飯塚病院呼吸器内科のブログ
by res81
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福岡県の飯塚病院呼吸器内科のブログです。

呼吸器内科スタッフ7名+呼吸器腫瘍内科スタッフ1名+後期研修医6名(H28年4月現在)で、日々楽しく頑張っています。
大学の医局に関係なく、様々なバックグラウンドのドクターが集まっています。

飯塚病院呼吸器内科では、後期研修医やスタッフを募集しています。ご興味のある方は
iizukakokyu@gmail.com までご連絡ください。

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気管支拡張症と喘息・・・・

スタッフ228号です。
今週末、学会が差し迫っており、本来そちらの準備をやらなければならないのですが、やらなければならないときに限って、違うことがやりたくなりますよね。現実逃避です。とほほ・・・

最近の自分の中での流行りは、ずばり「気管支拡張症」です。
先日経験した症例で、60歳台から喘息と指摘され、ステロイド吸入と抗ロイコトリエン拮抗薬で治療されていた70台の女性の方が、wheezesが強く、喘息発作という振れこみで入院となりました。
心機能に問題がなさそうなことを確認した上で、ステロイドの全身投与を開始したわけですが、喘鳴がなかなか改善しないことしないこと・・・・
そんなこんなでCTを撮影してみると、左肺下葉有意に両肺下葉に、気管支拡張像があるではないですか!!
たしかに、入院中を通して喀痰が多い印象だった、なるほど。
聞くと、60歳のときに、肺炎を患い、その際の肺炎を契機に喘息を言われるようになったとのこと。
そこで、ある疑問が・・・・
これは、もしやそもそも喘息ではなく、肺炎後の気管支拡張症による症状?でも待てよ・・・
気管支拡張症でwheezesが聞こえるのか??みなさん、どう思いますか??あってもよさそうですが、気管支が拡張しているのに、気管支が狭窄したときに聞こえるwheezesが聞こえる??気管支拡張症における慢性炎症で喀痰のからみ具合によってはwheezesが聞こえないこともなさそうですが・・・??
小生が調べた限りで、ある教科書には、限局性ではなくびまん性に所見がある場合は、喘鳴を来たすこともある、との記載がありました。
ただ、本症例は、両側にあるといっても、主には左の下葉だし、果たしてこれで、頚部や胸部ほぼ全域にわたるwheezesが来るものか・・・・いや、それは無理ありそうですよね。
ということで、現在は、喘息と気管支拡張症、ないし慢性気管支炎の合併症例と考えています。
喘息の方で痰が多い人は、一応気管支拡張症を頭の片隅に・・・・といったところでしょうか。

調べてみると、2011年にBTSから、気管支拡張症のガイドラインがでていることに気付きました。ただ、これがまた膨大な量がありますので、じっくり読むのは今度にして、とりあえず簡易版に目を通してみました。特にプライマリケア領域において、参考になれば幸いです。
ちなみに、ガイドライン本編のほうに、「他に明らかな原因がなければ、喘息が気管支拡張症の原因になる」といった内容が記載されていました。エビデンスレベルは3とか4の話で、かなり低いわけですが・・・・あってもよさそうな気もしないでもないですが(笑)、みなさんはどう思われますか??

Thorax 2010;65:i1ei58.
Prim Care Respir J 2011; 20(2): 135-140

★BTSのガイドラインのサマリーより★
【症状】
・9割以上が湿性咳嗽。
・他に、呼吸困難、胸痛、血痰など。⇒残念ながら「喘鳴」の記載はありませんでした・・・
・慢性呼吸不全、肺性心による症状。
【診断の意義】
・直接の死亡率への影響は定かではないが、気管支拡張症があると、食思不振や倦怠感が強くなり、QOLを落としうるし、時に抑うつも招く。
・急性増悪の頻度が高まり、また緑膿菌のコロナリゼーションも招く。
・慢性的に咳が続くと、家族を含めた周囲の人々にもインパクトが大きい。
⇒可能な限り、診断し、患者さんに情報提供を、そして治療の介入を。
【診断(成人)】
何はともあれ、湿性咳嗽!!
COPDとの鑑別が重要になるが、湿性咳嗽を持つ人で、
・COPDにしては若い
・数年来の湿性咳嗽歴あり
・喫煙歴がない
・しっかりとした膿性の喀痰がある
・血痰あり
⇒ こういった人では、気管支拡張症を疑うべし(エビデンスレベルは低いので参考)。
さらには、COPDの治療に反応が乏しい場合、増悪を再発する場合、喀痰から緑膿菌が検出されるような場合は、気管支拡張症の合併も考慮すべき。

⇒ 言われてみれば当たり前ですが、これが実際の慌しい日常臨床の中では、漫然とCOPD(もしくは喘息)の治療のみが続けられていたりするわけなんですよね。なんか治療反応が悪いなと思ったとき、少し立ち止まってみるのも必要なのかもしれません。
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# by res81 | 2012-11-13 00:11 | 気管支拡張症 | Comments(0)

Pulmonary Perifissural Nodule

スタッフのTBです。

Radiology. 2012 Nov;265(2):611-6.から引用させて頂きますが、
d0264356_1085844.png

こういう結節って喫煙者やリウマチの方などで目立ちますよね。
肺内リンパ節(IPLN)や炎症後変化と診断して、「大丈夫ですよ~」と説明していることが個人的には多かったのですが、その証明をしてくれた論文です。

Pulmonary Perifissural Nodules on CT Scans: Rapid Growth Is Not a Predictor of Malignancy.
Radiology. 2012 Nov;265(2):611-6.


<Purpose>
・肺癌スクリーニングトライアルに参加している喫煙者において、葉間裂周囲の結節(PFN)について、頻度、自然史、癌の確率を検討する

<Materials and Methods>
・対象:
 ドイツ・ベルギー合同のCTによる肺癌スクリーニングトライアル(NELSON)に参加している2994例
 現喫煙者もしくは既喫煙者で、重喫煙歴がある
 年齢は50–74歳
・CT:
 1年後と3年後に再撮影
 必要に応じて追加撮影
・結節評価:
 最初の撮影時に検索
 結節の容積を自動計測
 均一でsolid+レンズ状もしくは三角形+葉間裂に接している結節=PFNと定義
 ⇒形状や葉間裂との関係により、下記に分類
d0264356_10112962.png

 良性の定義:「フォローアップ期間中に増大しない」
         もしくは、「呼吸器専門医が良性と判断したもの」
 PFNの頻度、増大、癌である確率について評価

<Results>
・baseline screeningで1729例に4026の結節が発見された
 ⇒うち、19.7% (794/4026)がPFNに分類
・PFNについて;
 平均サイズ:4.4 mm (range: 2.8–10.6 mm)
 平均容積:43 mm3 (range: 13–405 mm3)
 癌であった確率:0%
 増大率:初回~1年後までの期間で15.5% (123/794)が増大
 容積倍化時間:400日未満だった症例が8.3% (66/794)
 *1個だけPFNが切除された⇒肺内リンパ節であった

<Conclusion>
・PFNはスクリーニングCTでよく発見される
・増大する確率は比較的低く、増大の速度も遅いものが多いが、8.3%は癌のように増大する
・しかし、癌であったものは一例もなかった
・PFNを認識する事で、要フォローを減少させることができる

Atypical PFNでも悪性は0だったとのことでしたが、まだ一応注意してフォローした方が良い、とdisucussionにありました。

参考になりました。
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# by res81 | 2012-11-10 10:38 | 肺癌 | Comments(0)

肺炎とPaCO2

呼吸器内科スタッフのTBです。

肺炎の患者さんが増える季節になって参りました。
肺炎で入院される患者さんに対して、動脈血液ガス分析をルーチンでされている施設は多くはないと思いますが、その重要性に関するスタディです。

Hypocapnia and Hypercapnia Are Predictors for ICU Admission and Mortality in Hospitalized Patients With Community-Acquired Pneumonia
CHEST 2012; 142(5):1193-1199


<Objective>
・入院を要する市中肺炎(CAP)において、PaCO2値とICU入室、30日死亡率の関係を検討

<Methods>
・retrospective cohort study
・2つのtertiary teaching hospitalsにおいて
・対象:CAPの診断で入院した症例
・検討項目:入院時の動脈血液ガス分析PaCO2
        ICU入室率
        30日死亡率
・Pneumonia severity indexを含め、多変量解析を施行

<Results>
・453例が対象
・PaCO2の結果;
 正常(35-45 mmHg):189例(41%)
 低値(<35 mmHg):194例(42%)
 高値(>45 mmHg):70例(15%)
・多変量解析:疾患の重症度を調整後、PaCO2正常群と比較して、
 PaCO2低値群…30日死亡率高い(OR=2.84; 95%CI, 1.28-6.30)
        ICU入室率高い(OR=2.88; 95%CI, 1.68-4.95)
 PaCO2高値群…30日死亡率高い(OR=3.38; 95%CI, 1.38-8.30)
        ICU入室率高い(OR=5.35; 95%CI, 2.80-10.23)
・COPD患者を除いて再検討(PaCO2の値が変化しやすいため)
 ⇒最初の解析と同じ傾向が維持された

<Conclusion>
・CAPで入院した症例において、PaCO2低値・高値いずれも高いICU入室率と30日死亡率に関連していた。
・COPD症例を除いても、この関連性は認められた。
・PaCO2値は、肺炎の重症度判定の重要な因子と考えられる。

Pneumonia severity indexで調整されているうえに、
PaCO2の交絡因子と考えられる呼吸回数やpHとの関連も検討されておりました。
その結果、
「PaCO2低値は死亡の独立因子だが、頻呼吸やアルカローシスとは関係ない」
「PaCO2高値は死亡の独立因子だが、頻呼吸やアシドーシスとは関係ない」
「アシドーシスも死亡の独立因子だが、頻呼吸とは関係ない」
との事でした。

頻呼吸は大切だと思っていましたが…PaCO2はもっと大切かもしれないのですね。
今後のプラクティスにおいて、一度再検討してみようと思います。
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# by res81 | 2012-11-09 18:13 | 肺炎 | Comments(0)

COPD急性増悪後の自然史

久しぶりの更新です。
スタッフのTBです。

寒くなってきましたね。
COPDの急性増悪に注目した、かなり大規模なコホートが発表されました。
急性増悪の予防、増悪時の適切な治療が重要であることが示されています。


Long-term natural history of chronic obstructive pulmonary disease: severe exacerbations and mortality.
Thorax. 2012 Nov;67(11):957-63.

<Background>
・COPDにおいて、重症急性増悪後の自然史に関する大規模な調査はない

<Methods>
・急性増悪の初回入院をきっかけとするinception cohort(発端コホート研究)
・カナダ・ケベック州のhealthcare databasesを用いて検討
・inclusionの期間:1990~2005の15年間
 ⇒フォロー期間は2007/3/31まで
・フォローアップ期間のCOPDの入院、死亡率をカウント
 ⇒COPD増悪による入院回数と、全死亡率の関連を検討
・Hazard ratioは年齢、性別、合併症で調整

<Results>
・73,106例が対象:全てCOPDの急性増悪初回で入院後より
・50,580が17年間のフォロー中に死亡
・3.6年で50%が死亡
 7.7年で75%が死亡
・1回目と2回目の入院の間隔は、約5年(中央値)
 ⇒9回目と10回目の入院の間隔は4か月未満
・次に重症急性増悪を起こす危険性は、1回目の増悪と比較し、
 2回目で3倍に、10回目で24倍になる
・急性増悪の死亡率は、
 最初の1週間では40/10000/日、
 3か月後には5/10000/日

<Conclusions>
・COPDでは、2回急性増悪(重症)を起こすと、健康状態が急速に悪化する。
 急性増悪時には最初の1週間で高い死亡率を示す。
・COPDマネージメントの戦略として、
 ①2回目の増悪を減らす(遅らせる)こと、
 ②急性増悪時の早期死亡を減らすこと、
 の2つが重要。


これからの季節、私たちも気を付けて診療に当たりたいと思います~
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# by res81 | 2012-11-07 18:47 | COPD | Comments(0)

飯塚病院呼吸器内科ブログ 始まりました!!

みなさん、こんにちは☆
飯塚病院呼吸器内科の平スタッフです。
この度、飯塚病院呼吸器内科のブログを始めることになりました!!

きっかけは些細なことでした。

2012年6月某日、
夕にT先生と医局でだべっていた際に、T先生の
「後期研修医の募集をかねて、ブログでも作ってみるか~」
というかる~~~いノリから始まり、
「ブログなんて作ったこともないし、なんか難しそうだなー」
と思ってた僕をよそに、T先生がものの数分で立ち上げてしまいました。
しかも、僕のメールアドレスで(^_^;)

それが、このブログです。。。。

今のところ、とりあえずは

・ うちの科の紹介
・ 勉強会や学会などの様子
・ 飲み会や催し物の様子


などなどアップしていきたいな、と思っています。

このブログを見て、
飯塚病院呼吸器内科の雰囲気を感じて、
少しでも興味をもってくれたら、うれしいです。

d0264356_21291414.jpg


ちなみに、この写真は、
先日小倉で行われた勉強会の帰りの飲み会の写真です。

今年度は後期研修医(新3年目)が5人も来てくれて、
この日も全員ではありませんが、2人集まりました。
ローテーション中の研修医も来てくれました。

ブログに載せる写真を撮りたいと言ったためか、居酒屋なのに、
どこかかしこまった感じになってしまいましたが(笑)
このブログにおいて記念すべき1枚目の掲載写真です。

これから随時アップしていきます。
よろしくお願いします。
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# by res81 | 2012-07-02 21:47 | 科の紹介 | Comments(0)