飯塚病院呼吸器内科のブログ
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福岡県の飯塚病院呼吸器内科のブログです。

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大学の医局に関係なく、様々なバックグラウンドのドクターが集まっています。

飯塚病院呼吸器内科では、後期研修医やスタッフを募集しています。ご興味のある方は
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ATS conference in San Diego 前日〜初日

お久しぶりです。


シニアレジデントのKJNです。

ただいまATS conference 2018 in San Diegoに参加しております。


西海岸の暖かな気候のせいだけでなく、ここSan Diegoは退役軍人の街というもあり、街全体にどことなく穏やかな雰囲気が漂っています。


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街の散策もできればなーと思っていたところに良いものを見つけました!


San Diego内には街中いたるところに公共の自転車と電動キックボードが置いてあって専用のアプリをインストールしておけば誰でも気軽に使えるようです。一気に行動範囲が広がりました!


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ちなみに昨夕はちょっと足を伸ばしてアナハイムのエンゼルススタジアムへ!

大谷選手の出場はありませんでしたが、本場のメジャーリーグの盛り上がりは凄いの一言でした!


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本日は学会初日ということで、事前にチェックしておいたsessionを聴きつつ会場内をブラブラ。現在院外研修でお世話になっている日赤医療センターの先生方にもお会いできました。


明日はY先生、明後日は私の発表です!頑張ります!


本日参加したsessionの中から日常臨床でもよく遭遇する問題についての新しい知見を1つご紹介。


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「軽症喘息におけるブデゾニド/ホルモテロール(BUD/FORM)屯用の有効性と安全性について」

SYGMA1Inhaled Combined Budesonide–Formoterol as Needed in Mild Asthma. aul M. OByrne, et al. N Engl J Med 2018; 378:1865-1876

SYGMA2As-Needed Budesonide–Formoterol versus Maintenance Budesonide in Mild Asthma. Eric D. Bateman, N Engl J Med 2018; 378:1877-1887


上記2つの論文のサマリーです(どちらもNEJM517日に公開されています)。


【背景】喘息治療の基本はICS維持療法であるが、その中でICS維持が困難なアドヒアランスの悪い患者は大きな問題である

→BUD/FORMの単独屯用の有効性について検討


【方法】

SYGMA1:軽症喘息に対する喘息コントロール、中等~重症喘息発作の予防をSABA単独屯用、BUD/FORM単独屯用、ICS維持+SABA屯用で比較検討(優越性試験)

SYGMA2:日常的にICSを要する軽症喘息に対してBUD/FORM単独屯用と従来のICS維持+SABA屯用を比較(非劣性試験)


【結果】

SYGMA1

Well-controlled asthma weeks (WCAW)→SABA単独に対して優越性、ICS維持に対して劣性

31.1% vs. 34.4% vs. 44%

Odds ratio 1.14 (95% CI 1.00-1.30, P=0.046) and 0.64 (95% CI 0.57-0.73)]

・大発作率→ICS維持と同等、SABA単独よりも低い率

0.20 vs. 0.07 vs. 0.09;

Rate ratio 0.36 (95% CI 0.27-0.49) and 0.83 (95% CI 0.59-1.16)

SYGMA2

・大発作率非劣性

0.11 (95% confidence interval [CI], 0.10 to 0.13) vs. 0.12 (95% CI, 0.10 to 0.14)

rate ratio, 0.97; upper one-sided 95% confidence limit, 1.16

・1日のICS使用量

66μg vs. 267μg

・初回発作までの期間同等

hazard ratio, 0.96; 95% CI, 0.78 to 1.17

ACQ-5 score→劣性

0.11 units, 95% CI, 0.07 to 0.15


SYGMA1SYGMA2の結論】

BUD/FORM単独屯用はSABA単独屯用よりも症状悪化と発作リスクを抑えた

BUD/FORM単独屯用はICS維持+SABA屯用と比較して1日のICS使用量を抑えたが、発作リスクは劣った

・症状の改善はICS維持+SABA屯用と比較いして有意に劣った


非劣性試験について勉強し直さねば。。。

これまでもアドヒアランスの悪い喘息患者さんには、SMART療法のあるシムビコートを何となく「ICSも入ってるから」と処方していたところでした。その中でも特に多忙で入院が難しい患者さんに対しては、中等~重症の喘息発作のリスクを減らす≒入院のリスクを減らすという意味でこの治療が最良ではないけれども妥協案として提案できるかもしれません(当然吸入指導を徹底することが第一ですが!)。

ちなみに、SYGMA2ではFEV1も劣性だったそうですので長期予後を考えるとやはりICS維持療法は必須です。



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by res81 | 2018-05-21 17:39 | 科の紹介 | Comments(0)
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