飯塚病院呼吸器内科のブログ
by res81 お知らせ
福岡県の飯塚病院呼吸器内科のブログです。
呼吸器内科スタッフ13名+呼吸器腫瘍内科スタッフ1名+専攻医4名+特任副院長1名(R5年4月現在)で、日々楽しく頑張っています。 大学の医局に関係なく、様々なバックグラウンドのドクターが集まっています。 飯塚病院呼吸器内科では、専攻医やスタッフを募集しています。ご興味のある方はktobinoh2@aih-net.comまでご連絡ください。 お勧めブログ 飯塚病院血液内科ブログ カテゴリ
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Pulmonary Perifissural Nodule
スタッフのTBです。
Radiology. 2012 Nov;265(2):611-6.から引用させて頂きますが、 こういう結節って喫煙者やリウマチの方などで目立ちますよね。 肺内リンパ節(IPLN)や炎症後変化と診断して、「大丈夫ですよ~」と説明していることが個人的には多かったのですが、その証明をしてくれた論文です。 Pulmonary Perifissural Nodules on CT Scans: Rapid Growth Is Not a Predictor of Malignancy. Radiology. 2012 Nov;265(2):611-6. <Purpose> ・肺癌スクリーニングトライアルに参加している喫煙者において、葉間裂周囲の結節(PFN)について、頻度、自然史、癌の確率を検討する <Materials and Methods> ・対象: ドイツ・ベルギー合同のCTによる肺癌スクリーニングトライアル(NELSON)に参加している2994例 現喫煙者もしくは既喫煙者で、重喫煙歴がある 年齢は50–74歳 ・CT: 1年後と3年後に再撮影 必要に応じて追加撮影 ・結節評価: 最初の撮影時に検索 結節の容積を自動計測 均一でsolid+レンズ状もしくは三角形+葉間裂に接している結節=PFNと定義 ⇒形状や葉間裂との関係により、下記に分類 良性の定義:「フォローアップ期間中に増大しない」 もしくは、「呼吸器専門医が良性と判断したもの」 PFNの頻度、増大、癌である確率について評価 <Results> ・baseline screeningで1729例に4026の結節が発見された ⇒うち、19.7% (794/4026)がPFNに分類 ・PFNについて; 平均サイズ:4.4 mm (range: 2.8–10.6 mm) 平均容積:43 mm3 (range: 13–405 mm3) 癌であった確率:0% 増大率:初回~1年後までの期間で15.5% (123/794)が増大 容積倍化時間:400日未満だった症例が8.3% (66/794) *1個だけPFNが切除された⇒肺内リンパ節であった <Conclusion> ・PFNはスクリーニングCTでよく発見される ・増大する確率は比較的低く、増大の速度も遅いものが多いが、8.3%は癌のように増大する ・しかし、癌であったものは一例もなかった ・PFNを認識する事で、要フォローを減少させることができる Atypical PFNでも悪性は0だったとのことでしたが、まだ一応注意してフォローした方が良い、とdisucussionにありました。 参考になりました。
by res81
| 2012-11-10 10:38
| 肺癌
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