・協賛:GSK
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Results
<Efficacy>

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<Safety>
・On-treatment adverse events  
 最も多かったもの:頭痛と鼻咽頭炎
・Drug-related adverse event
  最も多かったもの:口腔カンジダ(FF/VIで2例, FP/SALで4例)
・中断の原因となったadverse events
 FP/SAL arm:中断3例…うち肺炎2例
 FF/VI arm:中断6例…うち心疾患3例 (Af 2例、うっ血性心不全1例)、肺炎1例
 *介入後のフォローアップ期間で1例死亡あり、心不全のためだが薬剤と無関係
 ⇒局所性のステロイドのadverse eventはFP/SALで多く、   
  心血管イベントはFF/VIで多かった

Conclusion
・中等症~重症のCOPDにおいて、1日1回のFF/VIと1日2回のFP/SALは有効性・安全性ともに有意差なし

--------------------------------------------------------------------------------

レルベア®は今後COPDの適応を当然狙っていると思いますし、あれば便利かもしれませんね。
FFはFPよりも高い抗炎症効果が期待できるので、より長期のstudyを見てみたいです。
LAMAを併用したスタディも・・・



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by res81 | 2014-03-15 16:17 | COPD | Comments(0)

☆☆☆ the 飯塚病院呼吸器病センター ☆☆☆

飯塚病院では、昨年10月から呼吸器病の診療体制が変わり、呼吸器内科と外科、呼吸器腫瘍内科と腫瘍外科とが併さって、呼吸器病センターとして活動しています!!
センター長だった山本先生が定年退職を迎えられるにあたり、この3月から呼吸器外科の大崎先生がセンター長に就任されました!!
今日は大崎先生の就任祝いと、3月で飯塚を去る先生方の送別会を行いました〜

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退職される安田先生、阿南先生、本当にお疲れさまでした。
働く場所は変われど、飯塚スピリッツは変わりません!!
今後は、施設を越えて診療や研究でコラボできると素敵ですね〜

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内科と外科の垣根を越えて、センターとして初の試みでしたが、とても楽しい時間を過ごすことができました!!

こうして見るとけっこう人いますよね!?
(来年度は内科外科ともにさらに仲間が増えますけど)
呼吸器診療に携わるドクターがこれだけいて、しかも内科と外科の敷居が低いこんな施設は、日本でもなかなかないんじゃないでしょうか??

内科の患者さんを外科で手術するような場合には、希望すれば手術を見学させてもらえますし(特に後期研修医の先生にはいい経験になります)、肺癌症例の治療方針の検討はもちろん、膿胸症例はほぼ全例合同カンファレンスにかけ手術時期を逃さないように検討したり、教育面や診療面で密な連携を図っています。
そして、気管支鏡カンファレンスや抄読会なんかも合同で行ったり、呼吸器診療全体のレベルupを目指しています!!

さらに、診療レベルの向上はもちろん、呼吸器センターとして臨床研究でも結果が出せれば、と思います。
ほんとに今後がわくわく楽しみです〜☆
また明日からもがんばりましょう!!

以上、スタッフ228がお送りしました!!




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by res81 | 2014-03-12 23:20 | 科の紹介 | Comments(0)

ANCAの穴

スタッフ228号です。
さっそく、こちらの写真をご覧ください。。。

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みなさんは、この穴をどのように捉えるでしょうか?

ちなみに、上肺野はこんな感じです。

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男性で喫煙歴もあるとのこと。

上肺野の写真はまず気腫で異論はないかと思います。

では、下肺野はどうでしょうか?
上肺野と併せて一元的に考えれば、気腫でいいんでしょうけど、どうでしょう?

嚢胞(間質性肺炎)の可能性はどうでしょうか?

詳細は省略しますが、本症例は肺気腫と認識され(画像診療科の読影でも)、けれども呼吸機能検査では一秒率の低下はなく(COPDの定義満たさず)、労作時呼吸困難があったようですが、経過観察のみ行われていたようです。


数ヶ月後・・・

腎機能が急激に悪化、血尿と蛋白尿あり、いわゆる急速進行性糸球体腎炎(RPGN)の診断で腎臓内科入院となりました。
この際に、血清のMPO-ANCAの値を測定すると、、、

81.5!!

た、高っ!!



ということで、今日はMPO-ANCAの肺病変について。。。



今は便利な世の中で、Googleなんかで「ANCA」と入力すれば、すぐにガイドラインなどが手に入ります(日本語版も含め)。
そういったガイドラインなどでは、MPO-ANCA陽性の方は肺病変を合併しやすく、主な肺病変は、肺胞出血間質性肺炎、間質性肺炎の中では、UIPパターン(蜂巣肺)が多いらしい、と大体記載してあります。

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↑ この3枚の写真は、発熱と乾性咳嗽の精査でMPO-ANCA陽性間質性肺炎が見つかった方のCT写真で、ステロイドと免疫抑制剤の治療で症状コントロールが得られています。

というわけで、ぼくたちはUIPパターンを含め間質性肺炎をみたときには、当然MPO-ANCAの値をチェックするわけですが、ここでひとつ問題が。


穴をUIPパターンを含む間質性肺炎として認識できるかどうか?という点。


ANCAの穴は、IPFにおける蜂巣肺のときよりも大きいという話を時折耳にしますので、穴がたくさん空いていて(蜂巣肺っぽくて)、でもなんか少し大きい穴もあるなぁというとき(上の症例の*印)なんか、もしやANCA陽性?なんて思ったりもしますが、最初の症例はどうでしょうか?
下肺野の穴は、たしかに大きくて壁も持っているようですし、嚢胞として認識できれば、線維化もあるだろう(間質性肺炎だろう)、ということでANCAを測定したりもするでしょうが、ただの大きめの気腫として認識していたら、ANCAの測定には至らないですよね。。。


この症例をみて思ったわけです。

もしかしたら、こういった肺の穴が日常的には気腫として認識されていて、ANCA(ないし間質性肺炎)が見逃されているのではないか・・・


もちろん、あの穴が本当にANCAによる穴、ANCAによる間質性肺炎と言ってよいのかは分かりません。
たまたま肺に穴があいていて、たまたまMPO-ANCAが陽性になっただけかもしれませんし。
そもそもANCAは血管炎をもたらすわけで、肺の毛細血管がやられて肺胞出血を来たすのは納得がいきますが、間質性肺炎を来たす理由はいまいち分かりません。出血を繰り返すことで線維化が進行していく、という話はあるようですが。
でも、ANCA陽性の間質性肺炎は、ANCA陽性じゃない間質性肺炎と比べて、少し違うようです。
病理学的に、ANCA陽性間質性肺炎では、リンパ濾胞が多かったり、膠原病関連の間質性肺炎と似るようなんですね。Resp Med. 2012; 106: 1765-70.
だから、きっとANCAによる間質性肺炎もあるんでしょうけど、先の症例はそもそも間質性肺炎といってよいのかどうか。


実はこの方、呼吸機能検査でCOPDの基準を満たさなかった(閉塞性障害なし)、と書きましたが、拘束性障害もなくて、数値上はほぼ正常だったんですね。
ですので、経過観察となっていたようですが、が、これだけ肺に穴があいているのに、呼吸機能が正常というのも変な気もします。

そこで考えられるのは、気腫と間質性肺炎とが混在すると、閉塞性障害と拘束性障害とが相殺されて、一見呼吸機能検査上の数値が正常に見える、という原理。気腫合併間質性肺炎 combined pulmonary fibrosis and emphysema; CPFEにおいて、よく知られた原理です。

つまり、逆説的ですが、呼吸機能検査が正常→閉塞性障害と拘束性障害が相殺→気腫合併間質性肺炎あり→下肺野の穴は間質性肺炎→ANCAも測定しておく、という考えは、少し無理矢理かもしれませんが、この症例を振り返ってみて、たとえ穴を間質性肺炎と認識できなくとも、呼吸機能検査からちょっとおかしいなと思ってANCAを測定するには、あってもいい考えかなぁと思ったりしました。

ちなみに、CPFEでは、拡散能の低下が目立つとも言われています。本症例は拡散能までは検査されていませんでしたが、労作時呼吸困難があったようですし、拡散能が低下している可能性は十分考えられます。


ひとつのメッセージとして、
「肺に穴があいていて、一見呼吸機能が悪そうなのに呼吸機能検査が正常、でも労作時呼吸困難がある場合は要注意!!」
(実は閉塞性障害と拘束性障害が混在して相殺しているだけかも、拡散能が低下していたりするのかも?? = 気腫合併間質性肺炎や肺高血圧症の存在を示唆する)
ということを記載しておきたいと思います。


本当は、あの穴の組織を採取して病理学的にもみてみたいものですが、腎機能も悪化している今、肺の組織を採取することは難しそうです。


さて、穴をどう認識するかは難しいときがあるわけなんですが、この症例で考えたい点は、もうひとつあります。

もし肺病変で受診していた際にANCAが確認され、ステロイドなどの治療が介入されていたら(治療介入するかは十分検討が必要ですが)、もし治療が導入されていたら、もしかしたら腎病変は予防できたのではないか?という点です。

これはあくまで私見ですので、真実は分かりませんが、以前RPGNを契機に腎臓内科で治療導入された方々の肺病変について検討したとき、案外肺胞出血が少なかったんですね(あくまで自験例です)。このとき思ったのは、ANCAの方は、早めに治療導入しておけば、他の臓器への障害を予防する可能性があるんじゃないか、ということでした。
ただ、実際にはそういったエビデンスはなく、膠原病内科の先生に聞いても、必ずしもそういうわけではなさそうとのことでした。

このとき、ANCAの数値は下げておくにこしたことはない、とも思ったりしましたが、ANCAの数値が必ずしも間質性肺炎の病勢を反映する、とは結論づけられていませんので(血管炎としての病勢は反映するようです)、実際はANCAが高くても、自覚症状が乏しくて臓器障害もさほどなければ、基本的には経過観察になるわけなんですよね。ステロイドなど治療による合併症を考えると、おそらくそのほうがいいのでしょうけども、個人的には後々臓器障害が出てしまうのも嫌だなぁと思ったりもします。


現状では、疑わしい人は、なるべく早めにANCAを見つけて、治療介入するかを検討して、治療するにしろしないにしろきちんと経過をみていくことが大切なことなんだと思います。


この辺、お詳しい方がいらっしゃいましたら、コメントなどいただけますとありがたいです。


ANCAの肺病変に関して検討した報告はけっこうあるみたいですし、そういったのもご参照いただければと思います。ここでは、その中のひとつを載せておきます〜 J Comput Assist Tomogr. 2004; 28: 710-6.



最後に、

呼吸器内科でANCA陽性の方をフォローするときのコツ
(by 膠原病内科の某先生)

一見肺に活動性がないように見えても、他臓器に活動性がある場合があるため、他臓器のチェックが重要!!

ということで、

 *頭部MRIを定期的に
 *眼底 ➡ 眼科での評価を定期的に
 *尿検査、血清Cr測定を定期的に
 *皮膚病変は患者さんから申告してもらう

ご参照ください〜



************** 追 記 **************


穴や穴の周囲にどれくらい線維化があるのか・・・

これはなかなか画像だけでは正直分からないことも多いです。
先日、研究会である先生から、この点に関してアドバイスというかコメントをいただきました。

「聴診でfine crackleが聴こえるようなら、線維化がある目安になると思う」

むむったしかに〜!!

昨今の臨床医は、呼吸器内科医でさえ、聴診をする機会が減ってきているように思います。
どうしてもCTや呼吸機能検査上の数値ばかりで判断してしまう。
でも、やっぱり身体診察も大切。
患者さんとのコミュニケーション、という意味でも。
改めて、身体診察も疎かにしないように心がけよう、と思った瞬間でもありました。

ということで、さっそくAmazonで肺の聴診の本を購入してしまいました(笑)
心音の聴診の本はよく見ますが、最近では肺の聴診の本も案外あるんですねぇ






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by res81 | 2014-03-10 05:49 | 間質性肺炎 | Comments(0)

最近の飯塚病院呼吸器内科

スタッフ228です!
臨床で患者さんと向き合っていると、いつの間にやら時間が過ぎていってしまいますが、そんな中でも研究会に参加したり、新しい試みや研究にも取り組んでみたり、ワイワイやってます(笑)

昨日は、第11回九州びまん性肺疾患カンファレンスに参加!!
後期のみんなも積極的に質問したりがんばってました!!
思えば、数年前にこの会に自分が参加したときは、分からない用語や普段遭遇しない疾患ばかりで、別次元の世界にきたような感覚でとても質問なんでできない感じでしたが、そういう意味では今の後期のみんなはたくましく立派だなぁとしみじみ感じました(親心??笑)
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↑ 休憩時間もワイワイやってます


先週は、産業医科大学主催の、肺癌診療における病理と臨床をつなぐ会にも参加しました!!
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産業医科大学の田中先生の分子生物学のお話は、とても分かりやすく、久しぶりに生物学の授業を受けたような感覚になりました。さすが大学の先生だなぁと思った次第です。

続いて行われた兵庫県立がんセンターの里内先生と奈良県立医科大学の大林先生の講演も、とても見応え、聴き応えがある内容でした。
数%とは言われていますが、ALK融合遺伝子を持っている人をいかに見つけるか、自分たちの病院の検体採取についてなど、振り返るきっかけにもなりました。

こんな感じで、少しずつ前に進んでいるような気がします!!
後は、やっぱり結果も出さないといけませんので、気を引き締め直してがんばりたいと思います〜






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by res81 | 2014-03-09 23:49 | 科の紹介 | Comments(0)