飯塚病院呼吸器内科のブログ
by res81
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福岡県の飯塚病院呼吸器内科のブログです。

呼吸器内科スタッフ10名+呼吸器腫瘍内科スタッフ1名+後期研修医4名(H29年4月現在)で、日々楽しく頑張っています。
大学の医局に関係なく、様々なバックグラウンドのドクターが集まっています。

飯塚病院呼吸器内科では、後期研修医やスタッフを募集しています。ご興味のある方は
iizukakokyu@gmail.com までご連絡ください。

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ATS2017②〜Poster Discussion Session〜

みなさん、こんばんは。
レジデントの621号です。
怒涛の学会2日目が終了致しました。

Poster Discussion Session〜世界にむけての発信〜
本日も我らがY先生の活躍が際立ちました!
今日の目玉はPoster Discussion Session (COPD: Disease Progression and Prognosis)で、25名のCOPDに関する研究をテーマとした優秀なポスターについて深く議論するといった趣向のセッションでした。
Y先生は当科におけるCOPD・嚥下研究の第一人者ですが、当科にいらっしゃってから進められている嚥下研究の成果について世界の先生方と素晴らしいディスカッションを繰り広げられておりました。嚥下評価法に関しては当科では水飲みテスト(WST: water swallowing test)唾液反復嚥下試験(RSST: repeting saliva swalloing test)簡易嚥下誘発試験(SSPT: simpe swallowing provocation test)の3つを用いて評価しておりますが、具体的な評価方法や臨床における意義についての質問などもみられ、嚥下評価法は世界のドクターの間でも認知度はそれほど高くないことを感じるとともに、こういった実臨床へ直結する研究に対する高い興味と関心を感じました。同じ科に所属する一員として、当院からも世界に発信できているという感覚を共有できてとてもうれしく思います。Y先生、発表本当にお疲れ様でした!
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学会参加に際して思うこと
〜「自分が主体となって学び、そして発信する」〜
学会に参加するに際して、個人での参加ではついつい見たいセッションを網羅的に回ることに固執してしまいがちです。私は今回も先輩方の背中を追って参加している形になりますが、世界の先生方との交流したり、自身の成果の伝え方など、毎回こんな学会の楽しみ方もあるのか、と眼が開かれる思いです。
こんな風に後輩に学会の楽しみ方を啓蒙できるような先輩医師となりたいと思うレジデント621号なのでした。
そんな中、医学のみに留まらず知識欲を満たしたいと、本日は世界にむけた知の叡智であるスミソニアン博物館にお邪魔してきました。各人思い思いに展示物を眺めながら、膨大な智を眼前に迎え、智というものの奥深さと幅広さに触れました。そう思いを馳せながら、立ち返ると我々の学会参加も個人の学びの喜びのみならず、自分の成果を世界に発信する悦びで満たしたい思いにかられました。知識人として自己を形成するうえでどちらも非常に重要だと感じます。
FAILURE IS NOT AN OPTION(失敗という選択肢はない)
これはアポロ13号にまつわる有名な言葉ですが、今の私には前進する人類の決意としてしみじみと感じます。
この言葉を胸に今後の医師としての人生を歩んでいこうと思います。

学会参加中の夜は一人で考えるべきことの多さに気がつきます。病棟や外来を守って下さっている呼吸器内科の皆さま・ローテート中の集中治療部の皆さまへの感謝の気持ちに包まれながら今日も夜が更けていきます。
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# by res81 | 2017-05-22 16:25 | Comments(0)

ATS 2017➀

皆さん、こんばんはAjです。


今回、飯塚病院呼吸器内科より3人が
アメリカのワシントンD.C.で開催されている
American Thoracic Society International Conference 2017(ATS)
に参加しています。

実は…
福岡→成田行きが遅延したため、予定していた直行便に乗れず、

急遽、シカゴ経由でワシントンへ行くことになりました!
最初からハプニングありましたが、無事に&元気に到着することができました(^O^)


本日は、朝から夕方までセミナーに参加しました!
私は、気管支鏡セミナーを選択し、午前中は講義、午後はハンズオンセミナーでした。
解剖、BAL/TBLA/TBB/TBNAなどの適応、喀血、high risk patintsの対応、EBUS-GS/TBNA、BT、異物、小児の気管支鏡など幅広く学びました。
また、ハンズオンセミナーはグループ毎で行うため、様々な国の先生と交流することが出来ました。これも海外学会ならではの貴重な経験です!

また本日、Y先生がAPSR awardを受賞されました!!!!
アジアから今回のATSに登録をしている演題から、上位10人ほどが選ばれるという賞です。
本当に素晴らしいです!日々の努力が認められたのですね!!

以上、簡単ではありますが、ATS出張の報告➀です。
病棟や外来を守って下さっている呼吸器内科の皆さん、本当にありがとうございます。しっかり学んできます!

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# by res81 | 2017-05-21 12:17 | 学会・研修会 | Comments(2)

抗結核薬を始めたら

こんにちは、こちらスタッフ228号、久しぶりの投稿になります。
新年度が始まって早一ヶ月、今年度は新メンバーも加わり新たな診療体制となり、新鮮な気持ちで日々全力疾走中です〜


さてさて、そんななか、結核性胸膜炎に対する抗結核薬で薬剤性肺障害を発症した疑いのある患者さんに出会いました。


医師として駆け出し早○年、呼吸器内科医としても○年が経ち、抗結核薬もそれなりに使用してきたつもりでしたが、多くの結核治療は近隣の結核病院に依頼しているため、小生「初期悪化」の経験はなく、ましてや抗結核薬による薬剤性肺障害を疑う患者さんは初めてでした。


そんなこんなで本日の臨床疑問は・・・


①そもそも抗結核薬で肺障害になる割合ってどれくらい?
②初期悪化との鑑別はできるの?
③薬剤性肺障害(あるいは初期悪化)に対してステロイドを使った場合、結核性胸膜炎は悪化する?


本日はこの3本をお送りします←サザエさん風(笑)


①そもそも抗結核薬で肺障害になる割合ってどれくらい?


さっそく調べてみましたが、INH(イソニアジド)やRFP(リファンピシン)でcase reportが散見される程度、EB(エタンブトール)でも一応ありました。どの論文でも「稀」と記載されており、正確な頻度は分かりませんが、頻度としてはかなり低いようです初期悪化との鑑別に悩んだけども、呼吸不全が進行したため、抗結核薬を休薬したところ改善した症例、休薬のみで改善せずステロイド投与を要した症例、なかには減感作で被疑薬も再投与可能だった症例も報告されています。


②初期悪化との鑑別は??


「初期悪化」とは、抗結核薬開始後に、結核に対する効果は得られている(喀痰中の結核菌は減少あるいは陰性化)にも関わらず、もともとの病変が悪化したり、新たな病変が出現したりする現象のことです。抗結核薬で急激に死滅した大量の結核菌の菌体に対する局所アレルギーによるとの考えが支持されています。そのため、もともとの病変周辺のみならず、病変から離れたところに出現することもあります。もともとあった病変(肺結核や結核性胸膜炎による胸水)が悪化するという経過であれば、初期悪化を疑いやすいですが、もともと肺病変がなかった(あるいは目立たなかった)患者さんに、新たな肺病変が出てきた場合、これは頻度が低いとはいえ、薬剤性肺障害を鑑別に入れざるをえませんし、その鑑別ってムズカシイですよね・・・今回の患者さんもまさにそういった状況でした。ちなみに、結核自体が悪化している可能性も、一応頭の片隅には入れておかねばなりません(特に薬剤耐性が多い国出身の患者さんなど)。


「初期悪化」と「薬剤性肺障害」に関して、既報をもとにまとめてみましたので、ご参考いただけたらと思います。

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現実的な対応としては、抗結核薬開始後に新たな陰影が出現した場合、呼吸状態を含む全身状態がそこまでひどくなければ抗結核薬を継続しながら慎重に経過観察を行い、それで悪くならなければ「初期悪化」と診断、悪くなるようなら「ひどめの初期悪化」もしくは「薬剤性肺障害」を念頭に、抗結核薬の中断、気管支鏡を行いステロイド導入を考慮する、といったところでしょうか。気管支鏡検査のタイミングがキーになるでしょうか。


③薬剤性肺障害(あるいは初期悪化)に対してステロイドを使った場合、結核性胸膜炎は悪化する?


結核とステロイド・・・


みなさんはどう思われるでしょうか?


ステロイド使ってたら免疫が落ちて、そりゃ結核のリスク上がるでしょ。だったら、結核性胸膜炎だって悪くなるでしょ!!


なんて声も聞こえてきそうですが、結核感染の重症例では、その治療の隠し味的に(主に症状緩和)、ステロイドを投与することがあったりします。ニューモシスチス肺炎のときに、菌体に対して激しく働きかけてる自身の免疫を抑えてあげるべく、ステロイドを投与することがありますが、そんなイメージです。また、米国CDCのガイドラインやUpToDateでは、心膜炎や髄膜炎など中枢神経系結核の場合にはステロイドの併用が推奨されています。胸膜炎に対しては推奨されていませんが、過去には、ステロイドで胸膜炎による自覚症状が軽減したり、胸水の再吸収が促進されたとする報告もあるようですので、薬剤性肺障害に対するステロイド治療が、結核性胸膜炎をいい具合に抑えてくれる可能性はあるかもしれません(もちろん結核治療の再開をどこかでしなければなりません)。


問題は、ステロイドで肺障害が落ち着いたとして、しばらくステロイドを継続していかねばならない状況のなかで、当初は肺外結核だったにも関わらず、経過中に肺結核を発症してしまう、つまり排菌してしまう可能性があることです。これはもう気をつけていくしかありません(T T) 細めに画像フォローを行いつつ、怪しければすぐに喀痰検査、怪しくなくとも定期的に喀痰検査をしておいたほうがよいかもしれません。


さて、臨床疑問を挙げてはみたものの、われながらモヤっとする答えだなぁと思うところも無きにしもあらずですが、今日はこの辺で。結核診療を多く経験されている先生方のご意見などいただけたら嬉しい限りです。。。。


参考:
【結核性胸膜炎、初期悪化】
  • UpToDate® “Tuberculous pleural effusion”
  • 肺病変の乏しい結核性胸膜炎の初期悪化 日呼吸誌 2014;3:116-120.

【INH肺障害】
  • 減感作で再投与可能だったINH肺障害 日呼吸会誌 2004;42:649-654.
  • INHで誘発されたHPパターンの肺障害 Respir Med Case Rep. 2016.18:78-80.

【RFP肺障害】
  • 結核 2011;86:473-476.
  • Thorax. 2002;57:1000-1001.
  • Intern Med. 2013;52:473-477.

【EB肺障害】
  • J Allergy Clin Immunol. 1997;100:712-713.



P.S.
いつもブログを応援してくださっているK先生、先日の呼吸器学会総会でお会いできて嬉しかったです。またお会いできるのを楽しみにしています〜☆




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# by res81 | 2017-05-02 02:17 | 抗酸菌 | Comments(1)

第57回 日本呼吸器学会学術講演会の報告

こんばんは。お久しぶりです。Ajです。
やっと暖かくなってきて、とても過ごしやすい気候ですね。

今年度も始まったばかりですが、

平成29年4月21日から23日まで
第57回 日本呼吸器学会学術講演会(呼吸器学会総会) 
in 東京国際フォーラム

が開催され、参加してまいりましたのでご報告致します。


今回飯塚病院呼吸器病センターから、以下の7演題が採択されました。

・学術部会賞選考講演
・ミニシンポジウム 2演題
・ポスター 3演題
・症例検討会 


内容は、LAM、気胸(2演題)、ACO、嚥下とCOPD、肺癌と制吐剤、症例検討など
様々な分野の発表を行いました。
それぞれ、臨床、研究と日々頑張っています。


私は、症例検討会での発表を担当させて頂きました(亀田総合病院の青島先生、貴重な機会を本当にありがとうございます!)。
今回は、TB先生司会のもと、臨床医(国立国際医療研究センター病院呼吸器内科 泉 信有先生)、病理医(北海道大学腫瘍病理 谷野美智枝先生)、放射線科医(がん研有明病院画像診断部 負門克典先生)でディスカッションしながら症例を紐解いていくスタイルでの発表をしました。
前日まで議論を重ね、本番に臨みました!!最後の最後まで、本症例のためにご尽力頂きました先生方に心より感謝申し上げます。
また、今回準備するなかで、病理所見が難しく、長崎大学のH先生に病理を教えて頂いたり(H先生、大変お忙しいなからありがとうございました)、本当に多くの先生にお世話になりました。


私はこの症例検討会に出席させて頂くことで、大変多くのことを学ぶことができました。臨床医として、正確な診断をするためにどのようにアプローチしていくべきか、また他科の先生方と連携し診療していくことがいかに大切かが、今回改めて身に沁みました。

準備に苦戦してしんどいな…と思ったこともありましたが、今回様々な先生方のプロフェッショナルな意見に触れ、すごく刺激を受けました。
今後の診療に活かしていきたいと強く思いました。


学会中、病棟を守って下さった228先生、Mine先生、KJN先生、Gsnow2号先生、OKP先生、また学会に向けてご指導頂いたTB先生、本当にありがとうございました!!
こうやって、皆で協力しあい診療できる環境に感謝です。これからも頑張っていきたいと思います! 

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# by res81 | 2017-04-26 22:13 | 学会・研修会 | Comments(0)

呼吸器疾患と嚥下障害

皆さまこんばんは、呼吸器当直中くつろいでしまっているスタッフYです。

「飯塚病院呼吸器内家」の一員に迎え入れてもらい、早一年が経ちました。不慣れな土地、迷路のような病院で 充実して過ごすことができたのは、文字通り家族のように暖かくしてくれる当科の皆様のおかげです。

さて、このブログをきっかけに当科と出会うことができた私にとって、今度は私が当科の様子をお伝えできればと思い、投稿することにしました。

飯塚で学びたいと考えたテーマの一つが、誤嚥性肺炎の診療をよりよくすることです。決して当科が誤嚥性肺炎を専門としているわけではありません。けれど、各々が興味を持った分野を極めるために、とことん応援してくれる手厚い(熱い)体制があります。

喘息、COPD、間質性肺炎など、いくつもの専門チームを形成しており、これらのチームでは臨床はもちろんのこと、学会や研究活動も行っています。まるで壮大な研究をしているかのように聞こえるかもしれませんが、大きなテーマでなくとも、日常診療でのちょっとした疑問を解決するためにどうしたらよいか、一緒に頭を悩ませてくれる仲間や、導いてくれる指導者がいつもそばにいてくれるのです。新しいことを積極的に取り入れる柔軟さも、大きな特徴の一つです。日々浮かんでは消えていくような何気ない発想や気づきを拾い上げ、大切にしてもらえることで、リアルタイムで診療に還元されていくのをここではしばしば目の当たりにします。

では誤嚥性肺炎の診療をよりよくするには、どうしたらよいのでしょうか。これはきっと永遠の課題ですが、まずは元気なうちから予防ができないかと考えています。様々な病態が誤嚥性肺炎の原因になりますが、中でも我々が日々診ている呼吸器疾患は、嚥下機能に影響を与えることがあります。誤嚥性肺炎の「予備軍」とも言えるかもしれません。

とくにCOPDでは、嚥下障害を来しやすいのです。これまでその原因として喫煙、加齢、肺の過膨張、筋力低下、睡眠時無呼吸症候群や逆流性食道炎の合併などが挙げられてきました。近年ではさらに、呼吸と嚥下の協調性がうまくいかないことも、大きな一因になっていることがわかってきました。

そこで当科では昨年から、COPD患者さんの定期的な診察・検査に、嚥下機能の評価も取り入れています。今年からは、この分野の先駆者でおられる兵庫医科大学生理学講座の越久敬仁教授にご指導いただき、さらに丁寧に診ていくことが可能になりました。越久先生は遥々飯塚までお越しくださり、呼吸器疾患と嚥下障害について、学会でしか聞けないような真新しい研究内容も交えて、院内で講演を開いてくださいました。病院内外からの強力な支えのおかげをもち、COPDチーム/嚥下チームは新年度に向けて一歩前に踏み出すことができました。

嚥下の話ばかりになりましたが、呼吸器疾患の患者さんの体調をしっかりと診ていけるようにと、InBody検査や外来での6分間歩行試験、リハビリなども含め、診療体制が眼に見えて充実してきています。

年度末、お別れも多い時期ではありますが、幸いにも当科は一人も減ることなく新年度を迎えることができます。また遠方からの新しい仲間が増えることを、一同とても楽しみにしています。

2017年度も、どうぞよろしくお願いいたします。


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# by res81 | 2017-04-01 04:22 | 科の紹介 | Comments(0)